カテゴリ:ウンブリア料理( 17 )
修道院に併設する隠れ家レストラン
皆さん、お元気ですか?
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私は5月半ばから、お客様が何組も着て下さったため、けっこう忙しくしています。
いろいろとブログを更新したかったのですが、後手になってしまい、長らくアップできずにいました。

イタリア生活も5月でまる8年を迎えます。
ウンブリアに住みだしてから6年半ですが、『おうちごはん』が基本的に多いので、お客様のリクエストで通常のアテンドのルート外に行く場合は、その地方に住む友人から評判を聞いて、レストランを選ぶようにしています。

そんななかで、すごく美味しかったレストラン。
それがリストランテ・グアイタです。
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カステッルッチョに1泊する…というのがご希望のお客様のために、午前中にネリーナ谷の教会を二つ巡りました。天気が良かったので、それぞれの教会もとっても美しく、満喫しました。
素朴なロマネスク様式が好きな人にはたまんない~。

『イタリア古寺巡礼 フィレンツェ~アッシジ』(新潮社)にも掲載されている、フェレンティッロ
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村のはずれにあるSan Pietro In Valle.

双子の教会、とbutakoが呼ぶカンピ村のSan Salvatore。
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左部分が建築当初の教会ですが、信者の数が増えて右側を増築したんです。
普通3廊にするか、付け加える部分を控えめにしたりしますが、単廊とおんなじ幅にしちゃったのね。こういった構造は、ネリーナ谷に多くみられます。

そして、プレーチ村のSant'Eutizio大修道会。
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ノルチャから10数キロしか離れておらず、ベネディクト派の修道会として大事な拠点となりました。

二つの教会を堪能し、腹ペコだったので、期待しながらランチへ。
奥のほうの団体席には、労働者風の人たちが大皿に盛られたニョッキを食べています。
美味しそう!!

そしてテーブルには、ほんのりと温かい手作りパンがやってきましたよー。
もうこれでbutakoのテンションは上昇します。期待大です!!

まずはアンティパストミストをお願いしてみました。
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いかにも地元のサラミ(着色料なんて一切使っていない)が数枚切って登場。
ペコリーノチーズも若い2ヶ月くらいの熟成が若いものですが、コクがありミルクの香りが高くて美味しい。
そして、マルケ州の県境だけあって、チャウスコロ登場!
(これを呼ぶ際はコロスケを思い出します)
このソフトサラミ、脂肪がたっぷり入っているので、口どけがいいのよー。

続いて野菜の皿が3つ。
一人分だから当然、ちょっと盛りなのですが、2人でちょうどいい加減ですね。
お客様は、スペルト小麦の食感がお気に召されました。
口の中でプチプチとはぜる食感が美味しい。
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そして、温かい前菜が運ばれてきました~。
自家製のパンを二つに割って、そこに黒トリュフを混ぜたレンズマメを載せて。
そしてふわふわのオムレツには、トリュフをかけて召し上がれ。

オムレツの食感、半熟のようですが、火は通っています。
多めのオリーブオイルで仕上げているから、ふんわりと柔らか。
そしてトリュフのソースがたまりません!

今の時期はサマートリュフなのですが、この店のトリュフソースはとっても味わい深いのです。
たぶんガーリックや塩の利かせ方がバッチリなのでしょう。
トリュフの香りがグンとアップしています。

もうこの時点で結構満腹ですが、続いてはパスタがやってきました~♪
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私は初志貫徹で子羊のミンチで作ったラグーソースであえたニョッキにしましたが、お客様のほうが、シェフ特製の手打ちパスタ、チコリとトリュフソース和えを頼みました。
この手打ちパスタが、もうほっぺたが落ちそうなくらい美味でしたよ。

小麦粉と水だけで練ったシンプルなパスタは、手でこよりみたいによじって作っています。
もっちもちで、くせになる食感。
それに苦味のある野生のチコリとトリュフソースが、合うんです!

お客様は「満腹」といいつつもペロリと食べてしまいました。
これは絶品。
気になるご当地パスタは、なんとシェフが自ら考案したものだそう。
トロフィエのような、ストロッツァ・プレーティみたいな、でも独特のパスタでしたよー。

大きなお腹をかかえて、でも美味しかったねーなどと話していると、カメリエーレのお姉さんがお菓子のプレートを持ってきました。
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アーモンドのビスコッティ『トッツェッティ』とメレンゲ菓子、そして自家製のリモンチェッロが振舞われました~!
なんて気前の良いサービスでしょう。

聞くところによると、シェフはヴィッソ出身で、カメリエーレを担当する奥さんと二人三脚でやっています。シェフは以前はアマトリーチェのホテル・ローマでコックをしていたとか。
かのホテル・ローマは、アマトリチャーナで超有名店ですよぉ。

これは、次回はアマトリチャーナにも挑戦してみないとねぇ。
友人のおすすめは本当にストライクでした。
機会があれば、ロベちゃんと出かけてみたいなぁ。

                                butako
Ristorante Guaita
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by butako170 | 2013-06-14 06:27 | ウンブリア料理
スポレートの料理上手なマンマ ルチャーナ
Butakoは、ウンブリア料理を多くの方にお伝えしたいと思い、地元のマンマによる料理教室を開催してきました。2010年から開催して以来、多くの方にお越しいただき、好評を博しています。
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料理教室の先生は、スポレート料理の私の師匠であるミレッラシェフ(プロの料理人)と、ワインで有名な隣町モンテファルコの主婦ルチャーナです。
ミレッラは、レストランで腕を振るっていたこともあり、盛り付けも素晴らしく、おもてなし料理にも向くプロの技と味を教えることができるのですが、受講可能なのが火曜日だけ、ということでチャンスが少なかったのです。
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モンテファルコのルチャーナは、毎週手打ちパスタで親戚一同をもてなし、また家庭菜園や自家製の家畜を飼っているスーパー・マンマ。おまけに底抜けに明るくて、料理教室はいつも爆笑の渦なのです。

でもいくらルチャーナが素晴らしくて地元料理は抜群でも、スポレート料理を教えることはできません。
ふたつの町はたった15kmほどしか離れていないのに、お互いにまったく異なる料理が存在していて、驚かされます。イタリアの地方料理のすそ野の広さ、バリエーションの豊かさを感じさせられます。
なので、やはり「スポレートの料理が教えられるのは、スポレートのマンマ」と思い、半年ほど前から、アンテナを立ててリサーチ。そんななか素敵な出会いがありました。

スポレートでカメラマンをしているイヴァーノ宅に先日招かれたので、その様子をレポートします。
イヴァーノのお母さんの名はルチャーナ。
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60代前半の若々しいマンマです。(モンテファルコのマンマと同じ名前ですね★)
今日はスポレート名物の手打ちパスタ『ストランゴッツィ』とドルチェ『クレッションダ』を作ってくれました。

ストランゴッツィは、モンテファルコのものとは少し違います。
スポレート人はパスタに絡める具材によって、卵有と卵なしを厳密に使い分けます。
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たとえば本日は、唐辛子をピリッときかせたスポレート風(アッラ・スポレティーナ)というトマトソースで和えるので、パスタは卵なしです。

小麦粉の山を作って、そこにくぼみをつけて…
一つひとつの作業を的確に行なっていくルチャーナ。
卵が入らないので、生地をまとめるのも一苦労。
時間をかけて、丹念にこねていきます。

彼女の愛用している麺棒は、もう半世紀以上使われている年季モノ。それを入れているカバーもかわいい。
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そして台の上にくっついたパスタ生地をとる道具は、職人が作った一点ものです。大きくくびれたカーブ、ねじれた取っ手の細工が美しいですね。
「昔はね、こういった料理道具も、専門の職人が手作りをしていたのよ」とルチャーナ。
代々受け継がれた道具。
彼女のレシピも脈々と母、祖母から受け継がれたものなのですね。
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そしてスポレートの名物菓子クレッションダ。
彼女のレシピを家でやってみたけど、美味しいと評判でした。
オレンジの風味が美味しい、卵の力で固まらせたココアプリンです。
彼女のクレッションダには小麦粉が入りません。

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そうそう、息子イヴァーノの恋人ネイサが、小麦粉アレルギーということで、小麦粉を加えずに美味しく作る伝統料理のレシピも開発したのだとか。
いつかそのレシピ集も作りたい、とイヴァーノが言ってましたよ。

クレッションダが焼けている間、彼女の手作りのパンや、長期熟成している生ハムが保管してあるカンティーナなど色々と見せてもらいました。
パンは、リエビト・マードレと言って、発酵したパンの一部を取っておいて、それを種にして発酵させます。
小麦の香りがとても高い。
聞けば、ルチャーナのご実家はかつて粉挽き工房をやっていたそう。
彼女のパンへのこだわりは、親譲りだったのですね。

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新鮮な野菜やワイン、お肉など、5km圏内の生産者から直買いしていて、食へのこだわりが垣間見えます。(ウンブリアの地元の人たちは、相対的にグルメです。どこに行けば美味で安全なものが安く買えるか知っているのです。これぞ地産地消ですよねー。)
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スポレートのルチャーナさん、お料理上手でとても丁寧な人柄に感激してしまいました。
ストランゴッツィ、絶品でしたよ。

彼女の料理教室実現にむけて、ただ今準備中です。
ご希望の方は、メールなどで一声かけてくださいね。
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                            butako
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予告:現場のスローフードを満喫する旅!! 
10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう!
10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー
10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦!
   11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー
   11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅

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by butako170 | 2013-04-27 18:36 | ウンブリア料理
ペルージャ伝統菓子を求めて その2
食後は、腹ごなしも兼ねて、徒歩でお菓子屋さんを行脚します。
ここからはチェントロ周辺にあるお店で、工房もその周辺にあります。
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T子さんご愛顧の店、Cerquigliniでは、ペルージャ菓子(というかパン)Torcolo di San Costanzoトルコロ・ディ・サン・コスタンツォを発見。
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聖コスタンツォは、聖ロレンツォと聖エルコラノとともに、ペルージャの守護聖人となっていますが、この町の最初の司教でした。1月29日に聖人が殉教したことにちなみ、彼のお祭りになっているのですが、その際に供されるのです。

発酵したパン生地のなかには、レーズンや松の実(果実の砂糖漬けが入るものもあり)グルンと丸型のカタチが可愛らしい。
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かたや、こちらはただのTorcoloです。
しっとりミッチリとした、丸いリング型のケーキ(イタリアでいうチャンベッラ)といったところです。
ノーマルなこちらは、紅茶などに合いそう。

語源をたどるとTorcoloは、ラテン語でtorquis, torques(首輪、ねじる), collana(ネックレス), ghirlanda(花輪、リング状のもの)から来ているらしい。torta(一ひねりする、お菓子のトルタと同表記) , strucla(不明), torcere(ねじる) などと同じ語源を持つようです。
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ちなみにここは、オレンジピールのチョコレートがけが美味です!!

気さくな店員さんに別れを告げて、モンテルーチェ教会のロマネスクのファサードを横目に見つつ、
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民家のバルコニーなど観察しているうちに、到着しました、チェントロ・ストーリコ(歴史地区)に!
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さて、こちらは郊外の店に午前中訪れたサンティーノの店舗です。
郊外の店とは全然違うラインナップ。

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これぞペルージャ菓子の代表Torciglioneトルチリオーネは、ウナギの形をしたアーモンド生地のお菓子。クリスマスシーズンに食べるものなのですが、最近は通年、出回っています。
長寿や生命を示すシンボルとして、蛇やウナギは、冬に欠かせないモチーフなのです。
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そしてこちらが、Pesce di Lagoペッシェ・ディ・ラーゴ。かわいい形!つぶらな瞳、愛嬌がありますね。近くにトラジメーノがあるので、ウナギや魚はペルジーノ(ペルージャ人)のマストアイテムと言えるのかもしれません。

次に訪れたのが、かの名店Sandriサンドリです。
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1860年に、スイス人のSchucani家が、当時ペルージャに1軒もなかった舶来モノ(コロニアルが正確な翻訳なので植民地の物)の店を作りました。そこでカフェやチョコレートなどを供し、人気を博しました。
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古い写真を発見。そこはDrogeria,Pasticceriaとあり、スパイスやチョコレート、南国の珍しいものも取り扱っていたに違いありません。

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壁に描かれたフレスコ、重厚で黒光りする木製のガラス棚…内装にうっとりします。
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バリスタの衣装も、150年前と変わっていません。
ここはもう、歴史の紡いできた異空間になっていますよね。

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ここにもありました。トルチリオーネやペッシェ・ディ・ラーゴ!!
お店の個性が出ていて素敵。

いろいろと気に入ったお菓子はあったものの、ご主人が来るのがあと1時間後だそうで、それまで他のパスティッチェリアでも回ることにしましょう。

こちらはCo.Fo.Pa.という協同組合がやっているお菓子屋さん。
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T子さん曰く、お菓子の質はペルージャでも上位クラス、だそうです。
ここでついに発見しました。
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Burstengoloブルステンゴロです!!!!!!!!!!!!!!(真ん中の茶色い穴の開いていないお菓子です)
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Torcoloトルコロもあったし、終わったばかりの全聖人の日にちなんだFave dei Mortiもありました。
そして、イースター用のお菓子なので季節はずれですが、Ciaramicolaチャラミコラもありました。

Butako大興奮!
思わずブルステンゴロとチャラミコラをお買い上げ。

ブルステンゴロはズッシリ重い。
小麦粉でなくトウモロコシ粉を使っており、松の実、レーズン、リンゴ、オリーブオイル、ミストラなどを入れて作ります。外はガリッと、なかはベチョッとしていて、素朴な素朴なお菓子でした。

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チャラミコラは、ピンクのスポンジとメレンゲに振りかけたconfettini colorati mignonというチョコスプレーが目をひきます。

お味の方は?
実はメレンゲが、中がネットリとして、半生でした。
こんなものかしら。そこがすごく甘い、対してスポンジは、ボソボソしていて、もう少し油分がほしいところ。
一切れが結構大きくて、大口開けて食べていると、メレンゲが鼻についてなんだか食べにくい代物でした。

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サンドリのオーナーの約束の時間までまだあったので、街を見ていると、お、子供用のかわいい手編みのセーター売ってるね。
とT子さんに言ったら、これってチャラミコラに似てるよね。

あ、確かに似てる!チョコスプレーとメレンゲの色合いです!!
思わず、チャラミコラに洗脳されたか、と笑い合ってしまいました。
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その後、ユーロチョコレート専門の店舗があるということで、見に行ったところ、修学旅行中の子供たちに遭遇。
手ごろな値段で、面白いチョコグッズがたくさんあったので、お土産にもいいのかも、と思った次第です。

そしてサンドリに戻ります。
しばらくカフェを飲みながら待っていると、やってきました、オーナーのSchucaniさんです。
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そこで探しているドルチェを聞いてみると、Stinchettiを出してきてくれました。
これがそのスティンケッティです。
小さなスティンコ(スネ)の名前の通り、スネの骨の形をしています!
かわいい~!

中には、アーモンドとチョコ、シナモン入りのしっとりとした餡が入っていました。
外を固めているアイシングは、不思議とそんなに甘くない。
非常に上品な味でしたよ。

そしてクリスマスのお菓子、PinocchiataとPinollataも銀のお盆に載せてくれるサービスぶり!!

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(写真は、気を利かせてお盆に載せてくれたバリスタの方。ありがとう!)

スポレートとペルージャ、同じ県内でもこんなに違うものかと、非常に勉強になった一日でした。この経験を、お仕事にも生かせるはず。
ペルージャのパスティッチェリア巡りで充実した一日でした。

でもPammelataを見ていない!!
ライスコロッケに似た、俵型の揚げたドルチェらしい。
これはペルージャ界隈の家庭で作るおやつだそうで、トルジャーノやデルータに行った際に、調べてみようと思いました。

ペルージャ伝統菓子を求めてその1はこちら                                 butako

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by butako170 | 2012-11-11 20:22 | ウンブリア料理
ペルージャ伝統菓子を求めて その1
ちょっと仕事のオーガナイズの件で、先日、ペルージャ近郊に行ってきました。
美味しいと人から伝え聞いたパスティッチェリアを10軒弱行って来たので、その様子をレポート~♪
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今回のミッションは、Pammelati(パンメラーティ)、Stinchetti(スティンケッティ)、Brustengolo(ブルステンゴロ)というお菓子を探して、作っている工房の見学をお願いすること。
上記の3つのお菓子、実はbutakoは聞いたことも見たこともないのです。
町が変われば、パスタもお菓子も変わる…なんて言いますが、スポレートからペルージャは60kmほど離れています。
しかも、一般のペルージャ人に聞いても「そんなお菓子、聞いたこともない」と言われるばかり。

果たして、お目当てのお菓子は見つかるのでしょうか。

まずは、バスティアです。
ペルージャから南東へ15kmほど下った町。
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この町の工業地帯にあるMelaに行きます。
お店は近代的ですが、1953年にジョルジョ・メーラ氏が妻のアデレさんとはじめたそうな。バスティアの歴史地区にも店があります。きっとかつては、古い窯なんかがあったんでしょうね。

そこで見つけた地方のパンがこちら、Pan Caciatoでした。
名前の通り、Caciato(チーズ風味の)Pan(パン)です。ペコリーノチーズが入っていて、風味豊かなパン。これは11月11日のサン・マルティーノの祝日に食べるのだとか。
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サラミをのせて食べるそうですが、そうすると、ピッツァ・ディ・パスクワと似ていますよね。

チーズが入っているので惣菜パンのようですが、実はこれにクルミやレーズンを入れるバージョンもあるようです。起源は古く、ローマ時代まで遡るのだとか。

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ここは、お目当てのお菓子がひとつもなかったので、落選。
ちなみにこちらがトルタ・アル・フォルマッジョ。
昼食に食べましたが、美味しかったですよ。

そして次は、ペルージャの一つ手前の駅になるポンテ・サンジョバンニの駅近くにあるパスティッチェリア「ALUNNI」。

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なかなか品揃えが多く、美しいお店。
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12時近くに私が訪れた時には、工場からの車が到着したばかりで、出来立ての美味しそうなケーキがいくつも運び込まれていました。
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質が良さげで、期待が高まります。

しかーし、責任者と思しきご婦人に「見学は無理よ」と断られてしまった。
残念。チョコレートも手作りで、ケーキもこれぞ「イタリア」って感じの、少し作りこまれた(でも田舎っぽい)風貌です。

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マジパン菓子や、シエナ地方のお菓子も充実しているパスティッチェリアでした。

お次は、ペルージャチェントロにあるお店Santinoの工場の方へ行ってまいりました。(このブログの扉の写真が、チェントロにあるお店のものです)
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ここは郊外にあるせいか、売り場にはパン類が充実していましたよ。
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パン・カチョト!!おお、これがレーズンとクルミの入っているバージョンですね。
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後で味見したけど、外がパリパリ、中がしっとりしていて、本当に美味しい!!
基本的にブドウパン好きですので、この中身、たまりません。パンの生地自体も少し甘みがあって、お菓子代わりにいくつでもいける味です。

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Pizza di Pasquaピッツァ・ディ・パスクワは、パスクワ(イースター)の時期だけでなく、もはや定番商品になっているようですね。

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Torta al testoトルタ・アル・テストは、testoという鉄板で焼いていたので、この名前がつきました。ウンブリア版ピアディーナみたいなもの。ストゥルット入りの発酵パンです。

真ん中を切って、生ハムやルッコラ、チーズなどお好みのものをはさみます。

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ウンブリアではTozzettiトッツェッティの名で知られるビスコッティ。トスカーナではCantucciカントゥッチやBiscotti di Pratoビスコッティ・ディ・プラートの名前で知られています。
トスカーナでは、ヴィンサントに浸して食べますが、ウンブリアでは、地方のパッシート(甘口ワイン)に浸します。スポレート界隈では、モンテファルコのサグランティーノ・パッシートのお供に。

さてさて午前中、3軒回ったところで、ペルージャに住む友人T子さん宅にて、ランチをご馳走になりました。メーラで買ってきたトルタ・アル・フォルマッジョには、サラミなどをあわせて。
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そしてT子さんのご主人が取ってきたキノコソースのタリアテッレ(彼女自家製!)を食べた後には、サンティーノのパン・カチョットをデザート代わりに。

とっても充実の秋のランチでした!
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まだまだ続く、伝統菓子を求めて彷徨したレポート。
次回はペルージャの歴史地区です! 続き→
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by butako170 | 2012-11-11 01:20 | ウンブリア料理
聖歌隊と修道女
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8月17日はモンテファルコの聖女キアラの亡くなった日で、街のフェスタになります。
その前夜祭に、義母の所属する教会の聖歌隊がご奉仕に呼ばれたので、私も久々だったのですが参加して来ました。

*聖女キアラは、アッシジのキアラとは別人。13世紀半ばにモンテファルコで生まれ、人々に神の愛を説きながら、数々の奇跡を行いました。

思えば聖歌隊の奉仕は、2007年にスポレートに本格的に住みだして、友人も少なかった頃、義母の勧めで始めたものでした。
(歌うことは結構好きなbutako。ちなみにソプラノ。)

18時のモンテファルコ。まだまだ暑さが抜け切れず、街行く人もまばら。

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ミサは18時半なので、メンバーはパイプオルガンのある聖歌隊ブースに、細い階段を上ってスタンバイしておかなければなりません。
ミサの間に歌う曲は、ルネッサンス期のもの。
歌詞のイタリア語が古い(ラテン語も混じっている)ので、少し難解なのですが、繰り返しが多いので助かります。
短調のものが多く、リズムの変化や転調もあって、楽譜とにらめっこしておかないと、うっかり歌い間違えてしまう!!でも、指揮者も見ておかないと、ずれちゃうし。。。

4年前にこのご奉仕をしたので、曲は覚えているのですが、注意すべき箇所で、やはり間違えてしまいますなぁ。

リズムが結構良くて、ハモリは基本的になし。男性と女性の声の違いを生かした曲で、私は好きです!!次回、東京で『中世の宴』をする機会があれば、有志で歌いたい★

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さてさて、ミサを終えて、腹ペコの私たちが案内されたのは、アゴスティーノ派の女子修道院。(ミサの会場は聖キアーラ教会でアゴスティーノ派です)教会と修道院は同じ建物にあります。

そこでビュッフェ形式の晩餐会。
生ハムにメロンやペコリーノチーズ、味付けパンや麦のサラダ、その他目にも美しいアンティパストがドーンと用意されており、その奥にプリモとセコンド、ドルチェのテーブルが続きます。

ビュッフェになると見境なくなるイタリア人。司祭様や会に呼ばれた修道士たちをはじめ、今日の奉仕者に振舞われる食事なのですが、老いも若きも、我先にとお皿にありつき、思い思いの料理を載せていきます。

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ここで絶品だったのが、プリモとセコンドのコチラ。
ほんのり温かいポレンタの上に、マトンの挽肉をラグーにしたソースをたっぷりかけたモノ。ペコリーノチーズがかかっています。ポレンタの甘みとラグーとチーズの力強いの調和がとっても良い。
ポレンタがホロリと崩れてしっかりとソースが絡んでいます。

そしてコラテッラ。
羊の内臓の煮込み料理で、ウンブリアの伝統料理です。
イースターの定番料理なんですが、夏食べてもうまい!
お代わりしに戻ると、給仕してくれたお姉さんが、「どう、美味しいでしょ」とニッコリ笑いながらよそってくれました。

ワインはもちろん農家お手製のモンテファルコ・ロッソが振舞われます。

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残念ながら、お料理は現在はコックさんを雇っているので、修道女がしているわけではないそうです。でもこのドルチェはパオラ修道女お手製のもの。

このケーキは、生クリームもたっぷりでまるで『熱量の爆弾』のようですが、意外とさっぱりしています。それはスポンジにサバランのようにフルーツシロップを浸して作るから。
だからシットリ、美味です。

野生のイチゴがたっぷり入っていて、フレッシュな味わい。

そして焼き菓子は修道女たちの十八番ですよね。
アーモンドパウダーが入ったものや軽い食感の薄いもの。どのビスコッティも美味でした。

お腹が膨れた所で、中庭に出てみると…わぁ、素敵な夕日!
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手入れされたお庭やズッキーニがたわわに実る菜園、そしてマリア像が静かに見守る小さな泉…ここは、外に出られない修道女にとって、世界のすべて。太陽と風を感じられる唯一の場所です。

神聖かつ温かい雰囲気を感じながら、ドルチェを片手に、聖歌隊メンバーや来客と尽きない話をしていたbutakoなのでした。

ふと隣に親しげな修道女が。
思い切って聞いてみました。アゴスティーノ派ってどんな派なんですか?
厚顔無恥な私の質問にたいして、修道女のバーニャさんは「共に神様の愛を探す…かしら」と微笑みながら言いました。一人でではなく、上から押し付けられるわけでもなく、共に探すのです。
素敵だな、と思いました。
                                butako

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by butako170 | 2012-08-19 01:52 | ウンブリア料理
パスクワ家のチーズ作り
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カステッルーチョは、標高1600mの村。
一足先に秋が深まっています。

パスクワ一家は、今日も羊の乳を搾り、早朝からチーズ作り。

butakoたちが見学のため訪れると、リディアは、ニッコリ笑顔で迎えてくれました。
夏の間中、結局会わずじまいだったから、お互いの元気を確認して。。。
旦那さんのドゥイーリョも、大きな厚い手で握手してくれました。今日はドゥイーリョのお母さんも加勢してくれます。
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羊乳を大きな銅製の鍋に入れて、40℃になるまで加熱します。
そして、そこに子羊の胃袋からとったCaglio(凝乳酵素)を入れて、しばらく待ちます。

およそ15分後。ぷるんぷるんと固まりました~★
それを穴あきレートで静かにひとすくい。
お皿にすーっと入れて、静かに水を注ぎます。
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出来立てのヨーグルト(カリアータと言います)。
ほんのり甘い。
温かい。
世界広しといえども、クール便が北から南から生鮮食品を運んでくれる昨今といえども、できたてのヨーグルトを食べれる人は、そう多くはいません。私たち果報モンです!

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ヨーグルトをチュルンと食べている間に、リディアと義母さんが、凝乳を壊しはじめました。「今日はたくさん乳量があるので、機械で攪拌するわよ」とリディア。
機械で大雑把に壊した後は、ミスティコという突起のついた木の棒で、かき混ぜます。
米粒くらいになるまで、よくかき混ぜた後は、本の少し火を入れたあと、放置します。

10分ほど置いておくと、小さなチーズの固まりが、それぞれくっつきあって、大きな固まりになっていきます。
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それをリディアが、そっと手でまとめて。。。
そろりそろりと、糸で切ります。

その一つの固まりを、木枠にはめていきます。
中の気泡とその中にたまっている水を抜きながら、型に押し込んでいきます。
今朝は、義母さんのほかに、隣のオバアサンとその弟さんも来てくれているから、大勢で作業ができます。
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毎朝のこの作業のおかげで、リディア、肩を壊しているので、助っ人が多ければ多いほど、彼女は助かるのです。
皆で冗談を飛ばしながらする作業は愉し。
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「型に入れるからforma(型)ggioっていうのよ」
名は体を現す。
チーズを凝固させて、型に押して、熟成させる。
お乳は、栄養が凝縮するばかりでなく、長期保存もできるし、持ち運びも簡単。
誰が発明したんだろうね、こんな素晴らしい食べ物を。
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型に入れ終わったチーズは、地下の熟成庫に持っていきます。
塩をチーズの表面に置いていきます。チーズを置く台や熟成のための台は、すべて木製。余分な湿気を木が吸収してくれます。
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一方、チーズを取り出した後の清乳ですが、これは捨てずに、そうリコッタチーズを作ります。
Ri(再び)cotta(熱する)の意味のとおり、再び火にかけます。
45℃くらいまで、熱します。

しばらくすると、段々清乳が分離してきましたよ。
透明な部分と真っ白なモロモロの部分に。
この時点で、火を止めます。あとは、分離が勝手にすすんでいきます。
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それを穴あきレートで、ゆっくりとすくっていきます。
そして網目の細かいザルに静かに入れていきます。

ここで、近所の別のオジサンがやってきました。
「リコッタ、できてるね~」手にはマイ・スプーンが。出来立てリコッタのご相伴に預かろうというのです。
さっきまでいたおじさんは、「これ、パンにかけて食べたらウマイねんで」と教えてくれます。
では、教わったとおりに、パンにかけてみましょう!
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パンが、リコッタの水気でふやけて、ミルク味になってる!
おいしい~。
ツルリとした食感のリコッタは、口の中で優しく溶けていきます。

パスクワ家のペコリーノチーズやリコッタチーズは、ノルチャやスポレート、お隣のマルケ州まで売りに行かれます。また直売もしているので、朝の早い時間に、買いにやって来る人もいます。

自分たちで羊を飼い、乳を搾り、チーズを作り、売る。
すべて手作り。
365日、休みなく働く彼らを思うと、尊敬の念が湧き上がってきます。
ほとんど街にも出ず、旅行もできないリディア。
それで幸せなのか・・・と他人が容易にジャッジすることは、到底できない話です。
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「若い人の価値観には合わない」と言われる酪農。
家畜と共に生きることは、大きな犠牲を伴うことも事実です。
でも誰かが引き継がなければ、やがて途絶えてしまいます。工場で量産されたチーズだけになってしまいます。
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豊かなイタリアの食を支えるのは、けっして表舞台に出ない農家や酪農家の人たち。
都会の人が、おいしいチーズやハムを享受できるのも彼らのおかげ。
せめて、生産者の苦労を思いながら、ありがたく、美味しく頂くことにしましょう。

私が、お客様を連れて、パスクワ家のチーズ工房を見学することは、実は彼らにとって、すごく誇らしいことだったんだ、とリディアの喜ぶ顔をみて思いました。
                               butako
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by butako170 | 2011-09-22 06:33 | ウンブリア料理
イースターの過ごし方
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イースターは、イエス・キリストの復活を祝う日で、クリスマスと合わせてカトリック教国イタリアでは盛大に祝われます。この日と翌日のパスクエッタはハレの日です。

スポレート界隈でイースターの日に食べられているものといえば、そう、『Pizza di Pasquaピッツァ・ディ・パスクワ』が定番です。

ウンブリアでピッツァと言えば、ご注意を!ナポリのピッツァではなく、イースト菌で発酵したものを指します。フォカッチャのことをピッツァと呼んだりするのですが、イースターのピッツァは、チーズがたっぷり入ったパンドーロみたいなドーム型の形をしています。

パン種に、卵とペコリーノチーズ、パルミジャーノチーズ、胡椒などを加えて作るのですが、これにサラミやカポコッロを載せて頂きます。
以前の記事を参照してみて。)
地元のワインがすすみます~♪

ほぼスポレートからペルージャ界隈が同じ材料で作られるのですが、ただペルージャのは塊のチーズが入ってさらに美味...しかしバルネリーナの谷の奥(ノルチャやカッシャなど)は違うらしいのです。

なんとピッツァ・ディ・パスクワにチーズが皆無!!
しかも甘く味つけをしている!


というではありませんか。ノルチャなんてペコリーノチーズの産地なのに、なぜ!?
そのピッツァの作るところ、是非見てみたいではありませんか。

谷に住むパイプオルガンの師匠オスカルのマンマがピッツァを作る、ということを聞きつけ、木曜日にオスカル宅に、夫ロベちゃんと見学に行ってきました。

午前10時。近くの村から、ピッツァ生地を練りに来る助っ人のアゴスティーノがやってくると、作業開始です。
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まず湯銭にかけた50個の卵、2.5kgの砂糖、1kgのバターとストルットをよくまぜ混ぜ合わせます。
そしてテルニのメーカーのこのリキュールを入れて、シナモンを振り入れます。
あたりにレモンのようなニッキのような甘ったるい香りが広がりました。
このリキュールが、谷のピッツァをピッツァたらしめている秘薬のようですね。

リキュールが買えない貧しい人たちは、白ワインを入れていたのよ~。
とガブリエッラ。
ここでなぜチーズが入らないのかを聞いてみると
「ノルチャなどはペコリーノチーズの産地だから、日常的にチーズ食べていて、たぶんパスクワの日くらいは食べたくなかったからじゃないかしら」という予想でした。

別に牛乳を温め、人肌くらいの暖かさになったらイーストを加え、よく溶かして、上記に加えます。
それを大きなたらいにあけると、小麦粉およそ9kgを加えました~。

さて、ここからがアゴスティーノの出番です。
オリーブオイルを加えながら、くっつかないように混ぜること30分。
ようやく生地の完成です。

これを4時間ほど発酵させます。

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その間に、オスカルのマンマ、ガブリエッラが手際よく昼食を作ってくれました。
トルテッリー二は生クリームのソースと和えて。朝の労働をねぎらうのに十分なパワフルプリモです。

そしてマッシュルームのミンチ詰め、ミートボール、そして写真にはありませんがスペッツァティーノと3種のセコンドと続きました。
どれも近くの農家から牛肉を分けてもらったもので、お肉の美味しさが引き立ちます。
ガブリエッラの料理はシンプル極まりなく、たとえば、ミートボールは塩とマッシュルームのイシヅキ、ニンニクを刻んで加えたのみ。つなぎもまったく使っていません。
スペッツァティーノも、たいていのマンマがニンニクやパセリ、香味野菜の刻んだものを入れるのにたいして、彼女は、ただオリーブオイルで角切り牛肉を炒めて、塩コショウし、赤ワインを入れて煮込んだだけでした。

でもなぜかウマイ!
大の大人三人が美味しいを連呼しながら食べておりました。

さて食後、いよいよピッツァの釜入れです。
オスカルの家にはピッツァ釜があり、木で熱をおこす本格的なものです。
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そこに十分発酵して気持ちよさそうに膨らんだ生地を、卵液でつややかに化粧をしたあと、投入します。
待つこと30分。

谷のイースターのピッツァの完成です。
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卵50個、小麦粉9kgでできたピッツァは全部で15個。
これを親戚中に配り歩くのだとか。
毎年ガブリエッラとアゴスティーノ合作のピッツァを楽しみにしている人たちがいます。
その期待に応えるためにも、イースター前のはずせない行事になっているのですね。
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(右からガブリエッラ、息子のルイジ、アゴスティーノ)

イースターの日に頂いた甘いピッツァは、塩辛いサルミとの相性も抜群でした。ワインの良き伴奏者となり、イースターを盛り上げてくれたことは言うまでもありません。

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by butako170 | 2011-04-26 05:49 | ウンブリア料理
Buona Pasqua
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イースターおめでとうございます。

今年の春の受け止め方は人それぞれ。
季節は春だけれど、心の春はほど遠い・・・という人もいるかもしれません。

でも、つらく厳しい冬はいつまでも続きません。
明けない夜はない、
過ぎない冬はないのです。

イエス・キリストの受難の後に、光り輝く復活があるのと同様にネ。

皆様の心が平安と幸せでありますように!!

                                       butako
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by butako170 | 2011-04-24 19:35 | ウンブリア料理
手打ちストランゴッツィ!! 野生アスパラのソースで
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こんにちは~。
ここ数日、イタリアは春の陽気に包まれています。

地震のニュースで、悲しくなってしまい塞ぎこみがちな日々だったので、なにか手作りしたくなりました。
肌に伝わる優しい感覚が恋しくなって。
そうだ、手打ちパスタを作ろう!

ロベルトが散歩途中に摘んだアスパラガスがあるので、ストランゴッツィとあわせましょう。
ストランゴッツィとは、ご存知スポレート界隈の手打ち麺。(スポレート界隈といっても今ではアッシジでもテルにでも作りますが)
『靴紐』と意味のパスタは、ちょっと縮れたタリオリーニのような長いパスタです。

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小麦粉と塩と水。
これだけあれば、簡単にできてしまいます。

パスタとソースの関係は、イタリア人が発明した科学的な法則があって、
パスタの形状や材料とソースの粘性や味の強さが、不思議としっくり来る組み合わせが、地方料理にはよくみられます。

卵麺のストランゴッツィの場合は、アスパラとパンチェッタのソースで絡めます。いわゆるオリーブベースのソース。
卵なしの場合は、アスパラとトマトソースをあわせます。

最初はまとまりにくかった生地も、グルテンの力で次第にまとまってきて。
それを10分ほど練っていき、冷蔵庫で休ませます。
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休ませた後の生地は、赤ちゃんのほっぺみたいにツルツルで心地よい弾力が。
これをパスタマシーンで伸ばしていきます。
マシーンといっても人の手でハンドルをくるくると回さないと動かないのですが。

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そしてパスタ形成用の歯をつけて、もう一度マシーンにかけると、はい、きれいに切れましたね。

打ち粉をした台で少し乾かして、たっぷりのお湯で茹でましょう。
主人も笑顔にするストランゴッツィの出来上がり。
野生の香りたっぷりのアスパラガスのソースをたんと絡めて召し上がれ。

穏やかな春の日の、シンプルだけどとっておきのランチでした。


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by butako170 | 2011-04-04 18:28 | ウンブリア料理
7000万人・総グルメの国を実感
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 雨が多く、自然は春の準備をいそいそとはじめているように感じる天候です。

イタリアに帰ってきて、播磨町で受けた健康相談も何のツッパリにもならないくらい、おおらかにタップリ食べる自分の姿に驚いています。栄養士さんごめんなさーい!

帰ってきたその夜に、ロベルトがタップリ作ってくれたパスタ・エ・ファジョーリ(インゲン豆とショートパスタの煮込み、パンチェッタ入り)は、相撲部屋に出してもいいくらい、高タンパクで高炭水化物。
控えめに食べたつもりですが、深夜11時に食べたので、少なからず体に貯蓄された?!

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翌日のランチには、ロベルトが本場のカルボナーラを作ってくれました。
実は、姫路のあるイタリアンで、ホワイトソース入りのカルボナーラ(!)を渡伊2日前に食べて不満だったので、ロベのカルボナーラは大いに私を喜ばせました。
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(生クリームもホワイトソースも入れちゃだめですよ。全卵とパンチェッタまたはグアンチャーレで作りましょう★)

翌日の日曜日は、隣町に住むHIROちゃんが第一子を誕生したので、さっそくお祝いに。

義母さんが作ってくれたプルーンのクロスタータに手が伸びる、伸びる。

イタリア人と日本人のハーフってかわいいです、やっぱり。


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そしてその夜は、友人宅に及ばれして、モンテファルコのB&B『ラ・マッキェッタ』へ。
私はここの女主人のマリエッラさんとタイアップして、ウンブリアツアーのお手伝いをしているのです。
たびたび私や友人のチンツィアを呼んで、食事会♪

この日は親友フランチェスコが買ってきたコッパとモルタデッラを前菜にして、
チンツィアが用意してくれたアヒルのオレンジ煮込みをメインとしていただきました。
そしてマリエッラの畑で取れた葉物でつくるサラダ
も忘れずに・・・。

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うーーん、おなかいっぱいでもう食べられない。
ドルチェは、私が用意した自家製トライフル。卵をタップリ入れて焼いたスポンジにはカフェ+ラム酒を沁み込ませ、洋ナシ、カスタードクリームを交互に載せて、カカオパウダーをふりかけました。(写真は割愛です)

〆に、シチリア産のモスカートで作ったパッシート(デザートワイン)を頂き、まぁ、週末の食事会が終わりました。

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来週から始まる『グルメ&料理教室ツアー』は、このB&Bを使います。
そのため、ルチャーナと作るメニューに関して、マルケージの元で働いた経験もあるというマリエッラも、いろいろとコメントしてきます。
またその友人も、より完璧で地元らしい料理教室になるようにあれやこれやと意見を言ってくれる。。。
私としては非常にありがたい限りです。

日々、美食にこだわる彼らだから、ここまでパッションを注いでくれるんだろうなぁ、としみじみ思いました。やっぱりイタリア人のグルメに関する執拗にはかないませんねぇ。

帰ってきてわずか数日ですが、改めてそれを感じました。

                                          butako
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by butako170 | 2010-02-25 15:29 | ウンブリア料理