カテゴリ:イタリアワイン( 13 )
モンテファルコのワイナリー Cantina Romanelli 2
カンティーナ・ロマネッリを訪ねています。
さて、いよいよ試飲の時間。
奥さんのモイラさんが、試飲のワインにあわせて、料理を作ってくれました。
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まだまだ瓶づめしたばっかりなんだけどね…。
と、まずはウンブリアの品種グレケット(白)2014から始めましょう。

グレケットと一口に言っても、いくつかのクローン(亜種)があって、ここのはg5と呼ばれるトーディ領域で作られる種類なのだそう。
まだ若いながらも、グレープフルーツ、白い花の香りがして、とってもフレッシュでした。
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こちらは自家製オリーブオイルをたっぷりかけたブルスケッタ3種とともに。
(食べかけですみません)

そしてRosso di Montefalco 2011です。
サンジョベーゼ65%、サグランティーノ15%、メルロー10%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%。
10月後半に収穫。マセラシオンは、サンジョベーゼ45日、サグランティーノはなんと2ヶ月!

ブドウのタンニンを十分抽出しているので、ロッソ・ディ・モンテファルコといえども、十分な風格です。
まだいささか若かったのか、ちょっと落ち着きが無い感じ。
チェリー、バラの香り、きれいな酸、ちょっぴり甘く感じました。

赤ワインとあわせるのは、鶏レバーのパテとアッフェッターティ・ミスト(サラミ類を切ったもの)。
中くらいのボディのワインと合わないわけが、ありません。
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続いては、Rosso di Montefalco 2010 Colle Macchia
チェリー、モーレの香り。
石灰質が多いので、フレッシュ感、ミネラルが感じられる。

Rosso di Montefalco Riserva 2009
このリセルバの畑は、石灰と砂が混じった畑で、あまりにも栄養分が少ないためコンポストで栄養を補っているのだそう。
まだフルーツ実が多く、寝かせるともっと美味しくなる味わい。
サンジョベーゼ65%、サグランティーノ15%、メルロー20%

干し葡萄、煮詰めたプルーン、黒こしょう。
バランスが非常に良く、コスパが良いと感じました。

Sagrantino 2010
サグランティーノ100%
もっとも良い実を使っています。
北側の粘土質の畑。
チェリー、カカオ、タバコ、スパイス。
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2010年とまだ若いのに、非常にエレガントでマイルドです。
非常に丁寧に作られているのが分かります。
通常の収穫より2週間遅らせて、タンニンの青臭さがなくなった時点(甘みは増大)で収穫をしています。

サグランティーノ種の特徴は暴れ馬のような、強いタンニン。
ここのは、畑と収穫時期、また大樽とバリックを上手く使い分けて、暴れ馬をたしなめているんですね。良い所をぐっと引き出していて、優雅さを感じました。

こちらとあわせたのは
あわせたのは、グアンチャーレを炒めたものと2種類熟成の異なるペコリーノチーズと、サグランティーノのジャムを添えて。

イノシシやヘラジカの煮込みなどのジビエと、相性がいいです。
アグレッシブさが感じられないここのワインとは、グアンチャーレや長期熟成のチーズともベストマッチ。

そして最後はサグランティーノ・パッシートです。
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ブドウを陰干しして、それからワインにするので、糖分が凝縮しています。
ここのパッシートは適度な甘みでした。(作り手によって甘さが大きく違うので)
サグランティーノ特有のタンニンが残っていて、甘いけどくどくない、すっきりとした飲み口です。
これだったら甘口ワインが嫌いな方でも飲めそう。
手作りのアーモンドクッキーを浸しながら食べるのが、地元の流儀。

こうして、軽食とあわせた試飲会は終了です。
途中から1歳半になる息子さんも応接してくれて、和やかな気持ちで行った試飲でした。
本当に家庭的!
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ディビットはまだ30代半ばと若いのにこれだけ完成度の高いワインを実現しているのには驚きです。
これからますます楽しみ。

このワイナリーに連れて行ってくれた友人ロベルトに感謝です。
もちろん、このワイナリーを見学&試飲することは可能ですので、興味のある方はこちらまでお問い合わせ下さいね。

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Cantina Romanelli
Colle San Clemente 129/A
06036 Montefalco PG
Umbria Italia
Tel. +39 0742371245                          
http://www.romanelli.se/

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by butako170 | 2015-03-31 08:00 | イタリアワイン
ただいま、ワインが発酵中 @モンテファルコ
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10月も半ばですね。

今年は夏の暑さが厳しかったため、ウンブリア州では例年よりも早くブドウの収穫が行われました。今年はワイナリーの収穫に立ち会おう、と思い、馴染みのカンティーナ『Omero Moretti』に連絡して、訪れたのが9月17日のこと。かれこれ1ヶ月も経ってしまいました(汗)

その時の様子をご報告。
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前日はあいにくの曇り空でしたが、この日は真っ青な秋空が広がる晴天に恵まれました。

私が9時過ぎにオメロの畑に行った時には、すでに10人もの人々がサンジョベーゼ種のブドウの収穫真っ最中。
背後に見えるマルターニ山がきれい。
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有機農法で育てたブドウたちは、健康そのもの。粒の揃った実をたわわにつけていました。
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房を傷つけないように、注意を払いながら、瞬く間にブドウを切り取っていきます。

Butakoもせっかくなので、体験させてもらうことにしました。ブドウの周りに茂る小枝をハサミで除きながら、首尾よくブドウの房を切り取っていきます。
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オメロの奥さんのダニエラとその妹、そしてオメロの親類のオジサンなどなど。5,6人は雇った外国人労働者です。皆さん、冗談を飛ばしながら、スイスイと作業を進めていきます。その速いこと速いこと!
Butakoははじめての体験に戸惑いながらも、足手まといにならないように、手を動かしました。慣れると面白くなってきます。
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それにしても、ブドウの房のある場所が、80cmくらいの高さなので、中腰になっての作業です。30分も続けていると、腰が痛くなってきました。

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大規模ワイン生産者であれば、収穫も機械で行う所があるそうです。でもモンテファルコの生産者は、ブドウの実を傷つけないように、手作業で収穫するところがほとんどなのです。

丘に植えているので、機械が入りにくいということもありますが、やはり「昔ながらの手作業が良い(オリーブオイルの収穫もそう!)」とこだわる所がほとんどなのですねぇ。
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さて、正午過ぎになると、トラックの中もブドウで満杯になりました。
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ご主人のオメロがやってきて、ブドウをカンティーナまで運んで行きました。

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カンティーナでは、ザザーッとトラックのブドウをスクリューのついた大きなたらいに空け、
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ドラム式の機械で葉やブドウの茎の部分などを取り除きます。その後、圧搾をし、黒ブドウの場合は、皮と一緒に、ステンレスタンクに入れられます。
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タンクに投入時は、まだモスト(ブドウの絞り汁)だったのが、タンクのなかで酵母菌を入れることでアルコール発酵していきます。

つまりモストに含まれる糖分を酵母が分解していき、アルコールに変えていくのです。

この単純な構造は、ワイン作りのメリットだといえます。
日本酒やビールの場合は、原料を蒸し、麹などの菌を加えて糖化させない限り、アルコール発酵しないからです。

その点、ブドウは搾るだけでブドウ糖がたっぷりなんですもの。楽チンですよね。

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オメロがこのモストを摂取して、面白いものを見せてくれました。
「このモストがワインになったら何度のアルコールになるか、分かるんだよ」
と取り出してきたのが、モストメトロと言われる糖度計。
糖度からアルコールが計算式で分かるのです。

糖度×0.64だそうですが、この時モストメトロは22度を示したので、式に当てはめると、13.5度くらいかな?

ちなみにサグランティーノ種の糖度は24度くらいだそうです。
なるほど、だからサグランティーノってアルコールが高めなんだ。

お勉強になりますね。

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さて作業の後は、お待ちかねのランチです。
オメロのお母さんが、手料理を作って、皆が畑から帰ってくるのを待っていました。

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家族と親類で囲む農家の食卓。

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まずはペンネを。
トマトソースのパスタって、本当にベタだけど『マンマの味』ですよね。

自家製のトマトソースにバジルの香をまとわせれば、魔法の一皿になります。
パルミジャーノをたっぷりかけてどうぞ!

シンプルパスタには、軽めの赤Terre di Giano。
サンジョベーゼとチリエッジョーロ、メルローを合わせた気軽なワインです。
パスタの小麦の甘さが引き立ちますね。

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そしてセコンドは、羊のスペッツァティーノ!!
ご馳走だ!
ローズマリーと一緒にコトコトと煮込んだだけなのに、脂肪が甘くて、お肉の味がしっかりしている。その味わいの深さに頬が落ちそう。
聞けば、叔父さんの飼う羊ちゃんだそう。どうりで肉質がしまっていて、美味しいはずです。

それをサグランティーノで頂きます。2007年でまだ若いビンテージですが、オメロのサグランティーノは、ブドウの樹齢が20年以上経っているおかげか、渋みが前面に出てきません。

きっちりとしたタンニンを持ちながらも、ミネラルや甘みのバランスが良いのです。子羊のお肉の脂身をさっぱりと流してくれて◎
もう、この組み合わせ、天にも昇る気持ちですョ。

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今年は夏の暑さのせいで例年よりも収穫量が1割ほど減りました。でも夏、雨がほとんど降らなかったおかげで、ブドウの質はとても良いそうです。

歴史に残るビンテージになるかも…2012年のサグランティーノに乞うご期待です。

って言っても長期熟成タイプなので、市場に出るのは3年後、飲み頃はさらに3~5年後になるので、それを待つのも楽しみだ~!(でも8年後ってbutakoは何歳になっちゃうの?!)

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by butako170 | 2012-10-14 18:45 | イタリアワイン
モンテファルコのワイン祭り 
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年に一度、どうしても出かけたい地元のワイン祭りといえば、Enologica Montefalcoです。今年で33回を迎えるという息の長いイベントですね。
先週は金曜日まで降り続いた雨がウソみたいに、土曜、日曜は秋晴れでした。
私は土曜日に行ってきましたよ。

まず来週お迎えするウンブリアツアーのお客様ための打ち合わせをルチャーナ宅で。
モンテファルコはウンブラの谷でも一番標高が高い丘にあります。
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スポレートからの行き道には、プラタナスの並木道が1kmほど続き、黄色い葉っぱから秋を感じます。
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こんな風にいくつもなだらかな丘のアップダウンを繰り返します。途中には、サグランティーノの畑がお目見え。一粒実をもいで食べると、甘みが口に広がりました。
収穫までそんなに遠くありませんね。

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久々に会うルチャーナからは、大歓迎を受け、お手製の白ワインとアニスのビスコッティをいただきました。

これからモンテファルコで試飲なので、カフェを断り「水で」と言っていたのですが、結局は彼女お手製のサグランティーノ・パッシートを頂きました。

甘みとタンニンのバランスがとれた、お手製のパッシートは最高です。
それにアニスのビスケットを浸しながら、食べるのがご当地流。
ん~まい!!

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モンテファルコの会場に到着したのは、17時。
アゴスティーノ修道院だった所を改装した、街中にあるのに、とても静かな区画です。
会場の中は、かなりの人で込み合っていました。
5ユーロでワイングラスとグラスケースを買うと、さぁ、試飲の始まり。飲み放題ですよ~。

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たしか去年はグラス代が8ユーロだったので、値下げかなぁ。
でもその分グラスが小さくなって、かなり不満のbutakoさん。
国際規格のグラスなので、問題は無いのですが、樽熟成のタンニン炸裂のサグランティーノを飲むんですもの。
グラスは大きい方が良いと思うのですが。
でも8ユーロの大グラスを5ユーロの小グラスにして、値を下げて、なるべく多くの人に参加してもらいたいという心意気は、不況のご時勢、理解できないこともないですよね。

さて、色々と試飲した中で印象に残るものをピックアップ。
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CastelBuono 2008 Montefalco Rosso  ★★
土日も開いているカンティーナなので、一度しっかり飲んでみたかった所。
サンジョベーゼ70%、サグラティーノ15%、カベルネとメルローが15%
エレガントな香が、飲む前から期待をそそる。チェリーの香、丁子などのスパイスなど。
口に含むと、酸味が高めでフレッシュ感がある。タンニンもほど良いが、もう少し甘み成分があっても良かったと思う。
樽(バリック及びトンノー225L~500L)で12ヶ月熟成しているという。
香がいいはずです。

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Colsanto Sagrantino2002 ★★★
上記カンティーナの隣にある。エントランスが糸杉の並木になっていて印象的な所で、場所は「ああ、あそこ」と知っていたのに言った事はなかったのです。

非常にバランスが取れていて、サグランティーノの刺々しいタンニンを微塵も感じない秀逸なワイン。2002年は残り150本しかないそう。貴重な1本でした。
香はチェリーや赤い実、タバコ、スパイス。
まろやかな味わいのなかに、タンニン、酸味、ミネラル、甘みなどがほどよくブレンドされています。ジビエのみならず、ステーキなどにも良いです。

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Milziade Antano Sagrantino Colleallodole(cru') 2008 ★★★
40年以上のブドウの実をセレクトして作った極上のワイン。ここのワインはタンニンが強い印象でしたが、コッレアッロドレは角が取れて、パンチは効いたままの良いワインでした。36ヶ月も樽熟成を行っています。

おなじみScaccia Diavoli
Montefalco Rosso 2008★★年はタンニンもほどよく、草の香やなめし皮などが入り混じって、用途が広いRossoです。ステーキから濃い目でベシャメルなどを使った野菜料理までカバーしそうな感じ。
Sagrantino2006は、セメダインやバニラの香りがして、タンニンも強すぎず、こちらも◎でした。
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Le Cimate Sagrantino 2008 ★★ は、いわゆるタンニンが強くマラスキーナチェリー香のあるサグランティーノの特徴を有しているのですが、でもタンニンが控えめな割には、長続きするという不思議な飲み口でした。

かれこれ10軒くらいを飲み比べしたでしょうか。
お客様を連れて行くことが多い、Moretti Omeroは味を知っているから試飲はパスです。
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知り合いのソムリエとも話が出来たし、十分満喫できました。

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日本であれば、これだけの作り手が終結しての酒の試飲会など、なかなか開催されません。
ましてやたっと5ユーロ(500円)で飲み放題なんて、お酒の有名な町でもありえないことでしょう。町おこしを願うのは日本も同様です。
モンテファルコのワイン祭りのように、日本の酒処でも盛大に振舞うことができたら、皆行くのではないでしょうか。

イタリアでは当たり前に行われるワインや物産祭り。
それを支える市町村。
ローマや遠方からでも、ワイン好きの人ってやってくるんですよね。

さてさて、今年は、ブドウの収穫を体験したいと密かに思うButako。
それがいよいよ実現することになりました~。
ああ、楽しみだな。

                         butako
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9月13or14or15日 日帰りで行くモンテファルコ村の収穫祭 Settimana Enologicaで、銘酒サグランティーノを平行試飲放題!!

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by butako170 | 2012-09-16 19:41 | イタリアワイン
カンティーナ ADANTI(アダンティ)訪問
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ひょんなことから、縁が繋がって、Cantina Adanti(カンティーナ・アダンティ)の醸造家ダニエーレ・パリーニ氏と知り合いになりました。
なんてことはない、友人の友人で、皆で何回かわいわい一緒に飲んで、語っているうちに、すっかりと打ち解けただけでございます。
やはり、同じ釜の飯を食うと、急速に親密になるものですネ。

さて、ダニエレの友人ルカから、「アダンティについて書いた日本の記事があるんだけど、ちんぷんかんぷんで。とりあえず、カンティーナまで来てよ」
と言われて、行ってきました。

アダンティと言えば、モンテファルコ特産の赤ワイン『サグランティーノ』の歴史を担う造り手。
そのお手伝いとあれば、お安い御用です。

今日は、そういえば、師走一日目の日でありました。
でも曇っているせいでしょう。ちっとも寒くはありません。
ただウンブラの谷を、恒例のスモッグがうっすら膜を貼ったように覆っていて、ボンヤリしています。
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スポレートから35kmほど北上したフォリーニョで高速を降り、中世の町ベバーニャ村に向かいます。目指すカンティーナは、ベバーニャの城壁の外。
急な坂道を、白いFiatのプントが、エンジンをふかし気味にのぼり、カンティーナへ到着。

ダニエレと、伝説の造り手アルヴァーロさんが出迎えてくれました。
チャオ、元気だった?とニッコリ微笑むダニエレ。
もちろん、かたわらには共通の友人のルカもいます。
そしてダニエレの父アルヴァーロさんは、「いやいや、よく来たね」と大歓迎。
握手した手はがっちりしているのに、なんとまぁ、小柄な偉人だなぁ。

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果たして、日本の記事を訳すべく、私とルカ(自称ゴーストライターらしい)が、机に向かいます。ダニエレは、優雅に試飲の準備。
翻訳に取り掛かる前に、ワインで口の滑りを良くしましょう、ついでに脳みそにも活力を送りましょう、ということでしょうか。

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まずは、白ワインのグレケットDOCから。
凛とした青リンゴの香り、ビアンコスピーナの花、ミネラル・・・口に含むと、ゆったりとした酸味が感じられます。戻り香に苦味はなく、口の中はサッパリ。
訳しながら、あっという間に3人のグラスは空っぽ。

翻訳のやり方は、2段階戦法で。
私が口語でイタリア語に訳し、それをルカがきちんとした形のイタリア語に直しながら、紙に書き写してゆきます。
記事はA4版にぎっしり書いてあって、なかなかのボリューム。
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たまに、偉大なるアルヴァーロさんが、近寄ってきて、ルカに話しかけます。
私はその偉人を、ファインダーに収めるカメラを近づけるのですが、手で顔を隠してしまいます。
「なんで、写真、撮らせてくれないんですか!」
「いやいや、インターポール:ICPOに狙われているもんでな」とアルヴァーロさん。
「ICPOって、国際クリミナル・ポッリーノ(鶏の)機関のことだろ?」とルカが突っ込めば、
「そうそう、僕は鶏を大量に捕食するんで、取り締まられているんだよ~」とうれしそうに答えるお爺。
「・・・。」

楽しく書き進めていくうちに、試飲もすいすいと進みます。
モンテファルコ・ロッソ2007年は、バランスがすごい。フルーティさとタンニン、中程度のボディがピッタリと決まっている。これはサグランティーノの特長もうまくブレンドしつつ、万人に愛されるワインです。
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そして辛口のサグランティーノ2005年は、強めのタンニンのなかにも、エレガントさがきちんと感じられます。カカオやタバコの香り・・・でもまだ完全に開ききってないので、あと2,3年置くともっと熟成が進み良くなるでしょう。

このサグランティーノの辛口ワインこそ、アルヴァーノさんの偉業の一つなんです。
暴れ馬のように激しいタンニンを持つサグランティーノは、昔から、ブドウを干して甘口ワインにしていました。そうでないと、渋みが勝り、飲めたものではなかったからです。

しかし1970年代から、ブドウのポテンシャルを引き出す造り手がでてきました。
カンティーナ・カプライのマルコ・カプライしかり、そしてアダンティのアルヴァーロ・パリーニさんも、そのなかの1人でした。彼らがモンテファルコのワインを開拓し、辛口ワインとしてのサグランティーノを世に広めた立役者たちなのです。
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もともと、紳士服の仕立て屋だったアルヴァーロさん。
パリで店を持つまでとなりましたが、それが旧友のドメニコ・アダンティさんとの縁で、アダンティの醸造責任者になります。
(当時のアダンティのワインがとても不味く、それを批評したところ、「じゃあ、お前が造ってみろ」という経過を辿ったのだとか。いやはや、すごい転身です)

まったくワイン作りは素人。でも味覚が鋭く、幼いとき祖父のワイン作りを手伝っていた経験もあり、暗中模索しながらも、80年から市場にボトルを出すに至りました。
特に彼の作った85年のサグランティーノは、歴史に残る味だったそうです。
今でもモンテファルコの醸造家たちの語り草になっているのだとか。

サッシカイヤなどをプロデュースしたジャコモ・タキス氏とも交信があり、時々助言を仰いでいたそうです。(紳士服の仮縫いなどの際に、タキス氏の家を訪問してたそう)
スケールの大きな話になってきた。
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醸造部も拝見~♪ 発酵中のサグランティーノを飲ませてもらった。
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熟成庫は、大小のローベル樽が並びます。

ふと目の前を見ると、アルヴァーロさんが笑っています。
会えてうれしかったよ。
日本の雑誌もきちんと取材してくれていることが、きみの翻訳で分かったし。
いや、ありがとう。

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と、イタリア式に抱擁のご挨拶。
ワインはブドウが造るんだ・・・と徹底的に、畑のブドウと向き合い、そしてブドウの良さを最大限に生かすワイン作りをしてきたアルヴァーノさん。
その意志は、息子のダニエレにしっかり受け継がれていますよ。

こんなサグランティーノの生き字引みたいな彼の半生。
実は、ルカが口述筆記したがっているのです。
彼の生き方を書き留めれば、ワイン界の宝になるから、と必死に説得しているのに、まだ実現していない。是非、それが叶えばいいのにな、と心から思うbutakoなのでした。

(写真:多数のガイドブックから受賞しているアダンティ。)
気になる雑誌は、WANDS  2010年1月号でした。
                           butako
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by butako170 | 2011-12-02 06:47 | イタリアワイン
Vinitaly
報告が遅れましたが、先週の土曜日にVinitalyに行って来ました。
会場の様子は、パビリオンの資材が去年と同じこともあって、あまり代わり映えしなかった感じです。
たから余計に安心して回れたかもしれません。(通いなれたスーパーマーケットで買い物するのに似ていますよね。どこに何があるか勝手が分かる感じ。)

さて、毎回自分のなかでテーマを決めて回るVinitalyですが、今年は、カンパーニャ州の白Fiano di Avellino。
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数社回った中で、「お!これは」と思ったのは、Ciropicariello社です。2005,2007,2009年と年代別に試飲させてもらいました。
特に秀逸だったのは2007年。
豊富なミネラル分を含む清々しい香り。ジャスミンの花、西洋カリン、へーゼルナッツの香り。酸味とミネラルのバランスがよく、ボディがしっかりしています。

お次は、去年も訪れたトレンティーノ・アルト・アディジェのブース。
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ここは毎年テーマを決めて、いろんなカンティーナのワインが平行試飲できます。
今年はソーヴィニヨンばかり、16社が勢ぞろい。
皆、自分で試飲していきます。

ライチのような、ピーチのような香りと草の爽やかな香り、
酸味とミネラルは主張しすぎませんが、口の中をサッパリさせてくれます。
国際品種です。基本中の基本ワインですが、作り手やロワールによる味の違いや、樽熟成の香りの違いなどの基本が分かりました。

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そして最後は、フリウラーノ。

フリウラーノは多くの地域で作られています。
そのなかで、3つのゾーンを試飲しました。

①Colli orientali del Friuli マンゴーやグレープフルーツの香り 複雑な香りの広がり
②Isonzo 平地のこの地域のワインは、香りと味のバランスがよく、キウイの香り、白バラなど。
③Collio ミネラル分が非常に多く、おしろいの花、リンゴの香りがしました。酸味だけでなく甘みも感じます。


たまたま試飲したものにもよるかもしれませんが、上記の印象を持ちました。
同じフリウラーノ種を使っても、作り手によって、地域によって味が変わりますね。

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さて、午前中を白ワインに費やしたところで、午後は赤!と張り切っていたのですが、なんだか疲れてしまいました。なので、昼以降は、ブラブラとピエモンテなどのブースや古巣ウンブリアのブースを流しただけで、終了。やはり前日からの夜行で、寝台車が取れなかったのが、疲れのたまった理由かしら。

来年は、もっと周到に準備して臨みたいと思いました。

イタリアワインの世界は深いので、まだまだ勉強することがたくさんですね。
あ、Nくん、今年は一眼レフは持って行きませんでした。コンパクトカメラをベルトに通すケースから出し入れしていたので、なくさなかったヨ。
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by butako170 | 2011-04-13 23:31 | イタリアワイン
カンティーナ・アペルタ 2010@montefalco
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(たわわに実る。ほろ甘ずっぱい味がしました。カンティーナ・ポッジョ・トゥッリにて)
暑い日が続きますね~。
日中は30℃を越える暑さのイタリア。午後2時頃には、誰も屋外に出ずに家の中で体力を消耗しないように休んでいます。
日が落ちたらば、みんな夕涼みしに広場に出たり、歩いたり…。
そんな夏時間がやってきました。

報告が遅れましたが、5月29日(日)は全イタリアでカンティーナ・アペルタが開催されていました。
もちろん地元嗜好のbutakoは、愛夫ロベちゃんとモンテファルコのカンティーナを物色。ウンブリア有数のワイン処のモンテファルコには、100以上の生産者があるので、とてもとてもすべてを知ることなど不可能なのです。
今日はワインの営業をしている友人ロベルトからお誘いを受けて、訪問しようと狙っていたカンティーナがあったのです。

d0033983_16355825.jpgその名は、Cantina Poggio Turri
10年前からブドウ畑の栽培を始めたTocchi家が営むカンティーナです。


5ユーロでワイングラスを購入すると、さっそく味見をします。


たいていのワイナリーは、試飲のためにさらに5ユーロなり追加料金を払わないといけないのに、ここは無料で飲み放題のよう。なんて、太っ腹な生産者でしょうか。
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Rosso di Montefalco(ロッソ・ディ・モンファルコ)2006年は、バランスの取れた深い味わいでした。
サンジョベーゼを主体に、サグランティーノ、メルロー、バルベーラなどが配合されていますが、安定した味わい。気品溢れる香りとわりにドッシリしたのみ応え。(ティスティングした際のメモをなくしてしまったので、詳しい記述ができずにごめんなさい)

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次にサグランティーノ(Sagurantino)2003年です。


力強いタンニンがほとばしります。
聞くとオークの大樽で熟成させているので、素のサグランティーノのパワーがそのまま楽しめるのだとか。



マラスキーノチェリーや桑の実の香りとバニラの甘い香りがしました。
そしてこのタンニンが、体に効きそう~。



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さすがワイン営業マンロベルトのお気に入りカンティーナだけあって、ワインの質は十分満足できるものでした。平日の試飲も可能で、お一人さま10ユーロで白のトッレビアーノからサグランティーノのパッシートまで4~5種類が堪能できるそうです。
希望者は、butakoにご連絡を!

新しい作り手もこうしてがんばっているんだなぁ。
ワインの好みは、人によって分かれるところですが、ここのワインは万人に受け入れられる安定感を持っている気がしました。
やはりワインは実際飲んでみないと分かりませんが、なによりも食事と合わせてみないと分かりません。
ロベルトは、「羊のグリルには、サグランティーノ・パッシートが合う」と豪語しています。
お肉に甘口ワインかー。かつて、この地方の農民たちの晴れの日のメニューとして口にしていたのが、まさにグリルした肉&甘口サグランティーノなので、伝統にのっとれば、おおいにアリの組み合わせ
機会があれば、butakoの料理の師匠ミレッラのお店で、彼女の料理と合わせて賞味してみたいものです。
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by butako170 | 2010-06-11 16:26 | イタリアワイン
モンテファルコのカンティーナ  Colle Ciocco
今日は年の瀬に行ったカンティーナの紹介です。

ウンブリアのワイン処モンテファルコにあるカンティーナ『Colle Ciocco コッレ・チョッコ』。
リタイア後の2兄弟が仕切っていると聞いたので、無骨な感じなのかしら…と恐る恐る訪れたのですが、これまたスッゴク居心地の良い&上品なたたずまいのカンティーナでした。

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友人に連れて行ってもらったカンティーナ コッレ・チョッコは、モンテファルコから歩いてでもいける場所にあります。
広い敷地内にはオリーブの木がいっぱい。
いかにも郊外のVillaの雰囲気が漂っています。
そう、ゆったりしていて、豊かで、落ち着くあの感じ。

あいにくの雨模様でしたが、カンティーナの中は、暖炉の火が赤々と灯り、大テーブルには昼食の用意がされていました。
そこに品のよさそうな紳士が二人。
兄のランベルトさんと弟のエリセオさんです。

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私たちを笑顔で迎え、まるで長年の友人のように、さりげなくテーブルへとエスコート。
デグスタッツィオーネの始まりです。

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炭火で焼いたパンも、いい感じで出来上がり。

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それに自家製のオリーブオイルをたっぷりかけて、ブルスケッタに。
シンプルなのにとびきり美味なブルスケッタには、Clarignano Umbria Bianco 2008年を。IGT指定の白ワインは、地元のブドウGrechetto 40%にViogner 50%,そしてChardne10%をブレンドしています。
グレケットの力強さに、ヴィニェル(フランスのブドウ)のエレガントさ、そしてシャルドネの香りが見事に合わさっていて、非常にバランスの良いワインです。

ヴィニェルは、ウンブリアでは滅多に使われない品種。なぜ?と聞いてみたら、ヴェネト州の醸造家の友人のアドバイスで試してみたところ、良かったので採用したのだとか。コッレ・チョッコのオリジナリティを垣間見ました。

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本物のノルチーノ(豚加工人)の作ったコッパとカポコッロ(ロンザ)をつまみながら、モンテファルコ・ロッソ2006年を頂きました。Sangiovese 70%,Sagurantino15%,Merlot15%で、プルーン、さくらんぼ、シナモンなどのスパイスの香り。ベルベットのような滑らかさを、切れの良いタンニンが引き締めている感じ。

そしてメインには、サルシッチャ(ソーセージ)がやってきました。
炭火でじっくりと焼いていて、中がうっすらばら色の最上品。ウンブリアの地の恵みをガツンと堪能するには、サルシッチャが一番です。
それには、サグランティーノ2005年をあわせました。
写真がないのが非常に残念。なんと、撮った写真がぶれちゃったのです。

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強烈なタンニンを程よく甘い干ブドウの糖分が和らげているこちらのパッシートも絶品でした。
ランベルト氏の奥さんお手製のクッキーには、同じサグランティーノのモスト(ブドウ汁)が使われていて、深い味わいを出しています。

地酒には地の食べ物が鉄則・・・なはずですが、サルデーニャ産のペコリーノのスライスがでてきました。
なぜサグランティーノ・パッシートにペコリーノ・サルド?
その疑問に至極当然のように「だって美味しかったから」とエリセオさんが一言。
地元ノルチャのペコリーノでは、塩気が強すぎて、パッシートと喧嘩してしまうのです。

いろいろ試して行き着いたのがペコリーノ・サルド。年4回、生産者がサルデーニャからチーズを届けに来るんですって。

いろんなカンティーナを見たけれど、上質で心地よい空間を作り出しているのが、このオジサマたちだなんて。
さすがイタリアは人材の層が分厚いですねぇ。

                                                 butako
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by butako170 | 2010-01-05 06:19 | イタリアワイン
カンティーナ ディ・フリッポ
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先週、東京からJUNKOさんが遊びに来ていたので、彼女の第二の故郷であるスペッロという街に遊びに行きました。スペッロは、小高い丘に立つ中世都市で、町中にお花があふれているこんじんまりした、かわいらしい街です。


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今回は、彼女のステージ先であったレストラン・バスティリャla Bastigliaを訪問しました。
懐かしいマルコシェフやスタッフの方との再会を果たしていました。

まぁ、レストランのオープン席から眺めるウンブリアの丘の素晴らしいこと!
この日は晴天。前日降った雨のせいで空気が澄んでいたので、スモッグもなく、抜群の透明度をもった景色を眺めることができました。

そしてそこのスタッフの一人ミケーレが、彼の叔父さんの営むカンティーナに来ない?と申し出てくれたのです!もちろん!地ワインを深めたいbutakoと、ウンブリアワインを知りたいJUNさんは、二つ返事。

彼らのカンティーナは、玉ねぎで有名な町"カンナーラ"とモンテファルコの東側にある"ベバーニャ"の境にあります。そう、ここも、エリア的にいうと、サグランティーノ圏内なのです。
カンティーナの名前は、Di Filippo。
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ここは1971年に創始し、1994年から有機ワインを造りはじめました。丁寧に手積みされた健全なブドウから作られるワインの味はいかに?
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まず最初に試飲したグレケット:Grechetto (Colli Martani D.O.C.) がすごくフルーティで香りが弾ける感じで、素晴らしかった。2008年ヴィンテージで、輝くような薄い麦わら色。バナナ、パイナップル、パンの焼ける香りなどがして、若々しい酸味がありました。

お次はモンテファルコ・ロッソ(Montefalco Rosso D.O.C) 品名Sallustio
2006年センジョベーゼ60%、バルベーラ25%、サグランティーノ15% のしっかりとバランスのとれたワイン。ゆっくりと香りが開き、グスリやブルーベリーの香り、しなやかで若さあふれるボディです。 アルコールなんと14.5%

そして サンジョベーゼ・コッリ・マルターニ(Sangiovese Colli Martani D.O.C.Riserva) 
品名Propeezio はサンジョベーゼ100%の味わい。2006年。気品があって、渋みもまろやか。

ウンブリアワインのキングとして君臨するMontefalco Sagrantino D.O.C.G. 2005年ヴィンテージ。
チェリーやプラムの少し甘酸っぱい香り、ニッキなどのスパイシーな香りが心地いい。余韻は長く、質のいい強すぎないタンニンが舌を刺激します。

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そしてミケーレの叔母さん手作りのクッキーとともに運ばれてきたのが、"ヴェルナッチャ・ディ・カンナーラ"というパッシート(甘口ワイン)。
ヴェルナッチャと聞いて思わずオリスターノが思い浮かび、「サルデーニャの関係あるの?」と聞いてしまいましたが、関係ないそう。しかもあちらは白ブドウだしね。ここカンナーラの地元のCornetta(Alias Vernaccia Nera)という品種だと言っていました。あとで調べてみたら、Vernaccia Neraは、マルケ州周辺を地産とする黒ブドウです。ならば、こちらのカンナーラは、きっとそれの亜種なのでしょう。

もともとヴェルナッチャという言葉は、本来固有の品種をさすのではなく、その場所のブドウをさしていたそうです。なので、イタリア中にヴェルナッチャが存在しているのは、そういう理由だったのです。

このワインが美味ですねぇ。
干しブドウの入ったオリーブオイルのクッキーを、ワインに浸しながら、食べると天にも昇るおいしさ。
まろやかで蜜のような甘さがあるけど、後味はすっきりしている。
食後に暖炉で、本など読みながら飲みたい 『瞑想のワイン』です。

個人的な好みでいえば、ここではグレケットとヴェルナッチャのパッシートが特に冴えていたように思います。
今までBioワインは独特のビオ臭がするので、好みが分かれるところだな、と思っていましたが、ディ・フリッポのワインはその臭いがしません。こんなにおいしくて、Bio(有機)だなんて、素晴らしい。

オーナーの妹で、ワイン作りに携わるミケーレのお母さんは、これからは、Biodinamico(バイオダイナミック)農法でのブドウ作りに取り組みたい、と言っていました。
日本でも注目されているbiodinamicoワイン。どんな味になるのでしょうね。

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カンティーナ前の畑。かなたにはスバシオ山とアッシジの町が見えます。
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by butako170 | 2009-10-23 02:34 | イタリアワイン
ソムリエ授業の初回と忘れかけた結婚記念日
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 昨日、いよいよAISソムリエ(レベル1)の授業が始まりました
ウンブリアAISでは、レベル1は3箇所で行っているのですが、一番近いのが隣町のテルニでの授業。実は、自家用車が10日前に、いきなりエンストして、エンともスンとも動かなくなってしまったので(ウン,スンですよね。。。)、公共機関を使って、テルニ郊外の会場まで向かいます。

会場は、エノテカ&レストランの2階を借り切って、そうですね、30人はいたかしら。予想外の大人数にびっくりしてしまいました。申し込みの手続きをとる人々をざっと見てみると、年齢層は30~50才くらい。男女の比率は半々といったところでしょうか。

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実は、授業が始まる前に、友達ができちゃいました。
会場の2階入り口が分からなかったので、たまたま聞いた女性となぜか波長が合い、二人で隣りで並んで座ることになりました。実は、彼女はカザフスタン人。パッと見は分からなかったのですが、イントネーションがネイティブではなかったので、「お、外国人だ」と思い(自分だって外国人なくせに!)判明しました。

彼女はイタリア人のご主人と息子さんと住んでいて、ご主人が自営業をしているそう。自分もワインの知識を得て、やがてはワインバーを開きたい・・・と目を輝かせて話してくれました。

そして、なんと日本人もいました!!
この町に住んでいる男性でNさんと言います。

3人の外国人たちは、無事にイタリア語の授業を進めていけるのでしょうか!?
完全に他人事だけど、本当、ある程度予習復習しないと、ついていくの難しそうだわ。

さて、気になる初日の授業ですが、『ソムリエの心得』『理想のソムリエ』『ワイングラスのいろいろ』などをウンブリアAISの会長ガブリエレ氏より教わりました。

彼の話のなかで、印象に残ったのは、フランスのシャンパンは、今では足の長い細いグラスで飲むけれども、その昔はコッパという口の広いグラスで飲んでいたそうな。
しかも今のように辛口でなく、ほんのりと甘口だったんですって。伝統的なシャンパン=辛口と思っていたけど、時代とともに味も、そしてそれに伴いグラスも変わるものなのですね。

授業の最後は、地元のスプマンテLa Palazzola-Grilliで、祝杯をあげて、お開きとなりました。
ガブリエレ氏、よっぽどしゃべり好きなのか、ワインの記述をこと細かくし始めました。
おかげで、スプマンテの繊細な泡はすっかり消えてしまい、適正な飲み頃だったその冷たさもなくなり、ちょっとぬるーくなっちまいました。

毎回、1~2銘柄のワインが味見できるというので、非常に楽しみです。
飲みなれた地元のワインから海外のものまで、ラベルを見ずに、舌でその味を見分けれるくらいに、ゆくゆくはなりたいものですね。


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あ、そうそう、昨日はbutakoとロベの2回目の結婚記念日だったのですが、前日になるまで気がつきませんでした。(私って記念日に気を使う人じゃなかったっけ???)
で、記念日は私はソムリエの授業だし、ロベはほかの用事で夕食は別々にとることになってしまったので、結婚祝いは、今週末に持ち越すことになりました。

車もないことだし、スポレート旧市街の評判の良いレストランでディナーと張り込みますかね。

写真は2年前の同日同刻に、花嫁姿のbutakoたちが記念撮影のため、たたずんだ場所(ジーロ・デッラ・ロッカ)。2年前は、もっと高揚が進んでいたけれど、今年はまだまだですね。
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by butako170 | 2009-10-09 03:04 | イタリアワイン
白ワインの聖地 フリウリ
フリウリの丘陵はイタリアの『白ワインの聖地』と言っても過言ではないでしょう。トカイをはじめとするデリケートな香りと控えめな酸味が魅力的です。

d0033983_19493230.jpg フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアは、イタリアの北東の端に位置し、スロヴェニアとオーストリアに国境を接する州です。白ワインは国際的な評価も非常に高い名産地なのです。

今回のオリーブの葉の工房を訪れた際、少し時間があったので、社長のリディオ氏にあちこちブドウ畑を見せてもらいました。
9月最終週だったため、ただいまシャルドネなどの白ブドウ収穫の真最中。
彼の車で案内される間も、ブドウをたくさん積んだ軽トラを何台か見かけたものです。

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リディオ氏がこのエリアのワインや地形の特徴を教えてくれました。
ウーディネから南東へ30kmほど下ったこの地方は、ナティゾーネ川が流れる丘が広がります。
「ここはなぁ、ちょうど二つの地区にまたがっていて、ここからアルプスのふもとまで続く丘陵ゾーン①Colli Orientali del Friuliウーディネ方面に広がっていく広大な平野の②Furiuli Graveに分かれるのじゃよ」とリディオ氏。それを必死にメモるbutako。
(写真はナティゾーネ川沿いの風光明媚なcividalaチヴィダーレ。中世、ロンゴバルディ族が発展させた街だそう。)

Colli Orientali del Friuli地区には、地面に空気を含む層があるため、土壌は常に適度な湿気を保っているんだそう。
ここでは、D.O.C.で名高いColli Orientali del Friuli(トカイ・フリウラーノ種とリボッラ・ジャッラ種を合わせて作る白ワインなどピニョーロ種で作る赤ワインなど)が作られています。

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そのテリトリーのなかのRosazzo地区。数キロ離れた海の恩恵と、雨も少なく、太陽の恵みを十分に受ける恵まれた土地であり、また1068年にアゴスティーノ修道士がぶどうとオリーブの植樹を行った歴史ある地でもあります。
リディオ氏の運転するフォード車の車窓から、規則正しく並ぶ白ブドウの畑を眺めます。
彼はアメリカ生活が長かったためか、フォードはイタリアでは珍しいオートマティック車。
車に携帯電話なんかもついていて、ちょっとアメリカーノな感じなのですが、親しみやすさは120%イタリアーノ!すごく親切で紳士的な方です。

rosazzo地区の中心となるのが、Abbazia di Rosazzoです。ベネディクト派の拠点である修道院で、11世紀当時からかなりの影響を持っていました。1981年にLe Vigne di Zamo'のエノロゴだったWalter Filipputtiは、この修道院の畑にある絶滅寸前の黒ブドウ"のピニョーロ種"を、保護し復活させました。
そんな歴史があるからでしょうか。フリウリ地方では、国際品種を植えているブドウ畑を土着品種に植え替えると、補助金がでるそうです。その土地に根ざした特色あるワイン作りを目指す州の姿勢が、植え替えのため休耕田のようになっている空き地から、垣間見えます。


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そしてマルタ騎士団の末裔たちが営むRocca Bernardaでは、ピコリット種の白ブドウの畑を見学。
(あくまでもダイジェストで畑見学だけ。本当はワインを買いたかったのですが、運悪く、ワイナリーは閉まっていました。)
このピコリットが非常に面白いブドウです。

写真のとおり、粒がものすごく小さい。しかも受粉しにくいので、結実する量もさらに少なくなってしまいます。こんな非効率なブドウ・・・とあきれてしまいそうなほど、実の成りが悪いのです。

この非常に価値のあるブドウで作る白ワインは、熟れたアンズや白スパイス系の香りが高く、輝くような黄金色になるそうです

さてさて、そのあとオリーブの葉の工場見学をした後、リヴィオ氏の自宅で夕食を呼ばれました。
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アペリティーボにはプロセッコと、工房の看板商品である黒オリーブとツナのペーストでクロスティーニ。これがメチャ美味でした。材料をメモしているので、家で実験してレシピを完成させようと思っています。

そしてアンティパスとには、今年の年始に加工した自家製のサラミがたくさん!
ばら色のプロシュットをはじめ、ポコッロ、クラテッロなどどれも絶品でしたが、中でも『ソープレッサ』という脂身をソフトサラミにしたものは、最高でした。聞けばこの地方の特産品だとか。

そして奥様の手作りパスティッチョ』と地元では呼ぶラザーニャ
ラザーニャは各地それぞれ中に挟むものが違ったりしますが、フリウリでは、炒めたラディッキオをはさむのだそう。やはりトレヴィーゾなどのラディッキオの産地が近いからでしょう。

サルシッチャのガッツリした肉の滋味と、ラディッキオの苦味、そしてベシャメルソースの甘みが、卵麺の毛布に包まれ、一体となった、傑作でした。
お腹に余裕があったら、もう一切れいただいたのでが。

そしてテーブルには、地ワインがおいしい料理と共に振舞われました。
①シャルドネと②トカイ・フリウラーノ種+リボッラ・ジャッラ種③カヴェルネ・ソービニォンのいずれもColli Orientali del Friuliをいただきました。
そして食後はグラッパを。
ビジネスで来たT氏と研修で来たE先生、そしてケストラー先生夫妻と、会社のご主人夫妻が食卓を囲んで笑い、食べて、飲んだ晩餐では、イタリア語と英語と日本語が飛び交う不思議な夜となりました。

                                  butako
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by butako170 | 2009-10-03 18:54 | イタリアワイン