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三方よし!近江八幡と2年熟成の寿司?!
7月11日~8月4日の日本滞在中に、ロベルトと訪れた街をご紹介。
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今回は、"大阪の水瓶"と言われる琵琶湖を望む街『近江八幡』ですごした濃い半日間をレポートします。

琵琶湖・・・なぜかロベルト画伯が心惹かれる湖。

以前から何度も「琵琶湖に行きたい」とラブコールがあったにも関わらず、いまいちピンとこなかったbutakoは、ロベルトの提案を先延ばしにしていました。

ところがビエンナーレ姫路に来てくれたRistorante Barbettaの凄腕カメリエーレUくんと話をしていた所、話がドンドンまとまって、7月末日、近江八幡を散策することにあいなりました。

近江八幡駅に着くと、Uくんがさわやかにお出迎え。
梅雨明けの関西。今日も暑くなりそうです。

まずは、私たちの第一目的である町屋ギャラリー『尾賀商店』さんを訪問。
150年前の商家だそうで、大きな町屋に、いくつもの店舗がある複合施設になっています。
重要文化財指定ですって!
(残念ながら、概観の写真は失念しました。)
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現在はレストランを含め4店舗が運営されています。
こちらは、書とハンコの江湖庵さん。かっこいい作品ばかり。

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床の間にあった掛け軸調の書に、ロベルトは釘付けになっています。
「この部屋はどういった用途だったのですか?」

案内をしてくれた尾賀商店のオーナー、野垣洋子さんが言います。
この床の間のある部屋は、商談や待合として使われていたんですよ。

続いて、家族の食卓だったと考えられる広間は、レストラン『すいらん』さんが店を出しています。
古い引き戸にガラスをかぶせて大きなテーブルにリメイクしています。
和の落ちついた空間では、古代米を使ったヘルシーなメニューが頂けます。

すいらんの店長さんは、姫路のスローフード協会の関係者とも縁があり、思わず世界は狭いと思ってしまいました。

尾賀商店さんといつかコラボレーションできれば、素敵だね、といいながら、次に向かった先は・・・

お待ちかね鮒寿司(ふなずし)!!
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ロベルトが敬愛する谷崎潤一郎の作品のなかに登場した"フナズシ"に興味を持ち、近江八幡に行ったら、何が何でも食べたいと思っていたそうです。
そう、これも、ここを訪れるにあったっての重大なミッションの1つ。。。

(日本人でも知らないようなことを知っている変な外人ですよね。butakoは食いしん坊だから、鮒寿司も知っていたけど。)

Uくんに案内してもらったのが『ひさご寿し』さん。
こちらはご主人みずから仕込んだ2年熟成の鮒寿司を頂きます!
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え?お寿司なのに熟成?
もともと古代のお寿司というのは、魚の保存を目的に、米と漬け込んだもの。
魚だけ食べて、米は捨てていた・・・という話を聞いていたのですが、鮒寿司は、つまりは古代寿司なんですよね。

味は?
まずくないわけがない!!
しっとり程よい歯ごたえと、乳酸発酵したやわらかい酸味が絶妙で、日本酒がすすみます。
漬け込んだ米もおいしくて、これをちびちびと食べながら、お酒が飲めるほど。

本当においしかったです。
琵琶湖ならではの珍味ですね!
でもこれも絶滅の危機に瀕しているのです。
(間違いなくスローフードのプレシディオ品:絶滅しかけた食品 です。)

1)琵琶湖でフナが採れなくなっている
2)継承者不足に陥っている

2)はフナ不足が拍車をかけていると言えます。(魚屋さんに行っても手に入らないので、漁師さんから分けてもらうしかないそう)

Uくん曰く、うちのお祖父さんが作っていた鮒寿司はこんなに美味しいもんじゃなかったです。
もう発酵臭がそれは強烈で、家族中から疎ましがられてましたから。
食べる時も、鼻をつままなきゃならないくらい。
・・・だったそうです。

これを機会に、鮒寿司について、お祖父さんにあれこれと聞いてみよう、とUくん。
なかなか手に入らないから滅多には作れないけど、一度は一緒に挑戦してみてね。

いろいろと食話に花を咲かせながら、腹ごなしに訪れた近江山。
ロープウェーで山頂まで行き、琵琶湖を一望しました。
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広い湖に圧倒されながら、セミ時雨に耳を傾ける私たち。
近江八幡は自然豊かですね。

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その後、近江八幡宮に行って、酒蔵を1軒見学しました。
滋賀県愛知郡の『藤居本家謹醸』さん。
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愛知郡って…。
そう、ちょっとエリア的には名古屋の文化がチラホラと香る地域。
やけに中日新聞の販売所が多いなぁ、と思っていたら、Uくんがそう説明してくれました。

そこでわれわれを出迎えて下さったのが7代目蔵元の藤居鐵也さん。
(なんと甲南大学の大先輩!!)
新幹線の時間の迫るbutakoたちに、丁寧かつ簡潔に蔵を案内して下さいました。
仕込み水を飲ませて頂いたときは、あまりの美味しさにロベルトが「もう1杯!」(笑)
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またお母様の設計の自慢のケヤキ倉も見せて頂きました。

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そして10種類にもおよぶ日本酒の試飲。
どれも美味でしたが、特に気に入ったのが、渡船2号と6号、20年ものの古酒、日本酒に漬け込んだ梅酒でした。
重量もあるので、散々迷った末に購入したのが渡船2号です。

娘さんの藤居典子さん(鉛筆画のアーティスト)が応対して下さったのですが、ちゃんとお話する暇もなく慌しく蔵を後にしました。
次回は是非、お話できたらと思います。

駆け足でしたが、とっても充実した近江旅行でした。
近江商人の言葉で「相手よし、自分よし、世間よし」という三方よしという言葉があるのですが、そんな言葉が生まれた土地だとつくづく実感しました。
自然が豊かで、文化水準が高く、人々が優しい・・・そんな素敵なところです。

                             butako170
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by butako170 | 2014-08-12 23:25 | 旅行記
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