カテゴリ:イタリア古寺巡礼( 3 )
マテーラで是非行きたい洞窟教会
最近、家の片づけを始めました。
モノは放っておくと増えるもの。
特に本は、仕事がら、出張に行っては買ったり貰ったりで、居間のほとんどを占拠しています。

片付けていると、マテーラの洞窟教会のパンフレットが。
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現地で初めて見た時、自然光のほの明かりに浮かび上がるフレスコ画に戦慄を覚えてしまいました。
ここには2012年5月初旬に、新潮社の『南イタリア 古寺巡礼 シチリア→ナポリ』の取材で訪れたのでした。

片付けですが、パンフレットは基本全捨て(byときめきの片付け術)という掟なので、捨てれないものはスキャンすることに。
捨てる代わりに、ブログにアップして、備忘録にしますネ。

Cripta del Peccato Originale・・・原罪のクリプタ(地下礼拝堂)へは、マテーラ市内から車で10分。
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途中、農道や私有地を横切って、川辺近くの野原へ。
羊たちが優雅に草を食んでいたりして・・・こんなところに教会なんてあるのかしら?と思いながら、現地の方の案内に従います。

そして、川に切り立つ切り立った岩肌の一部に入り口が。
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件のクリプタへといざないます。
真っ暗な教会内に明かりが点り、フレスコ画が浮かび上がります。
漆喰の白をバックに、赤い転々とした野の花が描かれていて、たくさんの聖人と聖書の場面が描かれています。
(発見者たちは、地元の農民の言う"fotografia dei centi santi"の言葉を手がかりに教会を探し当てたそうです。)

「写真を撮るにはもっと明かりがあったほうがいいでしょうから、こちらの大きな扉も開けましょう」
親切に案内の方が、扉(非常用?)を明けてくれたので、洞窟内がぱっと明るくなって、細部まで見渡せるようになりました。

9世紀に描かれた作者不詳の絵ですが、赤い花が効果的に描かれていることから「マテーラの花の画家」と通称されています。
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私がもっとも好きなのは、聖母子とそれを祝福する聖人達。
大胆な濃い青色で描かれた線が力強く、聖母は高貴で美しくて、それを花が優しく囲みます。

アダムとエヴァ創造の場面は、狂ったように咲き乱れるお花畑のなかで、神様によってアダムの胴体が分裂して、エヴァが誕生する場面が面白いですね。
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他にもLuce(光)が万歳をして喜びを表している場面、南国の木があったりして・・・。
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詳しい説明は、是非『古寺巡礼』をご覧下さい。

ちなみにこの赤い花はCisto rossoと言い、私たちが訪れたこの時期にも、野原に咲き乱れていました。
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ただし花の色は薄いピンク。
案内の方によると、Cistoにはたくさんの種類があり、花の色がそれぞれ違うのだそう。
洞窟内に咲き乱れるこのモチーフは、ここを運営する協会のシンボルマークになっています。
CistoはCistaceaeの仲間で、日本語ではハンニチバナと言います。

この教会のあるアッピア旧街道沿いには、かつてはいくつもの洞窟教会があったそうです。
ロンゴバルディの文化が感じられる画風、ビザンチン文字・・・これらの手がかりから、6-8世紀イタリア半島の1/3を支配していたロンゴバルディのベネヴェント公国の影響下にあるベネディクト派の修道士によって、描かれたのであろうということでした。

この原罪地下教会は、1963年にマテーラの調査団により見つけられ、近年、基金が設立されて、やっとの思いで修復された教会です。
運営もボランティアで行われていたと思いますが、市民の想いが詰まった教会なのです。

マテーラに観光へ行かれた際は、サッシだけでなく、是非、こちらまで足を伸ばしてみてくださいね。

Cripta del Peccato Originale (ペッカート・オリジナーレ地下礼拝堂)

butako
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d0033983_5295253.jpg来年1月9日~2月17日まで日本に帰国予定です!

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by butako170 | 2013-11-24 07:47 | イタリア古寺巡礼
南イタリアの旅①パレルモ編
まずはパレルモ。
シチリア島の玄関口であり、東方と西洋文化が交じり合ったクロスカルチャーを誇る大都市。散策は市場見学からはじめましょう。
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街には市場が3つありますが、そのうちの一つ、バッラロ市場へと繰り出しました。
まぁ、なんてすごい人の数!!
行き交う人々の顔も、アラブ風の浅黒い人がいたり、イスラム風の女性がいたり。
でもなんだか男性の割合が多い気が。そうなんです、シチリアでは一家の長である男性が財布を握るとともに、買い物もするという風習が色濃く残っています。
なのでカターニアのペスケリア市場でもお客は男性ばかり。
それに、売り手も男性ばかりですね。
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写真を見ながらちょっぴり市場レポート。
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こんなに長いズッキーニも売っています。
魚屋では直接お客さんに味見してもらう豪快さ。
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肉屋には子羊が半身ずつ売られていました。おっちゃんの風貌も堂々としています。
ジャガイモばかりが並ぶ八百屋。
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巨大マグロを解体しながら売るおじさんの店は大繁盛。長い列が途切れることはありませんでした。
市場の裏手にはモツを大鍋で煮る姿がありました。うーん、良い香り。
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シチリアのレモン~♪
焼き菓子やパンが美味なのもシチリアの特徴です。セサミやアーモンドをたっぷり使っています。

…市場巡りですっかりお腹が減ったので、トラットリアへ。
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こちらではアンティパストの盛り合わせが美味。自分でお皿を持って自由に取れるバイキング形式なのもうれしい。旅先の野菜不足を解消です。

そしてシチリアに来たならば、イワシのブカティーニを食べないと。
ここの店のは、男性的で力強い味。
イワシの旨みとフェンネルの香りとともに、思わず冷えた白ワインをねだるような絶妙な塩加減です。お好みの量の炒ったパン粉をふりかけて、いただきます!!(白ワインは地元のカタラットを頂きました)
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そしてセコンドには、海の幸のフリット。
そういえば店内入ってすぐのガラスケースには、氷に載せられた獲れたての魚介類がわんさか並べられてました。シチリアの魚介を食べさせる店の憎い演出です。
さぁ、これからこの中のどの子を食べようか~なんてね。

海老は味噌が最高!スポレートではまず食べられないですものねぇ。
衣はあくまでも薄く。カラリと揚がり、天ぷらを思わせるフリットの中でも軽めの仕上がりに、満足でした。

市場と直結するトラットリア。
原産地と消費者の距離が短い、これぞ地産地消です。
新鮮な山海の幸をシンプルに味付けするのがシチリア料理ですが、それを存分に楽しめるのが市場に近いトラットリアですよね。

食後は、肝心のお仕事を。
国宝級の教会の撮影に取り掛かりましょう~。
                         butako
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by butako170 | 2012-05-14 05:11 | イタリア古寺巡礼
南イタリアのディープな旅
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12日間に渡る南イタリアの古寺巡礼の旅から帰ってきてはや3日が経ちました。
本当に濃い内容の旅だったので、帰宅してから、少しの間放心というかボーっとしていたほどです。
このたび、実に2746kmを車で走破したのですが、回った先はシチリア州のパレルモ、トラーパニ、そしてカラブリア州の小さな町々、バジリカータ州のマテーラ、プーリア州の大小のかわいい町々、ナポリなどです。
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気候的にはベストシーズンで、ちょっと汗ばむくらいの陽気。
道路わきには、ピンクや黄色の野の花がわんさと咲き乱れ、道中を楽しませてくれました。
濃い濃いと散々言っているのは、訪れた先々の現地の人のことであります。個性豊かで、『自分が人生の主役』と言わんばかり、一人ひとりのキャラが際立っていました。
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そしておいしくて素朴な田舎料理の数々…。
クッチーナ・ポーベラ(貧しい料理)と呼ばれているのが不思議なくらい!!(まぁ、かつて呼ばれていた時代は、肉が本当に高価だったのですが)
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オリーブオイルと野菜、豆をたっぷり使い、良質なセモリナ粉を水で練ったのみのシンプルで地味深い手打ちパスタのオンパレードで、地中海ダイエットを地で行く世界でした。
また漁港もたくさん周ったので、海なし州ウンブリア生活(butakoの住む)の1年分くらいの魚介を堪能したのは言うまでもありません。

帰宅して、夫ロベちゃんに「ちょっと痩せたんじゃない?」って言われたほど。体重計のってないので詳細は不明ですがネ。
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またいつものように尻切れトンボな報告になるかもしれませんが、感動が覚めやらぬうちに旅のほんの一部でもお知らせすべく、PCにむかっています。

                                Butako
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by butako170 | 2012-05-11 07:24 | イタリア古寺巡礼