<   2008年 07月 ( 10 )   > この月の画像一覧
スローフード・スポレート支部を訪ねて
 d0033983_6122076.jpg 
 実は去年の夏から、捜し求めていたものがありました。
それは地元スポレートのスローフード協会の支部(日本ではコンヴィヴィウム、イタリアではコンドッタと言います)を探して会員になること。

思えば2005年にイタリアへ渡った時は、スローフードのスの字も知らずに留学を開始。イエジの「イタルクック」がスローフード協会との初対面でした。
その後、2007年1月に一時帰国した際に、「よっしゃっ」と気合を入れて地元ハリマのコンヴィヴィウムを訪ね、コンタクトを取り始めたものの、7月には結婚のためイタリアへ再度上陸。
結局、一度もスローフード協会の組織に属さず仕舞いでした。
(一応イタルクックの在学期間中は、SFの会員だったようですが)

そんなことで、いざ、スポレート暮らしがスタート。すぐにネットで地元のコンドッタを探したのですが、なんと、見つかりません。
え、スポレートほどの街なのに支部がないの?といろんな人に聞きまくり1年後。やっと責任者を見つけることができました。

d0033983_6135100.jpg
 
彼の名はジャン・ルーカ。
先日電話をし、おっかなびっくりアポイントを取り付け、彼に会いに行きました。

スポレート郊外。行けども行けども、麦のサイロ…。
そして広大な畑。。。一度道を間違え、一度人に聞きつつ、

ようやく、彼の家(事務所)にたどり着きました。なんと農家の大邸宅です!!
軽く挨拶を交わします。ちょっととっつきにくい感じの50代の紳士、ジャン・ルーカ氏。

d0033983_613555.jpg 
通された部屋はすごく素敵な古い台所だでした。大興奮で辺りを見回すButako。古い家具に大小の銅鍋、暖炉…

「で、今回はどうしてここに?」とニコリともせずに静かに問う彼に、気を取り直して今までのいきさつを説明します。3年前にイタルクックでスローフードを学んだこと、1年間のスタージ(実地見習い)のこと、今スポレートに住んでいて、会員になりたいこと。

すると意外にも、スポレートはスローフード活動をしている人が11人しかいなかったので、30人の最低人数を満たすことができず、コンドッタが発足できなかったそう。
ちなみにここの地区はスポレート、トレビ、ヴァルネリーナです。師匠とよく行く谷、ヴァルネリーナも地区に含まれていて良かった☆

d0033983_6143434.jpg 
 ジャン・ルカ氏は、もともと大農家を営んでいました。地元特有の豆や野菜などの農作物やオリーブオイルを生産しています。地元の食べ物を通して、地域を活性化させ、若い世代にも伝えて行きたい…という理念がスローフード協会の考えと合致し、6年ほど前からスローフード活動をしていたといいます。
彼のコンドッタを通さない地道な活動は、徐々に実を結び、ヴァルネリーナ地方のロベイヤ(野生のグリンピース)やトレビの黒セロリなどが、プレシディオとして認可されたのです。
(写真はカラフルなロベイヤ)

d0033983_6155484.jpg 
「ここに来て、やっと賛同者が現れたんだよ」。ようやく笑顔を見せてくれたジャン・ルカ氏。
そうか、良かった…Butakoも笑顔につられてホッとします。
30人以上の賛同者が集まったので、この秋には正式にコンドッタとして登録できそうだとか。そうなればButakoも会員になりますから、とすかさず言いました。

その後、彼の邸宅内にある古いフラントイオ(圧搾所)を見学しました。なんと母方の家族が百年以上も前から使用していたフラントイオを、奇麗に補修していたのです。
巨大な石臼、そしてオイルを入れていた独特の形をした陶器の入れ物…
見た事も無い年代ものの農家の用具が満載で、思わず興奮してしまいました。

d0033983_6223734.jpg 
そして別の離れには、古い母屋を改造した食堂もあるそうです。
ゆくゆくはここに料理人や生産者、スローフードの会員を招き、勉強会したり試食会を開きたい、とのこと。こうしたハードは着々と準備が整っています。あとは会員が集まって組織として立ち上げるのを待つばかり。
 
 帰りがけ、ロベイヤのパンフレットをもらいました。以前からこの地方のプレシディオに興味があったので、是非、次回はロベイヤの生産者を訪ねにヴァルネリーナまで赴きたいなぁ。

地元のスローフードとぐっと距離が縮まった一日でした。

                                         Butako
[PR]
by butako170 | 2008-07-30 05:51 | ウンブリア地元ネタ
重大発表! この場を借りて…
 3ヶ月前から密かに準備していたものがありました。
そのためブログの更新が滞った時期もありましたが、ようやくこの場を借りて、発表する時が来ましたよー。

 実は、本を出版することになりました!!

 去年、一年間、神戸新聞の夕刊に寄稿していた『スロー風土の食卓から』が200ページ弱のフォトエッセイとして、扶桑社から発売される予定です。
え?予定日は?
 8月28日(木)です。

カラーの写真が満載のかわいらしい本に仕上がっています。これを読むと、おもわずヨダレがでるような…新聞記事以外にも、いろんなエピソードを加筆していますので、楽しんでいただけると思います★

思えば今年の3月、『スロー風土』が完結したとき、このままこれらの記事を眠らせるのは、もったいなぁって思ってたんです。すごく愛着があったから。
それがこんな形で出版できることになって、本当に感無量です。

 Butakoを応援してくれたみなさん、うれしいお知らせを伝えることができました。
発売の際には、お求めになってくだされば、うれしいな。

                                                 Butakod0033983_154753.jpg


えー、マジで~!

Butakoの今の心境はこんな感じかしら。
[PR]
by butako170 | 2008-07-28 00:58 | 報告
パスタ日和  ~ジェノバ・ペースト~
 d0033983_2323414.jpg 
 昨日、知り合いの人からバジルを頂いたので、早速ペーストにしてみました。

今が旬のバジル…これにニンニクと松の実、パルミジャーノ(今回はペコリーノは家に無かったので割愛しました)に塩、オリーブオイルをプロセッサーにかければ、ハイ、出来上がり。

簡単なのに、とびっきりおいしいのです。バジルの爽やかな香りと、チーズのコク、ニンニクのパンチがたまりません。

イタリアではペーストといえばジェノバ・ペーストを指すぐらい、その代名詞になっています。


d0033983_233664.jpg 
 Butakoの今日のランチは、これにスパゲテッィと茹でたインゲン、ポテトを加えて頂きました。

本場ジェノバでは平たい乾麺「トレネッテ」やモチモチとした食感がクセになる手打ちのショートパスタ「トロフィエ」にペーストを和えます。インゲンとポテトを加えるのがジェノバ流。

 ジェノバという街は興味深い所です。Butakoはいまだ訪れたことがないのですが、乾麺と手打ち麺が融合する北イタリアでは珍しい場所なのです。
ご存知、中北部イタリアは手打ち麺、南部イタリアは乾麺(もしくはセモリナ粉の手打ち麺)が古くから食べられていました。これは気候の違いで、育成する麦の種類が異なるため。

しかし古くから貿易都市として栄えたジェノバは、南イタリア(とりわけナポリ)から乾麺が伝播し、17世紀には独立したパスタ業のギルドまでできていたといいます。
そして実に、19世紀なかばには、ナポリと二分するほどの商業用乾麺の生産地として栄えたのです。

一方で、やはり北部の特徴である手打ち麺「トロフィエ」も健在です。北部にありながら、生麺と乾麺の両方が楽しめ、しかも温暖な気候のためオリーブオイルまでできる土地なのです。
北部であって北部の様でない、そんなジェノバ(リグーリア州)って面白いと思いませんか。

この秋、サローネ・デル・グストのためトリノへ赴きますが、帰りには是非、ジェノバにも寄ってみるつもりです。

d0033983_258620.jpg 
 今回、フープロで手早く作っちゃったペーストですが、本来はモルタイオという大理石でできた乳鉢で丹念に手ですって作ります。こうするとフープロの機械の熱も伝わらず、何よりもキメ細やかでおいしいペーストに仕上がるのです。

(写真は100年物のモルタイオ)

 ペーストの記事は、神戸新聞に連載中の「マンマの国から~イタリア故郷の味~」の8月1日の夕刊に載せるつもりです。詳しくはそちらを読んでいただければ、うれしいです★


                                             Butako
[PR]
by butako170 | 2008-07-26 02:33 | プレシディオ・食材
暑中お見舞い申し上げます&帰国予定
 
d0033983_215265.jpg
 
日本はかなり暑い日々が続いているようですが、いかがお過ごしでしょうか。
夏バテに気をつけて、無理せず夏を乗り切りましょう!

スポレートは3日前に雨が降ったので、気候が秋の陽気のようにさわやかになってしまいました。非常に過ごしやすい毎日です。夜などは、窓を開けて寝ていたら寒いくらい…。
もうしばらく、こんな感じで続いてくれたら、有り難いのですが。

d0033983_2153550.jpg 
 さてさて、帰国の予定が決まりましたので、報告します。
8月28日~10月20日まで日本にいます
2ヶ月弱も留まれるので、うれしいなぁ。
みなさん、お忙しいとは思いますが、Butakoと遊んでやってくださいませ。
今回は、ロベルトと友人のフランチェスコが、10月1日に日本上陸です!!東京、日光、鎌倉、京都、奈良などなどを観光するつもり。フランチェスコは日本が初めてで、ちょっとドキドキ。彼にも満足してもらえるように、旅の日程を工夫して組むことにしましょう。

今回は、格安航空券を手に入れたおかげでだいぶ安上がりの旅行になりそうです。
フィンランド航空:ローマ-関空 (ヘルシンキ経由)で、なんと497ユーロ(約8万5千円)!! 安い!(しかも、2ヶ月弱も日本に滞在するのに、この値段)

以前、友人HIROMIさんから、イタリアで航空券を買う場合、フィンランド航空が激安だということは、聞いていました。しかし、こんなに安いとは、ビックリ。おかげで家計は大助かり。

 ということで、帰国まであと一ヶ月です。それを目指して、原稿書きがんばるぞー。

(写真は、スポレート近郊の麦畑。麦の刈り入れは夏。麦畑には冬の家畜のエサにするためのサイロが転がっています。なんだか秋の景色みたい。)
                                      Butako
[PR]
by butako170 | 2008-07-24 21:07 | 報告
ロベの朝食と手作りジャム
d0033983_18484967.jpg

 日本は海の日の三連休を向かえ、いよいよ夏の到来ですね。
イタリアも暑さが厳しくなってきました。スポレートは中部地方なので、そんなに酷暑ではないのですが、やはり地中海気候です。日中は32度くらいまでスルッと上がってしまい、日差しも強いです。
(写真はスポレート郊外のひまわり畑。何千のひまわりが一斉に咲き誇る様は圧巻です。)

ロベのダイエット食作りに、励んでいる毎日。
って言っても、厳しい食事制限がないので、本当、楽ちんなんですけどね。
野菜と豆、魚を中心に取るということで、以前と比べて購入回数のグンと増えたお魚ちゃん。
週に魚3回、肉3回、卵・チーズメイン1回の割合で、夕食を作っています。

d0033983_18501140.jpg 
今回は朝食大公開~★

一般的にイタリアの朝食は、甘いものを食べます。バールでは、コルネットやブリオッシュとカプチーノを注文する人が圧倒的。家庭では、ビスケット(市販のもの)やクロスタータをカフェ・ラテや牛乳に浸しながら食べるのです。


 でも糖尿病の疑いのあるロベは、砂糖が一切取れません。その朝食はというと…
 「パン2切れ もしくは、フェッテ・ビスコッターテ好きなだけ、に無糖ジャムを塗って食べる」というもの。フェッテ・ビスコッターテは、甘くないラスクみたいなもので一枚20Kcalもしません。
飲み物は、基本は牛乳です。牛乳が飲みづらい場合は、カフェもしくはオルゾ(大麦由来でミロみたいなもの)で牛乳を割って飲むべし。もちろん砂糖は一切いれちゃダメ。

 そんなに厳しくないですね。しかし無糖のジャムというものが、探しても見つかりません。高脂血症のダイエットをしている我が義母に聞いてみたところ、果糖のジャムがいいのでは…ということで、ディエトロゴの許可を得て、それで代用しました。

 d0033983_1852928.jpg 
 しかしこの果糖ジャム、いかんせん値が張ります。330g入りで3.15ユーロ、およそ500円也。
うむむ、高い。開封すると1週間で食べきるので、ジャム代もバカになりません。そこでButakoご用達の農家直営の八百屋「ビゾンニ」で今が旬のモモを1キロ=1.3ユーロで購入し、精製された果糖をスーパーで手に入れ、ジャムを作ることにしました。
(右はプルーン、左はモモを中心とした果物)


 d0033983_18531535.jpg 
 皮を剥いたモモ(正味1キロ)をざく切りにし、レモン汁と果糖150gと共に煮詰めるだけ。
20分も煮ていくと、段々ととろみがついてきました。はじめは黄色だったのに、煮ているうちにピンク色に変わっていくモモたち。 (なぜだろう?)
 熱々のうちに瓶に詰め、逆さにして真空状態にします。今回は瓶3つ分、出来上がりましたよ。ピーチの味が濃く甘ささっぱりのジャムに仕上がりました。これはヨーグルトやアイスにかけても絶品です。

 別の日はプルーンでもやってみました。これは果糖を入れすぎたのか、いまいちプルーンの風味が感じられません。
果糖は砂糖の2倍の甘みを持つ甘味料。使用量が砂糖の半分で済むので、それだけカロリーを抑えることができます。でも、体内での糖分の吸収が早いので、糖尿病の人にはオススメではないと後で知りました。自然の果糖(果物に含まれるもの)ならまだしも、精製したものは吸収力が超速いらしいのです。

 今回、私が使った果糖の量がちょっぴりだったおかげで、ディエトロゴから許可が下りました。それ以降のジャム作りの際には、使用は最小限に抑えるようにしています。
 果糖の特質、知りませんでした。なかなか勉強になるなぁ。

手作りジャムはおいしい上に、経済的にも大助かり。これも安くで果物を買えるビゾンニのおかげです。いいタイミングで、ビゾンニを知ることができて良かったー。

ロベの昼食(お弁当編)については、またの機会にご紹介しましょう。って言っても、簡単なんだけどね。

 
 d0033983_18583452.jpgしかし「軽度の糖尿病の疑い」っていうのが、笑えますよね。

2ヶ月前、地元のワイン祭りの翌日に、血液検査に行ったロベ。血糖値が148と、120の正常値からやや高い結果でした。でも精密検査(空腹時血糖と食後血糖の推移を測定)をするわけでもなく、いきなり食事療法から始まったのです。1ヶ月の食事療法の末、体重は5キロ減。現在、体重は下げ止まり、週200gずつ、ゆっくり減少しています。あと3ヶ月もすると、2キロは減るでしょう。

でも、いまだ精密検査をしないイタリアって、どうなのよ。
少なくとももう一度、血糖値を測ってみるべきではないでしょうか。
いまいち合理的でないイタリアの成人病治療。今後、我が夫はどうなっていくのやら、好奇心半分、心配半分のButakoなのでした。(まぁ、食事療法を続けている限りは、大丈夫でしょうが)

                                               Butako
[PR]
by butako170 | 2008-07-19 18:59 | 報告
アブルッツォでディープな羊料理 (下)
d0033983_4111058.jpg 
さて、いよいよお待ちかねの昼食です。
まずはカラッラを煮込んだソースで和えたペンネが出てきました。
それが このソース、びっくりするくらい滋味深い味なんです!
羊のエキスがギュッと凝縮された力強い味、そして数種類のハーブが織り成す深い香り…一見何の変哲もないトマトソースですが、仰天のうまさです。そして食べる時に、これでもか、と振りかけるベコリーノ・チーズが、さらにコクを加えます。
「うますぎる」、、、みんな軽く2杯は食べていました。


 そしてついに本命「ペコラ・アッラ・カラッラ」がやってきました。でっかい鍋を男性二人がかりで食堂へと運び入れます。
 年老いた羊とは思えないほど、柔らかい肉質。ほろりと口の中で肉の繊維がほぐれていきます。臭味も全くありません。おいしいソースがタップリと絡んだ肉を、一切れ二切れ…もう食べだすと止まりません。あっというまに二皿を完食です。

d0033983_4115915.jpg 
まかないとして羊飼いたちが食べていたこの料理。タップリの肉を長時間煮込んで仕上げるので、一度作ると何日にもわたって温めなおして食べていたことでしょう。
こんなに美味なら3日続いても構わないなぁ、なんて思うButakoなのでした。

 ドメニコさんは、祖父の代から羊飼いだそうです。かつては、夏はこの山の高原で過ごし、冬になるとプーリアまで800匹の羊と100キロ以上の旅をしたのです。目指す南の地には、冬の間でも豊富に草があるからです。
ドメニコさんは移動先のプーリアで生まれました。電気も水道も通っていない山小屋で生まれ、お母さん自身がへその緒を切ったといいます。ほんの40数年前の話ですが、まるで昔話を聞いているよう。
 7歳の頃にはもう野原に出て、羊と戯れていたと言います。
羊飼いは、天職なんですね。

 さて、そんなドメニコさんの話を聞いているうちに、メンバーたちがどこからともなく食後酒を運んできましたよ。これはリンドウの根から作られたアマーロ(苦いの意味)で、アブルッツォの名産です。(アマーロとはイタリア全土で作られるリキュールで、アルコールに野草の根や木の皮などを浸して作る薬草酒です)とても不思議な味でした。リンドウの根から溶け出した独特の風味は、さわやかで今まで飲んだことのない味です。絶品でした。クセになる香りです。

あまり飲みすぎると、下山に差し障るので、今回はこのへんでやめておきましょう。
念願の「ペコラ・アッラ・カラッラ」をはじめ地元料理を一通り堪能できたし、リンドウのアマーロも飲んだことだし、一泊二日でしたが本当に充実の旅でした。帰りもしっかり3時間の道のりを歩いて帰りましたが、スタミナ食のおかげか、あまり疲れを感じませんでしたよ。
 偉大なる羊飼いの食文化が残るアブルッツォ。機会があったら、また出かけてみたいものです。
                                     Butako
[PR]
by butako170 | 2008-07-16 04:23
アブルッツォでディープな羊の料理  中篇
 
d0033983_23383350.jpg
 
 翌日、所定の集合場所で、CAIテラモ支部のメンバーと対面しました。登山クラブだから年輩ばかりかな、と思ったていら、皆さん若いので少し意外でした。30代の会員が20人くらいに、40代、50代以上がちらほら…といった感じでしょうか。(集合場所から出発地へは車で。途中、道を塞ぐ羊の群れに、アブルッツォの土地柄を感じました。)

d0033983_23164235.jpg 
目指す羊飼いの小屋(標高1720m)は、モンテ・ゴルザーノという山裾にあります。出発地のパドゥーラ村(標高932m)から、ざっと5kmほどの山道を3時間かけて登る予定です。(写真:パドゥーラ村の様子。とっても静かで水の音が聞こえる美しい村)
 日頃運動していないButakoは、果たして一行の足手まといにならずに無事登りきることができるのでしょうか。でも本日は、ただの登山ではありません。小屋ではおいしい羊料理「ペコラ・アッラ・カラッラ」が待っているのです。目の前にニンジンをぶら下げられた馬(ブタというべきか)の心境で、がぜんやる気マンマンです。

 d0033983_2319622.jpg 

 この山々一体はグラン・サッソ国立公園内で、保護地域になっています。

山の緑が美しいのはもちろんですが、川や滝があちらこちらにあり、水が豊富に湧き出ています。

トレッキングの最中も、水のサラサラという音が聞こえてきて涼を誘います。


空気はヒンヤリ&ほどよい湿度でマイナスイオンが出ている感じですねぇ。




d0033983_23193374.jpg 


 ちゃんとした休憩は一回取っただけで、30分ごとにちょっと休む程度の強行スケジュール。 



でもテラモ支部のみんなはとっても気安くて、途中も新米のButakoを何度も気遣ってくれました。







 
d0033983_23201543.jpg 

 小屋直前の30分は、急な坂が続く最後の難所。

皆さん、ベテランなので自前のストック(スキーのみたいな)を操りながら、足に負担のないようにズンズン登っていきます。





Butakoはそんな代物持ってないので、足腰に負担を掛けまくりながら根性で登ります。


d0033983_23205365.jpg
 
 あ、やっと着きました。小屋が見えてきたー。あたりは霧がうっすらとたち込め、ちょっと幻想的です。

そこでButakoたち一行を迎えてくれたのは、羊飼いのドメニコさんとその友人たち。到着したメンバーからワインを飲んだり、桃をかじったりとリラックスします。


d0033983_23212656.jpg 
 Butakoは師匠と共にさっそく調理場に潜入です。
すごい熱気とあたりに香る羊の匂いにびっくり仰天しました。見れば、直径80cmもあろう大鍋で、羊の肉がグツグツ煮込まれています。「ペコラ・アッラ・カラッラを作っているところさ」と言いつつ、ドメニコさんは時々木杓子で鍋をかき混ぜます。
ペコラ・アッラ・カラッラとは「雌羊の大鍋煮込み」という意味。カッララとはこの地方の方言で、イタリア語のカルダイア(caldaia:大鍋)のことです。チーズを作りに欠かせない銅製の大鍋を用いて、煮込んだのでこう呼ばれているのです。
 

作り方は、以下の通り。

 d0033983_232267.jpg 
 カッララに水を入れ塩をし、セロリ、玉葱、ニンジン、にんにく、レモン、ハーブ各種を加え、煮立ったら洗った一口大の羊肉を入れ、ワインを加えます。弱火でコトコトと3時間煮ておきます。
 別鍋に、玉葱セロリニンジンニンニクをみじん切りにし、油でいため、種を除き細かく切ったトマトを入れ、ソースにします。そこに、別鍋で煮た肉を加え、引き続き煮混みできあがり。
 
煮汁はパスタを和えるソースとして使ってもいいそうです。

ああ、Butakoお腹ぺこぺこ。早く食べたいなぁ。

[PR]
by butako170 | 2008-07-14 23:11 | 旅行記
アブルッツォでディープな羊料理 前編
d0033983_5355777.jpg
 
 先週末、隣の州アブルッツォに行ってきました。
山の師匠ジョバンニが所属するCAI(Club Alpino Italiano:イタリア登山クラブ)のフォリーニョ地区のメンバーと共に、山へ登ってきましたよ。

思えばブタブタ製薬時代から、山好きの先生に連れられて富士山に登ったり、栃木の山々を歩いたり…と、別に登山好きでもないのに、不思議と山に縁があるButako。今回もジョバンニが「登山した後、羊飼いの住む山小屋でコテコテのアブルッツォ料理を食べるんだ」と言うので、二の返事で同行をお願いしたのでした。
(旦那ロベは快承。一泊二日の日程だったので、ジョバンニと二人っきりじゃないだろうね…とさすがに念は押されましたが。)

土曜日夕方、アブルッツォ州のテラモに到着。
ここで明日の登山を一緒に行う、CAIテラモ支部の責任者の人と落ち合います。一通り打ち合わせをした後は、お待ちかねの夕食です。
「今晩はこの界隈で有名なマッツァレッレという料理を食べに行こう!」とジョバンニ。この近くの村でサグラ(収穫祭)があるらしいのです。サグラは、地元色たっぷりのお祭り。安くて美味しい郷土料理が食べられるローカルなイベント。
一同、はやる気持ちを抑えつつ、開催地カプラフィーコ村に行ってみたのですが…。

「あ、お祭りね、ありますよ。でも一ヵ月後。」
あまりにも静かな村。不振に思ったButakoたちは、村のオバチャンに尋ねてみたらこんな顛末。トホホ…
ジョバンニの早とちりで、来月と今月を見間違えていたのです。

 d0033983_5384648.jpg 
 がっくりしながらも、我らが隊長ジョバンニは、第二候補のトラットリアにすぐに方向転換しはじめました。ホテル兼トラットリアは、かつてジョバンニが電力会社の技術職として活躍していた頃、よく利用した馴染みの一軒。
 
 まず料理を待つ間に出てきたのが、青唐辛子。アブルッツォではテーブルにはいつも生の唐辛子が置いてあり、各自削って好みの辛さに調節するというのです。また、唐辛子のオリーブオイル漬け(さながらラー油のよう)もありました。唐辛子の旬が過ぎると、こうやって保存食にして一年中、テーブルに唐辛子を欠かさない彼ら。

d0033983_5391472.jpg 
 皿いっぱいに盛られてきたのが、「サニェ エ ファジョーリ」というご当地パスタ。サニェは、硬質小麦で作られたうどんのような麺です。3,4cmくらいの長さで、強いコシがあります。これにたっぷりのインゲン豆のソースで煮込んでいただきます。
仕上げにペコリーノチーズをタップリふりかけ、好みで例の唐辛子を削って入れます。素朴ですが、しみじみ美味しい田舎料理。ペコリーノのコクが、味に深みを出し、唐辛子がいいアクセントになっています。

イタリア半島のふくらはぎよりも下に位置するアブルッツォ。コショウではなく唐辛子を多用し、麺も硬質小麦100%を使うのは南イタリアの特徴ですね。マルケ州から少し南下しただけの州なのに、食文化はモロに南部圏内です。それがとっても興味深い。

 d0033983_5404843.jpg 
パワフルプリモに、息も絶え絶えしながらようやく皿を平らげると、お待ちかねのセコンドがやってきました。
「アニェッロ イン ポルケッタ」は、羊のモモの部分にフェンネルやローズマリーなどのハーブをすり込み、糸で巻き、オーブンで焼き上げた料理。
 ブタのポルケッタやウサギのポルケッタは中部地方の特産ですが、羊のポルケッタとはさすが羊の放牧が盛んなアブルッツォらしい。
お味のほどは…独特の臭味もなく、ハーブの香り高くて美味。

そして、お待ちかねの「マッツァレッレ」が運ばれてきました!
羊の内臓(コラテッロ)を縦長に切って、レタスまたはビエタの葉で巻き、そのうえブタの網油で包み、羊の腸で縛るいわゆるインボルティーニ(巻くの意味)です。
手の込んだモツ料理は、地元でもとっておきのご馳走。
口に入れると、野菜の素朴な苦味が内臓の強い風味をうまくマスクしています。これは絶品…。
いままで食べたことのない力強い、でもホッとするような味でした。

d0033983_5394345.jpg 
 セコンド2品は、ここの調理場を仕切るイタロシェフが取り分けてくれました。彼の作るマッツァレッレはおばあちゃん仕込み。
この味を求めて、遠くからも駆けつけるファンもいるのだとか。今は亡き母が作ってくれたマッツァレッレの味にそっくりと言いつつ、食べに来てくれるんですって。

イタロの両親が始めたホテル・トラットリア。現在、厨房にはイタロと母、妻が立ち、祖母から受け継いだ地方料理の数々を守っています。






d0033983_5412836.jpg 
本当にその晩は、お腹がはち切れそうなくらい食べました。アブルッツォ料理の根幹に触れた料理ばかりを賞味できて、幸せ~。…って、イタリアに来るまで、Butakoがマトン嫌いだったなんて、本当に信じられません。
 明日は羊飼いの料理するディープな煮込み料理。
 ワクワクしながら、その日はすぐに眠りに落ちてしまいました。

(写真:大皿いっぱいに盛られたマッツァレッレは大迫力)
[PR]
by butako170 | 2008-07-06 22:33 | 旅行記
ロベの体重とButakoの近況
 d0033983_156588.jpg 
 軽度の糖尿病と診断されたわが夫ロベルト。
ゆるい食事療法を2週間前から始めた…とブログに載せると、意外にも多くの方からの反響がありました。

そこで食事療法の経過として、体重測定報告をしたいと思います★

身長 182cmのロベルト

 ・6月19日 89.5 開始当時の体重
 ・6月26日 86.6 -2.9 (おお、いきなりの快進撃)
 ・7月03日 85.1 -1.5 (その後も順調の様子)

 すごくいい感じで下がっていますねぇ。ちょっと急激過ぎ?といえなくもありません。
基本的におかずは食べたいだけ食べてもよいのですが、パンやパスタなどの炭水化物の量をコントロールしなくてはなりません。

体重は週一回測定して記録し、次回のディエトロゴとのアポイント(8月半ば)の際、持参します。
3週目以降は、きっと体重の減りも緩慢になっていくでしょう。でも体重の推移だけに一喜一憂しないで、地道に食事療法、続けていきたいです。(結局、料理するのはButakoなのですから)

d0033983_1563165.jpg 
 それはそうと、Butakoはスナバエ被害がますまずひどくなり、細かい水ぶくれが手足に一斉に出てしまいました。完全なアレルギーです。(お医者にも行って薬も塗っているんだけどね)
レストランで夏場バイトしようと思っていたのですが、手のひらや甲もブツブツだらけなので、飲食関係は厳しいだろうなぁ。
そう思うと、気がめいってきて無気力状態…。

今週前半は、痒くて本当に何も手につかない状態だったのですが(よって何もしなかった)、これではいかんと思い直し、ロベルトの職場へお邪魔し、壁塗りのお手伝いをしています。

ペンキでまっすぐにラインを引いていると、痒いのも忘れちゃうんですね。
おまけに何もしてない…という後ろめたさもなく、時間を過ごせます。(貧乏性Butako)

d0033983_1565950.jpg 
そんな感じで、ゆるゆると過ごしています。
でも、ブログも神戸新聞の原稿書きもやることはそれなりにあるのです。
来週くらいから、エンジン吹かしながら、こなしていきたいと思います。

(写真:上・アーティチョークの花とアマガエル/中・ローマの花屋/下・時計草は今が満開) 

                                          Butako
[PR]
by butako170 | 2008-07-06 01:48 | 報告
ミツバ ノ フタバ
 スポレートは昨夕の通り雨のおかげで、涼しい夜を過ごしました。
でも相変わらずButakoを悩ませるのがスナバエ。
直径5ミリほどの小さなハエで、血を吸います。これに免疫のないButakoは毎年夏になると、スナバエアレルギーに悩まされるのです。

それが冗談じゃないほど、ひどいんです。。。
一度刺されると、蚊に食われたときみたいにプクッと膨れ、それを中心に直径5センチ以上は、真っ赤に腫れてしまいます。うっかりかきむしると、汁が出てそこから飛び火…。腕中、足、足の裏まで、飛び火で小さな水ぶくれが、たくさんできてしまいました。2週間後にロベルトの妹の結婚式があるというのに、何を着ていけばいいのかしら。かなり見苦しい感じです。

夜はその飛び火の部分が痒くて、眠れないほど。日中、パソコンに向っていても、集中力は途切れがちです。(ただでさえ、集中力がないのに!)
昨日、とうとう耐え切れなくなって「私、夏だけスナバエ非難しに、日本に帰りたい。」
というと、旦那も「それがいいかもしれないね」と真剣に答えたほど。

日本から持ってきた蚊取りマットも、スナバエには効かないし、網戸も早速には買い揃えられないし、来年の夏は日本に帰るしかないのかしら…。


d0033983_17172727.jpg
 
 それはそうと、昨日、山の師匠と登山グループの人たちと共に、アブルッツォの山へ行ってきました。山のふもとの羊飼いの小屋で休憩し、昔から伝わる羊飼い料理を堪能してきましたよ。
この様子は、またブログで。

一泊二日で行ってきたこの旅行。
帰ったら家のプランターのミツバが芽を出していました。
ミツバの双葉は、ちっちゃくて、すごくキュート。思わず写真をパチリ。
収穫したら、お吸い物やサラダ、親子丼に入れて香りを楽しもう。

今からとても楽しみです。
これって、間引きしないといけないんですよね。なんだか抜いちゃうのがもったいないなぁ。
(写真:手前がミツバ、左奥トウガラシ、右奥バジリコ)

                                          Butako
[PR]
by butako170 | 2008-07-01 17:18 | その他