中部イタリア最大級の農業フェア アグリウンブリア
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今年で45回目を迎えるアグリウンブリアが4月5~7日まで、ペルージャの隣町のバスティアで開催されました。サブタイトルが『イタリア国内フェア(農業・畜産・食品)』というものでした。
今回はbutakoが興味のある演目の講演会も開催されたので、先だって知り合ったばかりのアグリツーリズモのご主人アントニオと共に行くことになりました。

アグリウンブリアは、農業の祭典と言っても過言ではありません。
トラクターなどの農作業の大型機械から、酪農に関する器具、牛や馬、羊や鳥などの家畜が展示されているからです。
農業関係者だけでなく、小動物と触れ合える、という理由で、小学校の遠足や家族連れの姿もちらほらと見られました。
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初日は金曜日という平日開催だったにも関わらず、多くの来場者でごった返していて、『農業』への関心に正直びっくりしてしまいました。

まずは、講演会会場の前の広場で、ウンブリア州の知事が挨拶をしている所へ滑り込み。
ウンブリアで開催されるこのフェアには、ローマ近郊のラッツィオやトスカーナ、マルケ州からも人がやってくるということで、中部イタリアの農業従事者が集うのだそうです。
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会場をざっと見渡すと…
トラクターなどの機械が所狭しと並べられていました。
友人アントネッロも興味深く、色々と見ていました。
実は彼は大のクボタ好き。(そして大の親日家)
クボタが日本の企業、ということを言うと、「えー、知らなかった。俺の親日家も運命的なものだねぇ!」と感激していました。
クボタのブースでは、真剣に見入っている姿が印象的でした。

こちらでも、年季の入ったシニョーリが、真剣に品定めをしています。
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そうかと思えばこちらは若者のグループが。

そう、ここは完全なる男の聖域。
老いも若きもが、目を輝かせながら、農機を見ています。
巷の車好きの若者が、ショールームで見る姿とそっくり!
やはり男の子って大のメカ好きなのですね。

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トラクターに関してですが、これも乗用車と同様、日進月歩しているとのこと。今までは、きつい・汚い・危険の3Kだったのが、今では運転席は完全に強化ガラスで覆われ、冷暖房完備かつ音楽まで聴けるのだそう。安全性も格段に飛躍しているのだとか。(アントニオ談)
こういったフェアの機会に、トラクターの最新型を調査したり、また実際、商談をしたりする農家の方も少なくありません。

本を売るブースや、物産を売るブースなども見られ、多くの人が詰めかけていました。
またチーズ作りのための機械や乳を保管するためのタンクなど、プロ仕様のものがたくさんありました。

一方、家畜ブースもなかなかの盛況ぶり。
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牛と言っても、乳牛のホルスタイン種から、肉牛のキアーナ牛やマルキッジャーナなどの地方の純血種なども揃っています。
また羊のブースもさまざまな種類がいて、興味深い。
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角がくるくると巻いている美しい種類もいました。
数時間前に生まれたばかりの子羊が、母羊のお乳をまさぐっている姿も見えて、なんだか家畜たちの日常を切り取ったような臨場感です。

臨場感といえば、出展者の羊飼いの中でもひときわ賑やかな団体が…。
そう、サルデーニャの羊飼いたちです!!
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イタリアでは、気候の関係で、中部から南部にかけて羊を飼っています。
岩がちで暑いサルデーニャ島は、昔からペコリーノの名産地。
彼らが島から羊を連れてやってきたのです。

Butakoが訪れたのがお昼時だったので、羊飼いたちは、飲めや食えやの大騒ぎ。まるでピクニックのように、折りたたみ式の机には、自家製のチーズやサラミ、パーネ・カラサウと言われるパリパリの無発酵のパンが並べられています。
手にはプラスチックの5Lタンクに、自家製のカンノナウと思われる地ワインを持ち、それをワイワイとしゃべりながら、飲んでいます。
なかには、普通の来場者も混じっている様子。

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Butakoも、自慢のサラミとチーズをご相伴に預かりました。
自分の主人がサルデーニャ出身だというと、大歓迎で、その輪の中に入れてくれて、まぁ大変な盛り上がり。

もっと居たかったのですが、先があるので、この辺でお別れ。
その後、鳥のブースに行き、ヒヨコと戯れたり、珍しい鶏に驚いたり、孔雀に挨拶したりと楽しみました。
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アンティークトラクターのモーターをふかしているオジサンたちの周りには、これまた老若入り混じった男たちが、おもしろそうに眺めていたりして、退屈することはないですねぇ。
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さてさて肝心の講演会のほうですが、PAC(Politica Agricola Comune:共通農業政策)の改正に関する二つの講演が開催されました。

PACとは、EU共同体で定められた農業生産物に関する保護や規定、生産物の市場の安定化などを取り決めた政策です。3~10年単位で変更される農業政策でEUの予算のおよそ35%が割り振られています。2014年改正版が出たばかりなので、イタリアの予算の振り分けと、項目の変更などが発表されました。

もともとのPACを知らない私にとっては、少々難解ではあったので、ただ今、撮影したスライドとボイスレコーダーを聞きながら勉強中です。
参加者の数は300人ほどでしょうか。大会場がほぼ満員になっているのには、驚きました。農家の方々が大半と思われますが、皆真剣な表情をしています。
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今回のアグリウンブリアに参加して、日本とイタリアの農業に対する温度差を感じました。まぁ、農家全体に占める65歳以上の比率は、日本が60%、イタリアは25%なので、日本の高齢化は否めません。イタリアは各世代に平均的に農家人口が分散しているのが、大きな違いなのかもしれませんが。
このフェアに参加してパワーをもらいましたが、それは未来を担う農家の方々の目が輝いていたからかもしれませんね。

                        butako
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10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう!
10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー
10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦!
   11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー
   11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅

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by butako170 | 2013-04-29 07:14 | ウンブリア地元ネタ
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