スロー風土の食卓から  
  Butakoの新聞記事のアップを怠けていたら、スロー風土はこの3月いっぱいで、満期終了を迎えるではありませんか。
全部で24回の連載です。なのにまだ、13回までしかアップできてません。
これから急ピッチで更新したいと思います。
4月から新連載(同紙にて)が始まることですし…★  

13回目 きのこ狩り  心浮き立つ秋の国民的行事


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 イタリアの秋の山は味覚の宝庫だ。クリ、コケモモ、木イチゴなど野生の恵みで満る。早く山へ。心が騒ぎ、とりわけキノコが気にかかる。

 「この夏は雨が多かったから、出来が早いぞ」と話すのは、友人クラウディオ。

中部地方のスポレートではサングイノーシという種類が珍重されている。「血まみれの」という意味で、物騒な名前は、茎を切るとサビのような液が出るために付いた。

イタリア中部全般に生息するが、地質の違いからか、スポレート近郊のものが断然おいしい。松の根元に生えるので見つけやすそうだが、これが難しい。一度発見すると、その在りかは親にも教えないという。

 採れたてのサングイノーシは炭火焼きが格別だ。パセリ、刻みニンニク、オリーブ油を回しかけて焼くと、良い香りが台所中に広がる。かむとうま味を含んだ汁がジュワと口に広がり、病みつきに。刻んだキノコをトマトと一緒に煮込み、生パスタのソースにするのも絶品だ。

 イタリアといえば「キノコの王様」といわれるポルチーニ茸や地中にできる高級種トリュフが有名。ポルチーニは乾燥モノもあるのでお土産にお勧め。水で戻しパスタの具などに使おう。戻し汁に良いエキスが出てくるから、捨てずに利用する。

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 ほかにもラッパ茸や平茸、卵型をしたオーボリ…多種多様で手に負えない。

 そこで秋にはキノコの展示会を行なう街も多い。キノコの現物を飾り「食べられて味も良い/食べられる/食べられない/毒」と表示をする。館内には鑑定士がいて気さくに質問に応じてくれる。

 キノコ狩りの後、薬局や鑑定所に持っていくと無料で鑑別してくれるシステムもある。市民が楽しみにする行事は、こうした市町村のサポートで安全に楽しむことができる。

(写真説明) キノコを片手に説明するクラウディオ(上)
       形がかわいいオーボリ (下)  いずれもスポレートにて

                                        
                                           粉川  妙
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by butako170 | 2008-03-01 23:50 | 神戸新聞 掲載記事
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