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有機認証機関ICEAに半日密着!!
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イタリアはウンブリア州の有機(Biologico)のお勉強は続きます。
昨日は、有機酪農家のルイジーノさんにお話を伺いましたが、今日は有機農家のシルバーナさんの畑に同行しました。おりしも年に一回視察にやってくる有機認定機関であるICEAの監査の日だそうで、認証機関に興味があったbutakoにとっては、すっごくラッキーです!

シルヴァーナさんの過去の記事をリンクしますので、興味のある人は見てね↓
ロヴェイア サフラン  サフラン祭り

実はイタリアは有機先進国。
世界でも第四位程度の規模で、上位にオーストラリア、中国、アルゼンチンと国土の大きな国が占めているのに大して、日本の8割程度の広さしかないイタリアが4位に食い込んでいること事態すごいことなんです。
ドイツやイギリスよりもその歴史は短いものの、現在は、圧倒的に有機農産物の生産量が多いイタリア。もっとその実態が知られてもいいのですよね。
詳細はJETROのレポートがよくまとめられていて◎

有機農法をきちんと行っているかを調べるのが、認証機関のお仕事です。イタリアには17の認証機関が存在しており、イタリア国内をくまなくチェックしています。(各州に支部がある)

シルヴァーナさんと義理の妹のジェルトゥルーデさんの所は、ICEAという認証機関に登録しています。
本日はそこのアントネッラ女史が、ご訪問~!

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butakoの「認証作業を見学したい」という要望に関しても、快く応じてくれたアントネッラさん。(写真左)

まずは、資料をbutakoに見せてくれ、こういう基準で私たちは、審査しているのよ~と説明してくれました。
どうやら、牛の基準を図るUBAという基準を説明してくれているらしい。Unita Bovine Adulte equivalenti (UBA)というのですが、家畜小屋の立地や飼料の内容などを点数化し、マイナス2~2までだったら要注意だそうです。

じゃあ、お勉強はここまで。
さっそく家畜小屋に行きましょう!
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え、シルヴァーナったら、キアーナ牛も飼っていたの?
知らなかった~。

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そして、飼料を保管している納屋にも当然監査が入ります。




一つひとつの袋の口を解いて、内容物をチェック。ファッロや大麦などが入っています。








飼料のチェックが終わったら、おもむろに地図を出して
さぁ、これから、畑を見るわ!

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butakoがなにげに撮ったのが、こちらの地図ですが、シルヴァーナさんの畑がぜんぶマークされていて、一目瞭然になっています。


高山だから、わずかな平地を耕して畑にします。だから、ポー河平原のように何ヘクタールもだだっ広い畑・・・というわけにはいきません。

パッチワークのようにつぎはぎだらけの土地に、ここは麦、ここはロヴェイア、ここはサフラン、ここはエルバ・メーディカ(家畜に与える薬草)という風に植えつけていくのです。なんとシルヴァーナさんとジェルトゥルーデさんの畑は、全部で60!!!! どの畑も本当に小さい!!!

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60箇所すべての畑をチェックするわけにはいかないので、主たる農作物が取れる畑を5箇所ほど回りました。四輪駆動車でないといけないような山道もあって。。。

本当、楽じゃないですネ。高山農業。

9時半頃家を出て、全部見終わった頃には、正午になっていました。butakoは、このあと、近くにある有機農業のアグリツーリズモで昼食を取ることになっていたので、視察にはお付き合いできませんでした。
その後、17時ごろ、自宅に着いて、シルヴァーナにお礼の電話をかけたところ、まだアントネッラ女史と資料作りのためのヒアリング作業をしている真っ最中でした。
いったいどれくらいかかるのだか。
いくら年間1回だとはいえ、丸一日もかかってしまうなんて、有機も楽ではないですね。

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でも消費者は、商品のパッケージに書かれていることを信じるしかないので、しっかり認証してくれないと困りものです。

そうそう、作り手の調査員が馴れ合いにならないように、ICEAウンブリアの場合は、毎回、担当地区が替わるんだそうですよ。担当員は6人いるそうなので、6年に一度、アントネッラさんと会えるというわけか。
また、視察結果が思わしくない農家には、年二回の訪問だそうです。
健全で、ウソのない有機が、やはり第一条件ですものね。

次回の記事は、有機アグリの食い倒れプランツォ(昼食)です。
                                                 butako
by butako170 | 2010-08-24 05:13 | ヴァルネリーナ valnerina
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