人気ブログランキング | 話題のタグを見る
セラ発→チチェルキア、ロンザ・デ・フィーコ
 セラ発→チチェルキア、ロンザ・デ・フィーコ_d0033983_4201562.jpg
 セラ・デ・コンティの名産といえば、チチェルキアとロンザ・デ・フィーコ。どちらもスローフード協会のプレシディオ(食の砦)に認定されています。
今回はこれらのプロドットを生産している工事を見学してきました。案内してくれたのは我れらが校長マンチーニです。(なんと彼の元職場)

セラ発→チチェルキア、ロンザ・デ・フィーコ_d0033983_4182575.jpg
 チチェルキア(CICERCHIA)は、チェーチ(ヒヨコマメ)の仲間です。古代中東発祥で、手間がかからないためイタリアでも広く栽培されていました。味が美味くないことからもっぱら家畜の餌に使われていたようです。セラのチチェルキアは、古い品種を改良したもの。チェーチよりもやや小ぶりで、甘みと旨味を多く含みます。

実はこれ、プレシディオ認定第一号なのです。プレシディオ(食の砦)とは守り継承すべきイタリアの伝統食材のこと。スローフード協会が1997年から発足させました。平たくいえば、デフレとファーストフードのあおりで生産が立ち行かなくなりそうな伝統食材や希有良品にプレミアをつけて存在価値を高めよう、生産者を助けよう・・・というのが真意のようです。

セラ発→チチェルキア、ロンザ・デ・フィーコ_d0033983_4184584.jpg
 工場内には、あまり複雑ではない機会が2台。豆を掃除する機械と豆の大きさを選別する機械があります。そしてなんと後者の機械は黒い豆だけ取り除けるという装置がついていました。(仕組みは光をあて、その反射率で黒いものだけ撥ねる・・・というもの。)ちょっぴりハイテク。
チチェルキアは4月末種蒔きをし10月末刈入れをします。なので工場内には、種豆が袋に詰められスタンバイされています。あたかも大地のベットに横たわるのを今か今かと待っているように。

セラ発→チチェルキア、ロンザ・デ・フィーコ_d0033983_4191056.jpg
 次の部屋はロンザ・デ・フィーコ(LONZA DI FICO)用。 ロンザ・デ・フィーコとは、乾燥させたイチジクにアーモンド、ナツメグ、アニスを混ぜ、棒状にプレスした食品。起源は古くローマ時代にまで遡ります。保存食として重宝されていたとか。食べ方は、1cmくらいにカットしてチーズやサラミなどと一緒に食します。うーんワインが進みそう。
ロンザはCADABOでもチーズの盛り合わせにサービスされていました。Butakoも大好きです。
でも今はあいにくオフシーズン。10月末に工場内で生産されるそうです。

セラ発→チチェルキア、ロンザ・デ・フィーコ_d0033983_4193848.jpg
 我らがマンチーニの力の入れようのスゴイこと。詳細な説明はもちろん、写真を撮るためにディスプレイをしてくれたり、パンフレットを山のようにくれたりと、とにかくすごいサービス精神。
ま、なにせ彼のおかげで、チチェルキアはプレシディオ一号認定品になったのですから。彼にしてみれば、わが子を紹介しているようなもの。親バカってやつですかね。
生産期ではなかったので、がらんどうの工場でした。でも十分満足いくものでした。セラ・デ・コンティの情熱をしかと受け止めたbutakoなのでした。

                                             Butako

 
by butako170 | 2006-03-11 04:13 | プレシディオ・食材
<< 貸しきり見学?  セラの修道院... セラ・デ・コンティ(SERRA... >>