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パスタ・パスタ・パスタ! ウンブリアパスタ紀行①
Ciao,暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか?
butakoは夏バテ気味です。
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6月も最終週になりますが、『食を深めるアテンド』このたびはIご夫婦のご依頼で、パスタを掘り下げる7日間の旅になりました。
全部はご紹介できないので、少しだけ、興味深かったことをご紹介しますね。

ウンブリア州は、他の中部地方と同様、手打ちパスタが古くから食べられていました。
かつては卵が高価だったため、卵なしで強力粉のみを使って作っていたのです。
私が住むスポレート周辺では、ストランゴッツィと呼ばれる手打ち麺が有名。
ストリンゴッツィという場合もあり"靴ひも"が語源だそう。

まずI夫妻との出会いは、昨年の11月にさかのぼります。
桃井さん率いるソーレ・エ・ルーナのツアーが年に1度開催されていて、毎年一つの州に特化して旅をするのですが、その年はウンブリア州だったのです。
過去の記事その1 その2

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私がアテンドと通訳をさせていただいたのですが、比較的薄味で素材の味を生かすウンブリア料理を非常にお気に召されて、再来してくださいました。

初日に訪れたのは、淡水魚専門店です。
いつもここでは、マス料理のマリネや炭火焼(トリュフ載せ★)、川海老のストランゴッツィなどをいただくのですが、ランチよりも早めに来た今日は、ここのおばあちゃんがパスタを打つところを拝見しようと、10時過ぎにやって参りました。
いつもはヴァルテルというシェフとその息子でイケメンカメリエレのアレッシオだけお会いするのですが、今日はおばあちゃんに会わせてくれるというではありませんか!!

フォスカおばあちゃんがニコニコして、私たちの来訪を待ちかねていました。
慣れた手つきで、ドンドン粉と卵を混ぜていき、生地をまとめていきます。
パスタの台は、まん中が磨り減っていて、すごく年季が入っているのが伺えますねぇ。

なんと打ち粉もしないで伸ばしていきました。
見事な手つき!!

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麺を折って、大きい包丁でずんずん切っていきます。
リズミカルに幅も均一に切っていくのは、長年の経験がなせる業ですよね。
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麺を乾かしている間に、泉を散策します。
ゆったりとした時間が流れるここが大好きで、butakoはよくお客さんを連れてきます。
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本日も、淡水魚のアンティパストをまず頂いて、プリモはフォスカおばあちゃんのパスタ(タリャテレ)は、マスの身と和えたパスタに。サッパリしていて、卵麺との相性抜群です。(マスのパスタはブログの最初の写真です)
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そして川海老のストランゴッツィは、トマトの清涼感と海老の味噌のコク、それをタカの爪がピリッ
と引き締めて、くせになる美味しさです。
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セコンドにマスのグリルを頂き、トリュフソースをたっぷりとかけて、滋味深い味を堪能します。黒トリュフって、魚料理ともすっごくあうのです!!
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いつも食事だけ頂くトラットリアですが、今回は手打ち麺の実演も拝見しました。このトラットリアは、塩加減も調理法も酢の使い方も絶妙ですが、やはり親子3代で伝統の味を今に伝えているからなんだろうなぁ、と改めて思いました。

                              butako

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ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
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詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。
9月20・21・22日 日帰りで行くモンテファルコ村の収穫祭 Settimana Enologicaで、銘酒サグランティーノを平行試飲放題!!

予告:現場のスローフードを満喫する旅!! 
10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう!
10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー
10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦!
   11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー
   11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅

研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
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by butako170 | 2013-07-24 03:03 | プレシディオ・食材
チーズづくしの大昼食会
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大勢で囲む食卓というのは、魅力的。

それも机がいくつも並んでいるのではなくて、ながーいテーブルに皆で腰掛けると、なんだか一つの家族で食べているみたいな気がしてきます。

同じ釜の飯を食べている仲間とでもいいましょうか。

ヴォルテッラDOPの会議の後、生産者やスタッフを交えての食事会はまさにそんな感じでした。

ペコリーノチーズ協会会長のジョヴァンニ・カンナスGiovanni Cannasさんの営むアグリツーリズモ(農家民宿)Lischetoは、ヴォルテッラを望む丘陵地帯にあります。

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アグリからは、100年の歴史を持つ地熱発電の蒸気も見える独特の場所。
そう、ここは火山活動が活発で、独特の生態系を保っているところなのです。
野生のアザミが群生するのは3千年間変わらず、人と自然が共存する地域。

そのアグリの一角で、子豚を焼きます~!!!!!
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それを見てピンときました。
まぎれもなくサルデーニャ名物のポルチェッドゥです。
中部イタリアでは成人の250kg以上の豚を焼いてポルケッタにしますが、サルデーニャでは生後2ヶ月くらいの子豚の丸焼きが珍重されます。
焼いた後はミルトの葉で包み、香りを移すのが、サルデーニャ風。(でもここにはないので割愛)

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やはりサルデーニャ島からの移住者が多いこの地区では、島の風習や食生活が持ち込まれて、現地の文化と融合しています。
1960年代以降、ヴォルテッラも、他のイタリアの町と同じく農業から離れる人が多くなりました。特に休みなしで働く酪農業は、つらい仕事の一つ。
そんな現状を打開するために、サルデーニャ人が海をわたって、この地の酪農業を支えたのでした。

アグリのご主人も従業員の数人もサルデーニャ出身だそう。
ティレニア海まで40kmのこの地で、羊飼いとして伝統を守っているのです。

さて、お待ちかね、アンティパストがこちらです。
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まぁ、なんとチーズの種類が多いこと!!
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中央に鎮座しているのが、リコッタ・アル・フォルノ。
リコッタチーズをオーヴンに入れて乾燥させたもので、焼いた風味も少しあります。
ぽぁん、と鼻に抜けるペコリーノチーズの風味がいいですね。

左側のピンクのハムは、ロンザと言って、豚のフィレで作るサルーミです。
その上が、サラミでこれは野性味あって絶品。
なんでも羊の肉が30%も入っているのだとか。(ベースは豚ね)
お店では買えない、ここオリジナルのものです。地元のワインで、この土地独特の濃いサンジョベーゼがまた合うんだなぁ!

そしてチーズですが、3種類違う作り手のものを並べています。
上のほうは2ヶ月、まん中は3ヶ月、下は4ヶ月熟成でございます!

鼻を近づけると香る草のにおい、青草を乾燥したような香りがします。
みっちりと詰まっている質感で、口に含むと、あら、サッパリとしていますね。
苦味がかすかに感じます。
…これは、独特。
今まで食べたどこのペコリーノチーズとも違う、かすかな苦味は、アザミから来るものでしょう。

ちょうどお花が咲き出す春先に作ったチーズを食べているので、脂肪分もそう高くなく、ミルクの香りも高く、非常に美味でした。

これを3種類の異なる作り手のものを味わえるなんて、素敵!

なんでも、熟成の途中で、オイルを塗りオリーブやトキワガシの灰をまぶすことで、熟成をゆっくりと進めることができます。
だから表面がうっすら灰色なんですねぇ。

そしてズッキーニのカルパッチョ。
これはサラダ仕立てになっていて、美味です。
やはり人生初のズッキーニのカルパッチョは、サルデーニャの友人が作ってくれたもの。
偶然かもしれないけど、サルデーニャ人、とっても身近に感じます。(第一ロベちゃんはサルデーニャの血が半分入っていますから)

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そして右側の写真。
豚の耳や顔の肉をゼラチンで寄せたコッパの美味さは言うにあらず、
人生初のチーズBaccelloneもマイルドで、つるりんとした食感にノックアウトです。

このチーズは、凝固乳を大きめに攪拌し、それを型に入れて固めたもの。
20日以内に消費しないといけないフレッシュチーズです。
トマトがあしらわれていて、夏向きの1品ですよね。

バチェッローネは、なんでもピサ県でしか作られてないそう。
春先は、これにソラマメをあわせて食べるのがピサ流だとか。
ペコリーノにソラマメは定番ですが、まぁ、世界は広いですよねぇ。

私の隣に座っていたトスカーナ州の議員の女性、なんでもチーズが苦手だそうで、「私、無理なの」と言ってよけている姿がかわいそうでした。
ハム類と野菜を食べましょうねぇ。

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そしてプリモは、これぞシンプル・イズ・ベストな一品。
セナトーレ・カッペッリという希少品種の小麦で作られたピチに、ペコリーノチーズと胡椒をたっぷりと。
有名なカーチョ・エ・ぺぺです。
ズズッと豪快に食べると、小麦粉の香りが存分に感じられます。
それを邪魔しない、でもウマミがたっぷりのペコリーノチーズをたっぷりとふりかけ、黒胡椒でピリッとアクセントをつけます。

農省庁の女性お2人は、最初はちょっとしかとらなかったけれども、あまりの美味しさにお代わり!これは大人から子供まで大好きな一皿です。

そして、じゃじゃーん!
お待ちかねのポルチェッドゥが登場です。
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まずはこんがり焼かれた姿をお披露目!
写真を撮るギャラリーたち。
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お肉は、脂肪がほとんどないのでヘルシーです!!
肉質は適度に締まっていて、かみ締めるたびに旨みがしっかり感じられます。

それから羊の肉のミートローフ。
こちらはスパイス入りで、臭みもまったくなしで美味でした。

そしてワインが最高でした。
コックリと力強いメルロー。
熱い大地の力強さを感じることができます。
このあたりのワインは、気候のせいでしょうか、完熟したブドウのフルーツ味と、しっかりしたミネラルを感じることができます。
(ボルゲリも近いんですよね)
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生産者の方も来ていて、一代で開拓してブドウ畑を作った苦労話やワインに込める愛情などを熱く語ってくれました。
Podere Marcampo

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子豚も登場し、何度も乾杯を交わして、宴もすっかりたけなわになりました。
リコッタチーズで作るティラミスは、はちきれそうなお腹でも別腹で、するりと入っていきました。
やっぱり、美味しいものは、いくらでも食べられるものなのね。

これだけの宴から、生産者たちの喜びが伝わってきます。
2004年にペコリーノチーズ協会を立ち上げてから、9年。紆余曲折を経ながらDOP認定まであと1歩のところまでこぎつけたのです。
その喜びといったらないでしょう。

DOPは、認定されてからが出発…こうシンクタンクの友人が言っていました。
認定されたら『おしまい』ではなく、プロモーションをして市場を広げなければなりません。
自分たちのチーズを多く売ろう、と考えた際、「EUのお墨付きのもと、正しい過程で作られた良品だけを流通させ、マーケットを拡大していこうと」、生産者たちは考えたのです。

これも一つの戦略ですよね。
この旅で、本当に多くのことを学ぶことができましたよ!

                           butako

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by butako170 | 2013-07-15 22:55 | プレシディオ・食材
植物の凝固剤で固めるペコリーノチーズ
こんにちは〜。
先日は7月7日放送『地球アゴラ』出演のPRをさせて頂きました。
ご覧下さった方、ありがとうございました!!
なんとか無事に終えることができました〜。

本番前にアクシデントがあり、リハーサルの際にはスムーズだった音声や画像が、かなり悪くなってしまったのには、かなり焦りましたが、放送事故も画像の途切れもなかったので、良しとしましょうか。
原因は、日曜朝の10時前ということで、近所の人たちがネットを使いだして、ADSL回線が一気に減速したためみたいです。
2回にわたるリハーサルの時は、まったく問題がなかったのに本番でやられるなんて、さすがイタリア!と改めて思わされました。(油断している時に番狂わせが起こる国ですから)

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さて、前回のペコリーノ・デッレ・バルゼ・ヴォルテッラーネの続きですが、少し説明をしたいと思います。この『植物の凝固剤で固めるチーズ』ですが、実は、エトルリア時代(およそ3千年前)から行われていたことでした。(写真:ヴォルテッラの旧市街 Wikipediaより)

古代ローマにおいて、チーズは動物の凝固剤と植物の凝固材、どちらも使っていたそうです。
しかしエトルリア人は、植物の凝固剤のみを使っていたのだとか。
  
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ヴォルテッラは、現在も紀元前4〜3世紀に立てられたエトルリアの門が、歴史地区に残っているのですが、建物だけでなくチーズ作りまでが受け継がれているとは!
まったく驚きですよね。
(写真:旧市街のエトルリアの門 Wikipediaより)

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公会議の後に、羊飼いのジョバンニさんにお話を聞くことができました。
会議室にあった野生のアザミ(カルドorカルドン)を指して、「チーズの凝固剤は、ツボミの部分を全部粉砕して、それを使うんだよ」
へぇ、どれくらいの量で固まるんですか?
「粉末を(たぶん水で)溶かしたものを、100Lの乳に対して10ml〜50ml必要さ。
昔は粉砕せずに、刻んで使っていたらしいけどね」
と教えてくれました。

そしてお乳を採る羊の種類は、サルデーニャ産の黒い羊。
へぇ、なぜサルデーニャ?
ここは、サルデーニャ島の対岸にあるため、古くから島の文化が入り込んで来たんだよ…と微笑みながら説明してくれるジョバンニさん。

そういう彼もサルデーニャ人です。現在46歳の彼は、40年ほど前に故郷のサルデーニャから移住し、羊を飼い、乳を周辺のチーズ工房に卸しています。
ジョバンニさんのお乳は、1Lあたり1Euroとのこと。
数年前に、サルデーニャ島の羊飼いが乳の値段が60セント/1Lまで下がったとデモをしていたことを思い出しました。価格は悪くないようです。

d0033983_18411710.jpgペコリーノ・デッレ・バルゼ・ヴォルテッラーネの特徴は、
◆サルデーニャ種の羊のお乳を使う
◆植物の凝固剤
◆熟成の際、オイルを塗ったり、オリーブやトキワガシの灰を塗りゆっくり熟成させる
◆熟成期間の違いにより、3つのカテゴリーに分けられる
   ①semistagionato 45日-6ヶ月
   ②stagionato  6-12ヶ月
   ③da asserbo 12ヶ月以上

なるほど、私が知るペコリーノチーズのなかでも、かなり個性的ですね。
お勉強はこれくらいにして、腹ベコのお腹を抱え、一同、ペコリーノ協会の会長さんが営むアグリツーリズモLischetoへ向かいます。


そこで目にしたのは…。

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by butako170 | 2013-07-10 17:07 | プレシディオ・食材
ヴォルテッラのペコリーノチーズのDOP公聴会に参加!!
去る7月3日(木)、トスカーナ州のヴォルテッラという街で、興味深い食の会議に参加したので、報告します。
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植物の凝固剤で作ったペコリーノチーズが、DOPに認定されるための大事な会議にかけられるのです。その名もPecorino delle balze volterrane !!

植物の凝固剤…ペコリーノチーズの場合、たいていは乳飲み羊の胃を切り取って乾燥させ、それを暖めたお乳に入れることで、凝固させていました。
胃の内容物には、強力な酵素が入っているからです。

一方、ヴォルテッラでは、野生のカルドン(アザミの一種)を使って固めるのだとか!!
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以前から「そういったモノがあるらしい」と聞いていたので、食べたことも見たこともないbutakoにとっては、興味津々だったのです。

前置きが長くなり、すみません。
(butakoの期待値を分かって頂ければと)

そのチーズが、DOP*というEUの認証を受けるために会議にかけられる、というので早速、行ってきました。
(このご縁がまた不思議で、あさってNHKで放送されるラルドを調べている途中に出会った教授のお誘いだったのです!)

スポレートから車を走らせること3時間。
シエナ県から程近いピサ県にあるヴォルテッラは、公共交通機関のアクセスが悪いことから、なかなか訪れにくい街みたいです。
エトルリアの街で紀元前3世紀の門が残っているのだとか。
アラバスター(方解石)の産地でもあります!!

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中世の雰囲気が残る落ち着いた町並み。
洗礼堂の黒と白のストライプは、シエナのドゥオーモに通じるものが。
プリオーリ宮殿近辺の広場は、さすがに自治都市時代の雰囲気に溢れていました。
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その宮殿の中の『市議会の間』で、11:30から会議は行なわれました。
公会議ということで、一般人の参加も可能です。

これはEU認定品(DOP、IGP等)を官報で告知する前に行なう、必要不可欠な行程で、一般人も含めた会議にかけて、認定品のノルマが書かれた文書をチェックし、改善点やエラーの修正を行なうのです。
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この会議が実に面白かったです。
まず議長は、農林水産省からやってきた官僚の方(認定品の部署)で、女性2人だったので、会議の雰囲気自体とても自然で、発言がしやすい感じでした。議長席の隣には、ヴォルテッラ市長さんが。

正面右側の席には、商工会議所の別機関であるシンクタンク会社の方、ペコリーノチーズ協会の会長、トスカーナ州議員、ピサの商工会議所の方など、そうそうたるメンバーがおり、
向かい合わせには、生産者たち20人弱座っていました。

傍聴席は、木の低い手すりで仕切られた部屋の後半部分。
そこにbutakoは座って、議会の様子を眺めていました。

議題の主な内容は2つでした。
1)羊の食べる餌…大豆やとうもろこし、大麦等…を規定したほうがいいということ。

しかし、その文言を文中に入れることは、決議しましたが、餌をBIO(有機)にするかどうかで、意見が分かれました。有機の場合は、OGMフリー:遺伝子組み換えでないもの で有機のものを、きちんと選んで買わないといけないので、マーケットで無表示のをうっかり買ってしまうと、規定違反になってしまいます。
また有機の餌さであることを証明するために、検査員と検査料が必要で、出費を強います。

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議会内では、BIO推進意見が大半でしたが、生産者の総意をとる必要があるということで、数日以内に意見をまとめ、省庁に報告するということで、決定されました。

2)ロゴの大きさ  ロゴは野生のカルドンの花をVの字に見立てたものです。
ある程度大きめのロゴのほうが、見やすいのでは、というシンクタンクの意見に対して、トスカーナ州職員のほうから、2014年にEU内でロゴに関する法律が出るようなので、独自の大きさを決めてしまうと、不都合が起こるかも…という意見により、大きさは規定しないことにしました。

ロゴですが、使用される塗料のカラー番号も決められていて、その細かさにびっくりしてしまいましたが、確かに同一のロゴにするためには、必要だと納得しました。

およそ1時間半にわたる会議でしたが、全体の感想としては、契約社会、法社会であるヨーロッパの古い歴史を垣間見た思いがしました。
13世紀半ばの自治都市自体の会議室をそのまま使い、議長と議員、そして同業組合員(昔でいうギルド)、そして市民が公聴し、一つのことを決める…それは自治都市時代から脈々と行なわれていたイタリアのやり方でした。

なんだかそれを目の当たりにして、感動を覚えてしまいました~。
すごいぞ、イタリア。そしてヨーロッパ。
それが現代社会に生かされているんだから、たいしたもんですよネ。

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さて、次回は、組合長のアグリで振舞われた『ペコリーノづくしの食い倒れランチ』です。子豚の丸焼きもあって、大興奮でした!
一回で報告するつもりがまた2回になっちまいました。

                              butako

*DOP:Denominazione di Origine Protetta(原産地名称保護制度)とは、EUが認定する「地域」「製法」「原材料」などを限定して作られた生産物。
主な目的は『模倣品防止』ですが、近年はプロモーションにも使われています。

有名どころではパルミジャーノ・レジャーノ。模倣品がいかにも本物のように装って市場に出回るのを防いでいます。商品にはDOP認証のマークが貼られており、そうでないモノと区別しています。


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by butako170 | 2013-07-05 17:22 | プレシディオ・食材
地球アゴラ 7月7日出演のお知らせ
昨日、お客様をローマ空港まで無事に送り届け、7日間にわたる『ウンブリア&マルケの卵パスタを極める旅』が終わりました。
非常に発見の多いディープな旅だったので、がんばってアップしていきたいと思います。

d0033983_2347394.jpgさて、来週日曜日17時からNHKのBSで地球アゴラが放映されますが、そこに出演します。
放送も近くなったので、本日は、詳細をお伝えしたいと思います。

地球アゴラですが、毎回、1つのテーマに沿って、番組内と世界に散らばるアゴラーと呼ばれる在住邦人との間で、生中継でやり取りを行ないながら、テーマを深めていく番組(だそうです)。
今回のテーマは『一度は食べたい世界の珍味』!!

ノルウェーとバングラデシュ、そしてイタリアの3カ国のアゴラーが登場しますが、リンクをご覧頂いたとおり、butakoが一番海外在住暦が短い。
皆さん、30年や16年と長く住んでらっしゃいますねー。(感心)

本当に紹介したい珍味は、やはりコレですが、提案してみると「会場に持ち込めないので無理ですねぇ」とのことでした。たしかにイタリアでも合法的に販売していない代物なので、そりゃ無理ですなー。

イタリア代表は、大理石で漬けられた豚の脂肪『ラルド・ディ・コロンナータ』です。
薄く切って、口の中に入れると、ふわりと広がるハーブの香り、そして滑らかな口どけ、豊かなウマミ…。王道珍味と言ってもいいですね。

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1ヶ月前からリサーチを行なったり、いろいろと準備があったりなどしましたが、放送まで1週間を切り、いよいよ大詰めを迎えました。

1週間前に届いたPCとヘッドセット。
アテンドの仕事があったため、未開封のまま置いていましたが、今朝、慌てて開けて中身を確認しました。制作会社の方と午前中はスカイプでコンタクトをとり、実際、カメラや電話とつなげて音声&
画像の確認をしました。

素人butakoは、スカイプだけをつなぐのかな、と思っていたので、ヘッドセットと小型カメラを送ってくるものとばかり思っていました。
しかし、PCが来たときにはたまげました。
でもよく考えると、普段使いのパソコンは、いろんなものが入っていて重くなっている可能性もあり、画像処理などスムーズに行なえない場合もあります。

そしてスカイプでやり取りするのは画像だけで、音声は固定電話もしくは携帯電話で行なうとのことです。だからヘッドセットだけで3つ必要なのですねー。
やはり生放送で、不具合が生じないためには、二重三重の装備でもって備えないといけないということを痛感しました。

世界の珍味かぁ…。
私も他の国の珍味を放送を通して深めつつ、楽しみながら参加したいと思っています!
もし宜しければ、お友達、お知り合いの方、ご近所同僚の方に広めて頂ければ幸いです。

                                   butako
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by butako170 | 2013-07-01 23:40 | 報告