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もう一つの父の日 san Giuseppeの祝日
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明日3月19日は聖ヨセフ(San Giuseppe)の日。
今日、教会のミサに行くと、出入り付近でケーキを売っていたのでで、義母に「あら何かしら?」と聞くと「明日はお父さんの日だからね」と。
ああ、イエスのお父さんヨセフの日だからか。

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去年の聖ヨセフの日の日曜日は、シエナでした。
カンポ広場の片隅で、お米入りのフリッテッレを大勢の地元の人たちが揚げていたのが印象的。
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シエナのフリッテッレは有名です。(↑揚げているのが男の人ばかりなのが笑えます)
小麦粉と卵、ゆでたお米が入っているのですが、揚げたてを食べると、中からトロリとお米と半生の生地が出てきます。半生といっても、けっして粉臭くなくて、まるでカスタードクリームみたいに甘くて柔らか。
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食べだしたら止まらないおいしさなんです。

このフリッテッレ、なぜか聖ヨセフの日に食べるのが習わしみたい。
カーニバルに食べるキアッケレと似ていますね。
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モンテファルコの友人ルチャーナのフリッテッレは、硬くなったパンで作るバージョン。
こちらはシンネリとしっとりの間ぐらいの食感で、冷めてもおいしいんです。
仕上げにグラニュー糖とアルケミスで派手に化粧するのが、ウンブリアっぽくていいですね。

d0033983_813598.jpgヨセフといえば、その妻マリアと比べて圧倒的に存在感が少ない。
それもそうだ、マリアは処女でありながら聖霊によって身ごもり、イエスを誕生したので『聖母』と言われていますが、ヨセフが何をしたかっていうと、あまりピンときません。

しかし良く考えてみると、もし自分の結婚前のいいなずけが、自分とは何もないのに妊娠してしまえば、即効、婚約解消をするのが普通ではないでしょうか。
実際、聖書の中でも「ヨセフは正しい人であって、彼女をさらし者にはしたくなかったので、内密に去らせようと決めた」(マタイ福音書1章19節)とあります。
聖書にはサラリと書いてありますが、その時のヨセフの苦悩は計り知れないものだったでしょうねぇ。

そんな悩めるヨセフに主の使いが夢に現れていいます。
「恐れないで妻を迎えなさい」と。
聖霊により身ごもったことを伝えるのです。

その後もヨセフがどういう父だったか聖書には出てきません。
イエス誕生のあとは兄弟もでき、大工として一家を支えました。
そしてイエスが30歳になり伝道のため家を出る前後に亡くなりました。(イエスが33歳で磔刑にかかったときにはマリアだけでしたよね。)

そんなに華やかではないヨセフの生涯。
でも息子の誕生の不思議を受け入れ、成長を見守り、家族を支えた彼の存在もまた偉大だなぁ、と思います。人の形をとって生まれたイエスとて、一人では生きられなかった。
男親として仕事のことなどイエスに指導していたのではないでしょうか。

聖ヨセフの日を前にして、ふとそう思った春の日でした。
                                   butako
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by butako170 | 2012-03-19 08:15
butako東京へゆくぞ! 講演会のお知らせ
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イタリアとブタ ~ブタを取り巻く文化&食習慣(ガストロノミア)~ 
古代ローマの驚くべきブタ料理の数々
中世の豚飼いはエリート?
ブタとマドンナの不思議な関係
聖アントニオとブタなどなど

…2千年以上にわたってイタリア人とブタがどう関わってきたのかご紹介。また各地に伝わるおいしいハムやサラミなども写真入りで説明します!

報告&予告続きになってしまい申し訳ありません。
気づいたらもうホワイトデーも終わって!!むむむ、日本への帰国が近づいて参りました。
日々、ブタ講演のスライドを作成中で、テンパリ気味です。
ちなみにイタリア文化研究会さんのサイト例会ページはこちらです。

上記お知らせに付け加えますと、
<例会参加費>
・会員:無料
・一般:2,000円
・学生:500円

<会場>
東京文化会館(上野)地図
**お子様連れの入場は無理だそうです。(残念)

興味のある方は是非、お越しくださいませ~。

◆もうキャンセル待ちが出ているのですが、日伊協会さんでもお話をします。
日伊協会留学セミナー「スローフードとの出会い」(2012.4.4)
2012年4月4日(水) 14:30~16:00
場所: 公益財団法人日伊協会 青山教室
無料 要事前予約 こちら *すでにキャンセル待ちです!!
講師: 粉川 妙(こかわたえ)

ごめんなさい、ブログアップが遅かった。
もう50名近くが予約してくださっているみたい。
どうするbutako!!こんなに期待されたら、緊張しちゃいます。。。
日伊協会さんのサイトで私のブログや著書まで紹介してくれていて、恐れ入ります。

4月初旬は、東京上陸です。
お会いできる方はお会いしましょうね。                 butako
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by butako170 | 2012-03-16 05:22 | 報告
マンマの国から イタリア・エネルギー事情 ③④⑤
1月末~2月初旬に神戸新聞【夕刊】の暮らし面に掲載になった記事を2回に分けて掲載します。
前半①②はこちらから
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by butako170 | 2012-03-14 01:02 | 神戸新聞 掲載記事
マンマの国から イタリア・エネルギー事情 ①②
1月末~2月初旬に神戸新聞【夕刊】の暮らし面に掲載になった記事を2回に分けて掲載します。後半③④⑤はこちらから
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by butako170 | 2012-03-14 00:45 | 神戸新聞 掲載記事
4日間の北イタリアチーズを巡る周遊記
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今週は、イタリア北部のチーズの現場を見たい、というお客様Mさんのアテンドでヴェネト、エミリア・ロマーニャ、ピエモンテを巡りました。
充実の4日間でした。
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初日は、ペルージャからレンタカーで500km北上したので、まるまる移動日に充てました。途中で寄ったボローニャでは、知る人ぞ知る昔タイプのオステリアでランチタイム。

そう、ここはお客が食べ物を持ち込み、店は飲み物を売る…という1970年代まではイタリア各地にあったごく一般的なオステリア。

でも現在では飲み物だけのオステリアは採算が合わないことから、ほとんど絶滅してしまったのです。

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ここオリジナルのサンジョベーゼと白ワインはピニョレットを頂きます。席料なし、水はタダ。
ここの看板娘。40過ぎの方でしょうが、来るたびに「色気のある女性だなぁ」と思っちゃう。論争好きのボローニャ男たちを軽妙にあしらう様は、見ていてあきません。
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近くのアリメンターリ(食料品店)で調達した本場のモルタデッラとサラーメ・ローザ、そして旅のテーマであるチーズを3種類買い、持ち込みました。


「こんなにシットリして豚肉の風味のあるモルタデッラは初めて」とMさん感激。

お供に買った生ハムとチーズの練りこんである「Cresciente」クレシェンテというパンも美味で、これだけでもワインがすすむお味。


チーズ三種はこちら。Toma della Valsesia, Toma di Capra,Pecorino Stagionato Colli Bolognesi

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ペコリーノの熟成具合、硬すぎずにホロリと崩れる食感、少し酒かすのような熟成香が最高。それと少し酸味のある地元のサンジョベーゼが合わないはずはない。
ここのワインは、彼らが良く知る生産者から分けてもらい自分たちのエチケットを張ったもの。オステリアブランドになっています。
そのボトルがずらりと黒光りする棚に並ぶ様は圧巻。どうぞたらふく飲んでください、と誘います。
白がカジュアルでセッコで、秀逸でした。

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ピニョレットとだけ聞いたのですが、こちらも独自のブランド。
すっきりとした酸味が、トーマ・デッラ・ヴァルゼジアのトロリと溶け出したミルキーな味とベストマッチ。
トーマ・ディ・カプラを飲んだときは、逆にヤギのサッパリ観でワインの甘みが少し感じました。
議論好きで好奇心旺盛なボローニャ人。相席になれば、知らず知らずのうちに打ち解けて、ワイン片手に話も弾むこと請け合いです。
                             butako
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by butako170 | 2012-03-12 06:45 | 旅行記
雪景色見ながらドルチェでもいかが?
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長らくブログが滞ってしまってすみません。
友人が5年ぶりに日本からウンブリア界隈に来てくれたので、二人で色々と遊びに出かけていました。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノやキャンティ・クラッシコの試飲会など二人で出かけて、ますますイタリアワインにはまっています!!

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もう2週間前になりますが、山の師匠ジャンニとネリーナ谷に出かけた際の報告です。

大雪が降った後の晴天をねらって谷へ繰り出した私たち。
ジャンニ推薦の「谷で一番おいしいチーズ」を作るお宅にオーダーしておいたチーズを取りに行く、とジャンニ。谷で一番って、あのペコリーノDOPで有名なノルチャもカステッルーチョも含んでですから、相当おいしいに違いない!!
スポレートから車で走ること40分。
モンテレオーネ・ディ・スポレートという町の近くにある一軒家。
「ブォンジョルノ(おはようございます)」と大きな声で挨拶するジャンニ。

d0033983_713321.jpgするとゴム長靴を履いてサングラスをかけたおばあさんが登場しました。サングラスは、もちろん雪でまぶしいからです。
「11月にこちらでチーズを予約したんじゃが、あるかね?」
「あぁ、シニョール、取って置きましたとも」とニッコリおばあさん。
しかし、すごい雪だねぇ、としばらく話しこみます。
スポレートはほとんど溶けたけど、谷はこんなに雪深いなんて。
「そうでしょうとも。でもね、Sotto la neve,si trova il pane(雪の下にはパンがある)っていうから」、というおばあさんの言葉に、butakoがどういう意味?って顔をすると、「雪で土が軟らかくなって、この年は作物がよく実るっていうことよ」と説明してくれました。

そうか、ソット・ラ・ネーヴェ・シィ・トローヴァ・イル・パーネか。
ジャンニと顔を見合わせて、にっこりしました。農家の生活ってやっぱりいいなぁ。
わらを保管している天井の高い小屋には、カラフルな雄鶏、よく動き回る雌鳥、そしてちょっとすました孔雀までおりました。
田舎の家ってたまに孔雀飼ってるよねぇ。何に使うのか分かりませんが。

少しの間、家に上げてもらい、ジャンニがオーダーしたチーズを、計量してお会計をしていました。台所は昼食の用意をするお孫さんがいて、茹でたばかりのジャガイモが、きれいに皮を剥かれています。うーん、高原で採れるジャガイモって甘みが凝縮して、ほっこりして、驚くほどおいしいって知ってますか?

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その後、モンテ・レオーネ・ディ・スポレートの町を散策し、道が凍っているのも知らずにbutakoはすってんころりと尻餅ついちゃった。(でもまず心配したのは一眼レフ)
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町の家の壁に塗り固められた古い紋章が美しくて、何枚も写真をとってしまいました。
車はラッツィオ州目指して走ります。

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途中レオネッサという村で、おいしいパスティッチェリアに寄って、甘味を物色。
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この町は、以前、オルガン奏者のオスカルと一緒に来ましたねぇ。

そして、谷で一番眺めが良いという村に到着しました。
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実はジャンニの今回のドライブの目的は、この村の高台から見える雪景色を撮影すること。
ローマ時代から商品をたくさん積んだ行商人や、軍隊が行き来したこのエリア。谷が美しく見えるところ。
「ワシは、この平原が麦が緑になる頃に、風で麦の穂がいっせいに揺れるのを見るのが好きなんじゃ。まるで風の通り道みたいだからのう」
次回は、麦が育つ頃に参りましょう!
butakoも是非、その風景、見てみたい。
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冬の間は、ほんの数家族しか住んでおらず、私たちの到着したときは猫たちがお出迎え。

この景色を見ながらパニーノで食事を取り、そして車を駐車している村の中心まで戻りました。
「そうじゃ、買ってきたドルチェを食べよう。今日はバレンタインだからのう。」と還暦過ぎたジャンニがなかなかイカスことを言い出しました。
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そしてカラフルなひざ掛けを車のトランクから取り出すと、その上に色々と並べはじめました。
まずおばあさんの所で買ったリコッタチーズ、レオネッサで買ったシュークリーム、ジャンニ手作りのオレンジピールのチョコレートがけ。。。
そしてとっておきは、おいしいグラッパ。
猫たちも興味身心で、プチ饗宴を眺めています。
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リコッタは少し水分が抜けて3日目くらいのもの。素朴で羊乳のミルキーさが際立つ味。
シュークリームは中のカスタードクリームが丁寧に作ってあり、美味♪スポレートではこんなにおいしいのは、見つからないかも。
オレンジピールは砂糖で軽く煮ているだけなので、オレンジのフレッシュ感とほろ苦さがとってもいい感じ。それをビターチョコレートが上手くまとめていて、つい食べ過ぎてしまう味です。

可愛いベンチ。ここでしか食べられない唯一無二の素朴なドルチェに囲まれて、ちょっと幸せなひと時でした。
ちなみにその夜は、ちゃんとロベちゃんとバレンタイン・ディナーを楽しみましたよ。(自宅でですが、奮発してハート型のラビオリを作りました。)
                            butako
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by butako170 | 2012-03-01 07:21 | ウンブリア自然・山歩き