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モンテファルコの聖キアラ祭
先週8月15日は「フェッラゴストの祝祭」(聖母被昇天の祝日)があったため、全イタリアは休みモード。バールや店は一週間お休み…というところも多く、日本のお盆休みと似ている感じ。

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8月16日、17日はButakoの所属する聖歌隊の晴れ舞台でした。
モンテファルコの聖キアーラ教会にて歌の奉仕があったのです。モンテファルコはスポレートから20KMほどに位置し、赤ワイン・サグランティーノで有名です。中世の街並み残るこじんまりとした可愛い街。
この街の守護聖人=聖キアラを祭る一大イベントが先週あり、祭りの要ともいえるミサで賛美しました。賛美は日本のプロテスタントのものとは異なり、イタリア語、ラテン語、ポルトガル語もありちょっと難解です。古いスポレートの賛美歌も織り交ぜながら、パイプオルガンの調べにあわせて、四重にハモルのです。ラテン語などの古い歌はマイナー調で構成されていて、オリエンタルにも感じる不思議な調べ。

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聖歌隊の歌う場所は、パイプオルガンのある2階部分。この場所に上るの、あこがれてたんですって。ミサの進行に合わせて、うまく賛美をあわせていきます。
司祭が入場するときの歌。
聖書朗読の合間をつなぐ歌。
正餐(せいさん)式のときの歌。
最後、聖キアーラのみこしを担いだ司祭が退場するときの歌。

式は歌によって華美に彩られていきました。みんなの息はピッタリ。さすが、14年間もこの祭りの奉仕をしているだけのことはあります。
二日間の奉仕が終わった時、一同ある部屋によばれました。

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聖キアラ教会の修道院の一室です。
テーブルには美味しそうなお菓子がたくさん並べてあります。手作りのケーキにクッキー★
スオーレ(修道女)の聖歌隊に対する心ばかりのお礼でした。
  アニスの種の入ったクッキーやメレンゲ、作り方はこの修道院に昔から伝わるレシピを元に作ったそう。ケーキはストゥルーデルといって薄い生地にりんごやレーズンを詰めて焼いた、香り高いドルチェです。




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格子越しにスオーレに挨拶しました。「こんな素敵な手作りのお菓子ありがとう」。
「あなたも聖歌隊で奉仕しているの?」東洋人の私が珍しいのかいろいろと質問してきます。
話が弾んだ頃、Butakoは思い切ってこんな話をしてみました。
「実は去年、修道院で料理を学びたくて、アッシジまで行ったんだけど…」
どこの修道院も受け入れてくれなかった、と言うと
「そうね、部外者は修道院内に入れないから、仕方がないわね。でも料理が知りたいなら、ちょっと待ってて。うちの修道院のレシピが本になってるのよ」といいつつ持ってきてくれました。
そしてButakoにプレゼントしてくれたのです。

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中を見ると、この修道院の歴史、建物、そして50以上もの料理のレシピが載っていました。
表紙には修道女の姿が描かれているかわいらしい本。
こんな形で修道院のレシピが学べるなんて。思わぬ本のプレゼントに、心が温かくなりました。

                                              Butako
by butako170 | 2007-08-21 04:45 | 修道院
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