イタリア中北部 サルーミ紀行⑥
5日目>>トスカーナ>Greve in Cianti
キャンティで有名なサラミ屋Falorniを見学し、伝説の肉屋Cecchiniで食い倒れ~。

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早朝、スポレートを出発し、目指すは牛肉の黄金地帯でありチンタセネーゼのエリア『グレーヴェ・イン・キャンティ』へ。なだらかな丘には、ブドウ畑とオリーブ畑が優しい稜線を作っています。
これが新緑の季節だったら、もっときれいのになぁ。
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キャンティ地方に入るなり、町のエノテカやワイナリーの出店に、黒い鶏(Gallo Nero)のロゴをあしらっています。

そして目指すは、グレーヴェ・イン・キャンティ村。
サラミの有名店Falorniへ。
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ブタのあらゆる加工品が所狭しと陳列してあります。
もちろん、この地方で有名なチンタセネーゼ種を使ったサラミも豊富。

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このお店が素敵なのは、古くなった機械の部品や道具を陳列しているところです。道具って用の美ですよね。シンプルで無駄がなくって。
よく整頓された農家の納屋にも相通じるものがあります。

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これは、『ブタの部位』を記した1800年代半ばの鉄版のレプリカです。

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そしてコレ、何だと思います?
プロシュットを置く台なんです。

今回の旅で、度々ですが、木製でごくごく単純な仕掛けの生ハム用の台を見つけました。

近所の雑貨屋さんに売っている・・・という情報を得て、行ってみたのですが、残念、品切れでした。

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なんとこの店には、生ハムの熟成具合を点検する馬の骨まで売っていました!!ハム日和さんが早速発見。どの骨がいいのか、数ある商品のなかから真剣に品定め。

その熱意を見てか、店のお兄ちゃんが、どこを検査したらいいかを教えてくれました。
モモの血管が通っているところ2点、大きな骨のあるところ1点、乾燥を見るために1点、そして肉の味の全体をみるところ1点の計5点なり!!
5点もあるんだぁ。

店員さんがこんなに真剣に教えてくれるなんて、思いもよりませんでした。
いつ何時でもお勉強できるチャンスってあるんですね。

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さて、その後、チンタ・セネーゼのサラミとフィノッキオーナを試食。

でもフィノッキオーナは、やっぱり、白ブタの脂肪たっぷりのソフトで大ぶりの方がbutakoは好きだなぁ。
ここはサラミ屋のブティックといった感じで、少し気取りがあるのも否めません。

でも、いろいろ面白いものも見たし、お店の方も親切だったし、ブタ関係のグッズ(葉書など)も充実していたし、満足しました~。

そして、いよいよ伝説の料理人ダリオ・チェッキーニのお店のあるパンツァーノ・イン・キャンティへ。
おっと、ここでアクシデントが。

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てっきり、彼のスペシャリタであるキアニーナ牛のビステッカが食べられると思っていたのに、間違って『Solo Ciccia』という方を予約していました。
なんでも彼のやっている店は、3店舗。同じ敷地内に、それぞれ違うものを出す店があります。
いわゆるメニュー・フィッソ(コースになっている)で、ビステッカが食べたい人は『Officina』へ、お肉料理が食べたい人は『Solo Ciccia』へ、軽めが良い人は『Dalio+』へという具合だったのです。

「まだトスカーナの旅は続くことだし、ビステッカは次、食べましょうよ」機転が利いて温和な、ハム日和さんがこう言って下さったので、ここは、Solo Ciccioのテーブルへ。

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なんと!席は相席。
総勢20人で、さながら誰かの誕生日パーティみたい。

予約13:00だったんだけど、到着したのは13:15。
これってイタリアでは、全然気にならないくらいの遅れなのだけれど、ここでは違っていました。

えーー!同じテーブルに着いた人たちは、同時に昼食を始める?!
なので、butakoたちが着いた頃には、アンティパスト(クロスティーニと揚げ物)があらかた空でした。

うぅ、慣れないもんでねぇ、ここのシステムに。
と周りのイタリア人たちにうそぶいていたら、親切な給仕さん、あらたに出来立てのクロスティーニとフィット・ミストを持ってきてくれました。ホッ。

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そして、さっぱり頂けたキアーナ牛のSushi・・・と書いてあった(寿司ではなく刺身。いやタタキだろ?!)。ローズマリーの風味高く、オリーブオイルも良い味出していました。
赤み肉のウマミをシンプルに引き出す生の調理法は、大好きです。
2つ頂き~♪

チェーチとファジョーリの煮込み。『豆食い』と揶揄されてきたトスカーナらしい一皿。ソウルフードだもの、まずいわけないでしょ。

そして中がうっすらと赤いアリスタも、お肉の上品な旨みが堪能できます。

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そしてホットサラダ。
これは長時間香味野菜と煮た牛肉をほぐし、とろとろになった香味野菜と、香りの強いセロリやフェンネルなどの生野菜と和えたもの。
いわゆるボッリートをサラダにアレンジしたものですな。
これも目先が変わってておいしかったです。

そしてメイン。牛のジレッロという部位をローストしたものですが、これはちょっと硬かった。
お腹も11分目くらいまで満タンだったので、ひとかけら頂きました~。

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そして消化のためのグラッパ。ダリオの顔写真入り!手作りのスポンジ菓子をつまみながら、カフェを飲みながら、四方山話に花が咲きます。

おいしい食卓を囲みながら、私達日本人も、すっかり周りのイタリア人と打ち解けて、本当に楽しい午餐でした。

よく食べて、よく飲んで、よくしゃべり。。。
イタリア人が食を愛し、家族を愛し、また隣人を愛すさまが、食卓を通じてホットに伝わってきました。
butakoがイタリアが好きなのも、暖かいイタリア人の包容力と、豊かな食がふんだんにあるから・・・平たく言ってしまえば、そうなのですよね。

あぁ、この日は本当に食い倒れました★           butako

・・・帰りにダリオに挨拶して帰りました。
伝説の肉屋と言われるエピソードの一つに、狂牛病で骨付き肉を出すのが禁止されたとき、彼はそれを憂いで、『ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナの墓』を立てたのです。(その墓石は今も店の入り口にあります)
狂牛病は、牛の肉骨粉を飼料にしたことが引き金になって起こったもの。
健全な環境で健全な飼料を与えて育てていたら、そんな病とは無縁です。
この地域の牛の骨が安全だったにも関わらず、国の保険局の通達で、トスカーナ人の誇りである骨付きビステッカが禁止なった(その当時はいつ解禁になるか分からなかったわけで)のを、彼は、ひどく悲しんだのです。
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by butako170 | 2011-02-27 21:51 | プレシディオ・食材
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