カテゴリ:プレシディオ・食材( 103 )
カゼンティーノ 山間のチーズ工房
今週の日曜日はイースターで、週末から多くの人が連休のため休暇を過ごしました。
butakoもちょうど土曜日からアテンドをしたお客様と、トスカーナとラッツィオ州を巡りました。
d0033983_23444436.jpg

最初の2日間はトスカーナ。
カゼンティーノ地方は、トスカーナ州の北東に位置し、隣をウンブリア州の北端と接しています。
かのダンテもこの地方の風光明媚な様を愛でており、彫刻家ミケランジェロが生まれたのもこのエリアだそう。
(写真はpro loco Poppiより)

d0033983_23454066.gif
今回のお客様Yご夫妻は、私の書いた『アルベルゴ・ディフーゾ』の記事を見て、宿泊場所を決められました。
素敵な宿とそれに付随したおいしいレストラン!
それだけでもその場所に滞在する意味がでてきますよね。

Ortignano Raggiolo(オルティニャーノ・ラッジョーロ)という寒村を拠点に、まず訪れたところは、チーズ工房です。

カゼンティーノ地方はペコリーノチーズの名産地。
宿のご主人イチ押しのチーズ工房は、Stia村のはずれの山の中でした。
d0033983_23462437.jpg

イースターを明日に控え、その準備に大忙しなのに、私たちのために生乳を取り置き、実演してくれました。
ここのご主人のジャンルーカさんが、チーズの説明をしてくれます。

まずは35℃に温めた羊の乳(朝5時と夕方5時に搾乳)に、凝固剤を入れます。
30〜40分ほどでお乳が固まるので、それを米粒大まで木の棒で撹拌していきます。
カステッルッチョのやり方よりも、粒を細かくしている気がしました。
d0033983_4542973.jpg

「ステンレスの撹拌機を使うところもあるのよ」と言いながらまぜるのは、ジャンルーカのお母さん。
御歳74歳ですが、まだまだお元気です。
話好きで「アレッツォに住んでるの?」などいろいろと聞くので、つい、身の上話にも花が咲きました。

撹拌後、2分ほど休ませると、小さな粒は鍋底へと沈んでいきます。
粒は一体にはなっておらずモロモロしていますが、それをステンレス台の上の型に押し込んでいきます。
フォルマッジョ=型に入れる…の名前の所以ですね。
d0033983_23475664.jpg

ギュウギュウと押し込んで、表面がかなり平になったかな、と思ったら、また中身をほじくり出して、ギュウギュウと押し込んでいくのです。
この作業を繰り返すこと4、5回。
「こうしてチーズの中の気泡を潰すのよ。チーズに空洞ができたら、そこからカビが生えてダメになってしまうからね」

なるほど。

そうこうしているうちに、バッボ(お父さん)も乳絞りから帰って来て、型入れ作業に加勢します。
ジャンルカ曰く
「バッボは型入れの作業が丁寧で、男性なので手の圧力が強いから、すごくみっちりと詰まったチーズができる」んだそう。
d0033983_23483421.jpg

そのためバッボが作ったチーズは、6ヶ月以上の長期熟成にし、マンマが作ったチーズは3ヶ月以内に消費する若い熟成用にするのだそう。

あまりにもジャンルーカがバッボの仕事を褒めているので、マンマはちょっと焼きもちを焼いて、「私だって、しっかり型に押し込んでるわよ」と負けずに言い返していました。
そんな様子が微笑ましい。

そして型に押し込んだ後は、チーズの上側に粗塩を置き、塩味を付けていきます。
d0033983_2354970.jpg

翌日は裏返して塩を載せ、こうして上下2回ずつ塩を置くことで塩が浸透します。
それを熟成させるのです。

熟成庫は別の町にある、というので、引き続き作業を見学します。
リコッタチーズのため、先ほどのホエー(清乳)を火にかけて86℃まで加熱していきます。
一度ホエーを漉すのも忘れずに。
チーズのカスが残っていると、口触りが悪くなりますので。

d0033983_23493038.jpg
途中、全乳を追加していましたが、それはリコッタチーズの量が増えるため。

温度が上がると、鍋底も焦げやすくなるので、その度に木の撹拌機で優しく底を叩きます。
「美味しいリコッタを作るためには、絶対にかき混ぜちゃ、だめよ!」
たしかに、私の地元の生産者でも、リコッタチーズの名手は、めったにかき混ぜたりしません。

そして温度が上がってくると、リコッタが出来上がり、ふわりと上に溜まってきました。
それを優しく穴あきレートですくっていきます。

d0033983_23495373.jpg

一口食べると、優しい甘みが口いっぱいに広がり、やさしい味がしました。
できたて熱々だったので、お腹がほっこりと暖まります。

d0033983_23543712.jpg
1987年にジャンルーカが工房を立ち上げるまで、紆余曲折があったと言います。
農業で生計を立てていきたかったのですが、山と隣接しているため、野生動物に畑を荒らされてしまいます。
そこで木こりをして、薪の販売をしていましたが価格の暴落で断念。
その後は食肉用の羊を飼育していましたが、これも安く買いたたかれるため、どうしようかと思っていたそうです。

そこから食肉用の羊から羊乳用の羊にシフトしていき、50頭から飼育はじめました。
採れたお乳をチーズに加工すると、在庫にもならずにきちんと売れていきます。
手応えを感じで、羊を増やしました。
現在は230頭いて、サルデーニャ産やフランス産など3種類の羊を混合で飼っているそうです。

毎日、乳搾りとチーズ作りの作業は大変だけど、両親と妻の協力があるからできるんだよ、と誇らしそうに言うジャンルーカ。
餌もこだわって、有機栽培の豆などを独自にブレンドしてもらって、取り寄せて使っています。

飼料にこだわり、家族で丁寧に作るチーズは、高品質で味が良いとこの界隈では評判になっています。
毎日休みもなく羊の世話とチーズ作りをしているけれど、それができるのは『パッション(情熱)があるからだよ』と語ってくれました。
ジャンルーカの素朴だけれど、まじめでチーズ作りが好きなことが、楽しそうに説明してくれる様子から伝わってきます。

d0033983_2351523.jpg

チーズ作り見学の後、貯蔵庫に行きました。
(工房と貯蔵庫&販売所は別の場所にあります)
壁の厚みが1mもあるベネディクト派の修道院を改築したお宅です。

熟成庫には、直径30cmほどのチーズがずらりと木の棚に並んでいます。
熟成が浅い1ヶ月のものから、3ヶ月程度の若いもの、5〜6ヶ月の中期熟成のものが置いてありました。
チーズの熟成する良い香りがします。

ジャンルーカは壁を指でなぞり
「うっすらと白いカビが生えているけど、これは良いカビなんだよ。緑のカビは良くないんだ」と説明をしてくれました。
d0033983_23513092.jpg

大体この部屋は15℃前後に保たれていて、良いカビが繁殖する適度な湿度に保たれています。
まれに夏の熱い日は、除湿器のある小さな部屋に移すの出そうです。

こうして美味しいチーズがどうやって生まれるのかが分かって大満足。
1kg13€ということで、ワンホール(1kg)をお買い上げ。
Yご夫妻も1ホール購入でしたが、スーツケースの重量に限りがあるのを残念がっていました。

これからは生のそら豆と若いペコリーノチーズを食べるのが旬ですね。

カゼンティーノのチーズ工房は、アットホームですばらしい作り手でした。

                             butako170

*************************************************
旅サイト『ウンブリアの食卓から』がリニューアルになりました。
是非、チェックしてみて下さいね!!
**************************************************
アーティスト ロベルト・ピビリからのご提案
・店舗のシャッターのペイント(店内装飾や室内装飾)
・御社のテーマに沿った絵画
・ロゴや商品パッケージ用のイラスト

お気軽にご質問、お見積もり承ります。
サイト:http://tarosauc7.wix.com/roberto
メルアド:tarosauce★hotmail.it
(★を@に替えて下さいね)

*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。
研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2015-04-09 18:03 | プレシディオ・食材
アルプスの麓のチーズ工房 カステルマーニョを巡って【2】
d0033983_2325023.jpg

さてさて、お待ちかね昼食タイムです。
チーズ工房の2階は、山小屋風のキッチンになっています。
調理もできる薪ストーブもあって、ぬくぬくしていて幸せ。

今日はジョルジョの親友が誕生日なんでランチを共にする…ということで友人のリカルドが来ていました。
d0033983_2313683.jpg

なんと主賓みずからが作ったインサラータ・ルッサ。ロシア風サラダという名前のこの一品ですが、イタリアどこでもお目見えします。
リカルドがマヨネーズも手作りした…というサラダはなんとも美味で。
d0033983_2321814.jpg

そしてグアンチャーレとサラミをスライスしたものが出てきました。(赤いソースはペペローニのサルサ。リカルド手製。パンに塗ると激ウマでした)

プリモピアットは白眉でしたよー。
キョッキのカステルマーニョ和え!!!
d0033983_2355458.jpg

牛乳にカステルマーニョ(4ヶ月熟成の浅めのもの)を1晩浸けておきます。
あとは湯であがったキョッキを絡めるだけ。
黒こしょうをアクセントに。
d0033983_2363773.jpg

これがすごく美味でした。
ニョッキの甘みとホロリと崩れる食感を、やや酸味のあるトロリとしたソースが絡んで、噛めばその旨さが一体になります。シンプルにして究極に美味しい一品ですね。
(写真はニョッキを和えるジョルジョ)

d0033983_2372719.jpg

そして薪ストーブでコトコト煮込んだ豚の首肉は、ほろりと繊維が崩れておいしい!
チコリの茹でたもの、ローストポテトと完璧な付け合わせ。もうお腹一杯!というくらい食べました。

しかしここはピエモンテ。最後にとっておきの1皿が。
そう、チーズの盛り合わせです。
フランスの影響を受けているピエモンテ州では、チーズの盛り合わせをデザート前に出す週間があるのです。
d0033983_2392696.jpg

ここでは、なんと熟成違いのカステルマーニョ。8ヶ月、18ヶ月、30ヶ月というこの贅沢。
8ヶ月はやや酸味が残るものの、すでにボソッとした食感はもう少なくなってきています。さっぱり食べれます、美味。
18ヶ月は酸味と熟成具合のバランスが絶妙です。これぐらいの熟成だと、エキゾチックな香りのする白ワインか軽めの赤ワインが良いかも。
30ヶ月は、青カビの花がパァと開いた美しい色彩。グルメが唾を飲むこれぞ『青カビ入りのカステルマーニョ』です。
味は旨味がギュッと詰まった感じ。まるで酒粕のような芳醇な香りに強烈な旨味。やや刺激のある青カビ。一口食べるたびに、ボディーのある赤ワインをグラス半分くらい飲めちゃうインパクトがあります。
3種食べ比べ(しかも青カビ含)なんて、普通じゃ食べられませんよね。

ここでジョルジョが面白い話をしてくれました。
「この青カビは、注入して入れるものではなく、熟成の途中で勝手に育成していくものなんだよ。
だから、カットしてみるまで青カビ入りかどうかは、分からない。
今でこそ、カステルマーニョの青カビ入りは珍重されているけれど、かつては、ホールで購入して青カビ入りだったら『不良品』として送り返されていたんだよ」

へぇ、今じゃ垂涎の的なのにねぇ。d0033983_2402054.jpg

チーズの王様を満喫した後は、自社製のジンのリキュールでディジェスティーボ。
独特の清涼感のあるジンの香りと35%のアルコールで、どんだけ食べても、しっかり消化してくれそうなリキュールです。

食事中、いろんな話をジョルジョとしました。
もともと彼は会計士だったか別の仕事をしていて、1980年代に当時のカステルマーニョ市長だった友人に、カステルマーニョのチーズを復興してほしい、と相談を持ちかけられました。
情に厚く、また行動力のあったジョルジョは、そのプロジェクトに乗り出します。
クーネオの自宅とカステルマーニョの別宅を行き来する生活が続きました。

晴れて、カステルマーニョはDOPに認定され(1996年)、知名度もぐっとあがったのですが、DOPに指定された地区がチーズを伝統的に作るグラーナ渓谷以外の平地にも及んでいたため、それを好機に縁もゆかりもない大企業がカステルマーニョ作りに参画したので、「ほんまもの」のカステルマーニョと見分けがつかなくなりました。
大企業は、乳の大量に出る牛を飼い、また熟成も温度管理されたセラーで行うのです。
味の違いは明確です。

そこで、ジョルジョはスローフード協会のプレシディオ品として、「カステルマーニョ・ダルペッジョ」を登録し、他と一線を画したのでした。
標高1700m以上で産み出され、夏場はアルプスの花を食べて乳をだすダルペッジョの美味しさといったら、格別です。
d0033983_2414314.jpg

(写真は村人と旅人の安全を守る聖地教会)

守るべき味、守るべきやり方を絶やさないように、DOPと差別化するためにもスローフードのプレシディオを取り入れるのが最適だと思った…とジョルジョ。
大手が条件を合わせて参入するDOPの弱点を知ると共に、一つの解決策を目の当たりにしました。

それにしても美味しいチーズでした。
ダルペッジョのカステルマーニョを食べると、そうでないカルテルマーニョが食べられなくなっちゃいますねー。 

いろんな思いを胸に、アテンドしたお客さまと共に山を後にしました。

                               butako170
カステルマーニョを巡って【1】はこちら
*************************************************
旅サイト『ウンブリアの食卓から』がリニューアルになりました。
是非、チェックしてみて下さいね!!
**************************************************
アーティスト ロベルト・ピビリからのご提案
・店舗のシャッターのペイント(店内装飾や室内装飾)
・御社のテーマに沿った絵画
・ロゴや商品パッケージ用のイラスト

お気軽にご質問、お見積もり承ります。
サイト:http://tarosauc7.wix.com/roberto
メルアド:tarosauce★hotmail.it
(★を@に替えて下さいね)

*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。
研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2014-12-13 02:45 | プレシディオ・食材
スペルト小麦祭 @モンテレオーネ その2
d0033983_1631422.jpg

さて、広場には長テーブルが置かれ、タマネギやらジャガイモ、セロリがこんもり盛られています。そしてやって来た鍋一杯のスペルト小麦のスープ!粉砕タイプを使うのは定番ですね。

d0033983_1632883.jpg

なんでもこの地域のいろんな特産品を集めて、それでファッロのスープを作りました!といういわゆる『コラボ鍋』。彼らは "Minestra di San Nicola, un gemellaggio di gusto"『 聖ニコーラのスープ:味の姉妹都市』と面白いタイトルをつけていました。
聖ニコーラはクリスマスのサント・ニコラウスにちなんででしょうか。

d0033983_16324188.jpg

モンテレオーネのファッロを筆頭に、カンナーラのタマネギ、トレヴィの黒セロリ、ガヴェッリのジャガイモ、ジャーノ・ディ・ウンブリアのオリーブオイルを使用。どれもウンブリアを代表する特産品(プロドット・ティピコ)です。
それぞれの町の市長が来ていて、姉妹都市の式のようでした。
d0033983_1633463.jpg

これ用に分量を最適化したそうで、レシピを提供した食のライターのMarilena Moretti Badolato女史が挨拶をしていました。
d0033983_16335019.jpg


優しくてホッとする味。ホツホツと少し口に残る食感、ジャガイモのとろみが絶妙で、あっという間に食べてしまいました。
d0033983_1634930.jpg

祭にやってきたお客さんも、温かくて滋味深いスープに舌鼓。豆のスープはちょっと重いという人も、砕いたスペルト小麦ならばサラリとお腹におさまります。


そして招待客だけが入れるという試食会に参加しました。
スペルト小麦を使った新メニュー2点。
古代レシピを再現させたら右に出るものがいないマリーノ・マリーニシェフ。
以前の記事
スペルト小麦入りのサルシッチャをご提案。
d0033983_16412922.jpg

豚肉のおいしさとジューシーさをそのものに少しザックリとした食感が新しい。

それに伴走するソースがすごく美味。ザクロのソースでローマ時代のアピキウスのレシピだそうです。ザクロのジュースを煮詰めて作る甘酸っぱいソースで、手間ひまかかっていますよ。

もう1品はさきほどのマリレーナ女史が提案したスペルト小麦のハンバーグ。
d0033983_16353930.jpg

肉類は一切使っていないヘルシーメニューです。つなぎがあまりなくてホロリと崩れる食感。でも満足感を感じる味付けになっています。
スペルト小麦は、穀類のなかでも唯一精白をしないので、栄養価が高いのです。そのくせ火の通りがよく、消化がよいという優れもの。


その後、町のタベルナで、本番の食事があり、この日は結構食べました。
d0033983_1636916.jpg

スペルト小麦のセモリナ粉が入ったパンに、地元のペコリーノチーズ!!
d0033983_16363366.jpg

一部精製したスペルト小麦のリゾット。
セコンドはサルシッチャとジャガイモのトマト煮込みで、酸味がありサラリとした煮汁にまた食欲が戻ってお代わりしちゃった。
d0033983_16365167.jpg


相席になった市長さんが、このイヴェントを契機にもっと消費が高まれば…と言っていました。目指すはEU圏に輸出を拡大することです。
姉妹都市スープや新メニューなど面白い企画でしたが、もっと参加型のイヴェントを多くしてもよいかも。ちょっとこじんまり感が否めませんが。
よい素材、温かくてやる気のある村民がたくさんいる村なので、プロモーション如何で飛躍すると思います。今後の挑戦に期待したいですね。
d0033983_16372014.jpg


それにしても、たくさんの動物を見た1日でした。
d0033983_1637599.jpg


                          butako

d0033983_5295253.jpg来年1月9日~2月17日まで日本に帰国予定です!

ロベルト・ピビリからのご提案
・店舗のシャッターのペイント(店内装飾や室内装飾)
・御社のテーマに沿った絵画
・ロゴや商品パッケージ用のイラスト

お気軽にご質問、お見積もり承ります。
サイト:http://tarosauc7.wix.com/roberto
メルアド:tarosauce★hotmail.it
(★を@に替えて下さいね)




*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。
研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2013-12-14 06:23 | プレシディオ・食材
スペルト小麦祭 @モンテレオーネ その1
サイト作成の忙しい合間にも、ちゃっかり出かけてます。
d0033983_7265381.jpg

今週の日曜日は、ネリーナ谷の一角にあるMonteleone di Spoletoのスペルト小麦のお祭りに出かけました。こんな景色を見ながら車で走ること40分。

(ロベルトは必死に絵を描いているので、1人で行きました。現在19枚まで描けてます。あと5枚。ガンバレ!!)

2月に東京でGI製品(EUの農作物などに保護のためつけられた認証品)の話をするので、何かネタはないかなぁ、と探していました。そんなときに、スポレートから40km離れたモンテレオーネ・ディ・スポレート村で、DOP(原産地呼称)のスペルト小麦の祭をすると聞いたので、行ってきました。
d0033983_7262931.jpg

人口およそ650人、標高978mの山間の小さな村。
こんなに小さな村なのに、DOP認定品を申請しているなんて、ちょっと驚き。
でも小さい村だから・・・なんて偏見ですよね。

ここは以前、谷一番美味しいチーズを作る農家がいるとジャンニに連れてきてもらった場所。
その時は雪景色でしたね。
この村のスペルト小麦が認定されたのは、2年前だそう。
d0033983_7282678.jpg

村に入る城門の前にも出店が出ています。
d0033983_7285660.jpg

(パスタを乾かすためのネットつきの枠が売られていました。欲しい、でも使うかな?)
街中には、目抜き通りのわずか200mほどの場所に、テントが10軒ほど。
少なすぎて、ずっこけてしまいましたが、まぁ、山間の村の祭だからこんなものかな?

城門入ってすぐの出店。
d0033983_7292738.jpg

この村でファッロを作っているパトリッツィさんのお店Dolci Giuseppinaには、背の高いスペルト小麦の穂が展示してありました。
120cmはあるでしょうか。

d0033983_7295152.jpg
現在の麦は改良して、背が低くなっていますが、スペルト小麦は古代小麦とも言われています。
なんとモンテレオーネでは、"Tomba della biga"という紀元前6世紀のエトルリア人の墓が発見され、そこにはスペルト小麦も備えられていたそうです。
その後、中世では主食となるほど活躍した穀類なんですって。

村に着いたばかりで、まだよく分かっていない私は、パトリッツィさんにいくつか質問を。
そもそもモンテレオーネのスペルト小麦は、他の地域のものと何が違うのか?

d0033983_7304188.jpg
色が違うんじゃよ。
他のスペルト小麦はもう少し薄い黄金色だけど、ここのは少しくすんだ色。
ためしにこの小麦を他の場所で植え替えても、薄い色に戻ってしまうんじゃ。
だからここの土地質が関係あるんだ。

なるほど~。
ここのスペルト小麦には、4つの異なる加工の仕方があるそうです。
Farro integrale・・・全粒
Farro semiperlato・・・一部精製
Farro spezziato・・・粉砕
Semolino di farro・・・スペルト小麦のセモリナ粉
*farroはスペルト小麦のことです。

全粒や一部精製は、茹でてサラダやリゾットにするのがおすすめ。
粉砕はスープに。セモリナ加工は、パンやクッキーに混ぜるといいですね。

いろいろお勉強になります。
d0033983_732484.jpg

別のブースでは、ポン菓子のようになったファッロが売っていました。
チョコレートコーティングしたもの、香ばしかったけど、チョコの味がちょっと強すぎ?
このスペルト小麦で作ったサラダを、あるトラットリアで食べたけど、軽くて面白かった~。

別のブースにて。後ろに張ってあるポスターに目が留まります。
d0033983_7323188.jpg

このおじいさんは、この女性の祖父で、スペルト小麦に情熱を傾けていた農家でした。
顔のしわが、風雪にさらされながら畑仕事をしている様子を物語っています。
「でも、2年前になくなっちゃって」
話をするだけで、お孫さんは今にも泣きそう。
おじいちゃん子だったのかなー。

この村出身のチヴィタ・ディ・カッシャに住むジェルトゥルーデも出店していました。
d0033983_7325413.jpg

2日前、東京のパンダさん(仮名)からクリスマスカードが届いて、感激していたの!
料理教室では、今まで知らなかったサフランの可能性を知れて目から鱗だって、書いてあって、とってもうれしかったわ~。
彼女に宜しく伝えてね。

とのことです。
パンダさん、ブログで失礼しますが、宜しくと言っておりました。
(メールでお伝えできずスミマセン)
d0033983_7331762.jpg

そして広場では、待ちに待ったスペルト小麦の試食です!!
気になるお味は、次回に書きます~。

                                    butako

d0033983_5295253.jpg来年1月9日~2月17日まで日本に帰国予定です!

ロベルト・ピビリからのご提案
・店舗のシャッターのペイント(店内装飾や室内装飾)
・御社のテーマに沿った絵画
・ロゴや商品パッケージ用のイラスト

お気軽にご質問、お見積もり承ります。
サイト:http://tarosauc7.wix.com/roberto
メルアド:tarosauce★hotmail.it
(★を@に替えて下さいね)







*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。
研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2013-12-13 07:09 | プレシディオ・食材
スポレートのお城にて ビール日和
最近、イタリアでも地ビールブームです!
食のフェアに行くと、ワイン一辺倒だったブースにはちらほらと地ビール生産者の姿があったりします。
d0033983_1883537.jpg

地元志向の強いスポレートにも、ついに『地ビールフェア』が先週の週末に行なわれました。
場所がなんともユニーク。スポレートの一番高い場所…といえばアルボルノツ城塞なのですが、お城は周囲1kmの遊歩道に囲まれています。
遊歩道は、市民の散歩の場所。

体力づくりのために真剣に走るランナーもいれば、主婦友同士で大声でしゃべりながら歩いたり、犬の散歩をしている人たちもいます。
そこに屋台を建てちゃおうという趣向。
d0033983_1885714.jpg

ビールが飲める屋台は8つぐらいだったでしょうか。
その合間にポルケッタやロスティッチェリア(お肉をローストして出すお店)の屋台が並んでいます。
butakoもロベと散歩中、思わずチケットを買ってしまいました。
チケットは小カップ4種類飲めて8ユーロ。
高くもなく安くもない値段です。

4種類もさすがに飲めなかったので、その日は2種類を飲みました。
(開催日は3日間あり)
橋の近くの屋台Jacobにて。
d0033983_1892234.jpg

味が3種類あるので「一番あなたがおすすめするものを下さい」とお願いすると、Jacob Weissbierというノンフィルターのビールをすすめてくれました。

d0033983_1894311.jpg

辛口で、繊細な飲み口のなかにほのかな甘みも感じます。
やや酸味も感じて、いろんな味がバランスよくエレガントにまとまっている感じ。

おいし~!
よくよく話を聞いてみると、ビールの国ドイツのメーカーでした。
やっぱりなぁ。
完成された味わい。さすがです。

次に、お隣マルケ州のビールIl mulino vecchioをご賞味。
d0033983_1810729.jpg

ウルビーノ近郊のメーカーの方がいらっしゃっていました。
「おすすめは?」と聞くと、
「アンブラート(琥珀色)がよい」とのこと。

大麦を中くらいまで焙煎して、香りを加えているのだとか。
色もなるほど、琥珀色のきれいな色です。
d0033983_18102789.jpg

このビールは、また苦味もきちんとあり、華やかでモロミのような香りもある。
そう、たとえるならば酒かすのようなフルーティな香りがあるのです。
味が3Dのように立っていて、豊かさがぐっと引き立っています。

芳醇なビールとは、このようなビールのことを言うのだろう、
と唸ってしまいました。
d0033983_18105138.jpg

現物購入も可能なので、買っているお客さんもいたけど、なんと1本10ユーロ。
良いお値段ですね。

・・・・

d0033983_18111310.jpg
次の日、今度は友人と行って、Il mulino vecchioのアンブラートをおごってあげました。
私は別のところのビールを飲んだけど、味は平面的でイマイチ。苦いばかりでした。
ビールの世界も奥が深いですね。
これもハマルとワインと同じでなかなか抜けれなさそう~!

これからはアペリティーボに美味しい地ビールという選択もありですネ。

butako

*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。

9月20~22日 日帰りで行くモンテファルコ村の収穫祭 Settimana Enologicaで、銘酒サグランティーノを平行試飲放題!!

予告:現場のスローフードを満喫する旅!! 
10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう!
10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー
10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦!
   11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー
   11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅

研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2013-09-05 17:59 | プレシディオ・食材
パスタ・パスタ・パスタ! ウンブリアパスタ紀行②
d0033983_1465399.jpg

中部イタリアはここ数日は少し過ごしやすい日が続きましたが、また暑さが戻ってきました。
先週は、月に一度の辛い週でした。暑さもあって、もう体調は最悪。
仕事がほとんどなかったので、家で大人しくしていました。

本日、日曜日は、ウナギと川海老のサグラ(収穫祭)が、スポレート近郊の町で行なわれるので、食事だけしに行こうと思っています。
ロベちゃんと久しぶりのデートです★

さて、パスタ紀行の更新がすごく遅れてしまったので、駆け足でいきたいと思います。
6月末に1週間滞在されて、ウンブリアとマルケの卵麺を学ぶというパスタ工房『あ・まーの』様の研修旅行の続きです。

中部地方は、古くから『マッケロンチーニ食い』と揶揄されるくらいに卵麺の手打ちパスタがさかんに食べられていました。
マルケ地方にも、当然、それが色濃く残っています。

今回はパスタ・ディ・アルドの工房へ直接、商品を購入しに行き、翌日は海側にある街カンポフィローネのスピノージ社の見学に行ってきました。
マルケ州はイタリアを代表するパスタ会社があるので、マストですよ!

まず、パスタ・ディ・アルドですが、旅の前半に、私の師匠ミレッラによって、アルドのパスタづくしの食事を行ない、Iご夫婦にとって未体験のパスタの味をご賞味いただきました。
文句なしに美味!と2人のお墨付きをもらって、butakoも安心。

麺の太さや素材によって、ソースを使い分けます。
このときミレッラが作ってくれたのは、Filini(2mm)とそば粉入りのSaracene(4mm)、Pappardelle(12mm)でした。
それがミレッラの手にかかるとどういう皿に変わるのでしょうか。

まずはバッカラのフリットで、パスタが来るのを待ちます。
ふんわりと揚がったバッカラは、良い白ワインのお供です。

d0033983_150103.jpg

魚介とあわせたフィリーニ。
美味しい海のエキスを吸った麺が最高にうまい!
エキゾチックな香りがほのかにする…ミレッラ、何かハーブを使っていますね!
魚介の火入れは絶妙で、海老やイカのプリップリ感が生きていました。
「細いのにへたらない麺ねぇ」とI奥様感心。

d0033983_156157.jpg

次は夏野菜のタリオリーニ。
いつもの定番麺の代わりに、そば粉入りを使用しました。
豚の頬肉グアンチャーレとグリルした茄子やトマトのバランスがいい。ルッコラの葉が清涼感を出しています。しかしながら、そば粉との相性は微妙ですね。通常メニューではアルドの卵麺を使用するのですが、そちらのほうがしっくり来ます。

そしてパッパルデッレにはイノシシのラグーソースで。
このラグーが優しい味で、全然ヘビーじゃない。それなのにウマミとほのかなジビエ特有の力強さもあり、全然臭みのないソースでした。
パッパルデッレとの相性は折り紙つき。
ジビエが得意でない人でも、これはいけます。

アルドのパスタはコシのしっかりしたパスタです。
ただ茹でたときに、若干卵の硫黄っぽい臭いがする場合があります。
でもミレッラの調理は完璧。一切、短所をカバーし、麺の長所を生かす調理なのです。
コツはたっぷりのお湯で茹で、麺にしっかりソースを絡ませることかしら。

アルドのパスタ工房訪問時は、雨でした。
アポイントを今回はせずに行ったのは、数ヶ月前にメールをした際、「忙しいから」と断られたためです。アルドのご主人ルイジさんの友人にも確認してもらったのですが、やはり、超多忙だそうで、輸出用のパスタも急ピッチで進めていて、パスタの行程のほとんどが手作業ということで、不休での作業だそう。以前のブログでご紹介しました。

でも運よくお会いできました!!
私たちが訪問する前後には、出張が入っており、「本当に今のタイミングで来たのは奇跡だよ」と言われました。(今回長時間の運転と雨でほとんど写真が撮れていません。あしからず。)

その夜、工房のある街Monte San GiustoのレストランNicoli'にてお食事。
butakoは2度目ですよ。
ここでアルドのパスタをビス(2種盛り)で。
d0033983_1522540.jpg

Filini(2mm)は、マルケの内陸らしくラグーソースで!
このラグーソースもサッパリしていますね。細めんにぐいぐい絡んで、卵麺の甘みとお肉の風味、トマトのほのかな酸味が同時に味わえて、本当、文句なしのお味です。

そして絶対おすすめがファッロの粉を混ぜたFarrine(4mm)ファリーネ。
野菜のソースとあわせるのが定石で、タカの爪を効かせたピッカンテで是非味わいたい。
この日は野菜のソースではなかったのですが、前回食べておいしかったので、特別に作ってもらいました。この心意気がイタリアよね!

せっかくなのでメインを。
d0033983_1524980.jpg

マルケ州といえば「美味しい羊料理」と、前回来られた旅で決定的に感じだI夫婦の希望で、羊の炭火焼を頂きます。
それとマルキジャーナの銘柄牛(キアーナ牛のように真白い牛)のタリアータを。
付け合せにはグリルした野菜を頂きました。

d0033983_1531648.jpg

羊ちゃんは、臭みもなく、パリッと焼けていて「そう、この味よ」と大満足。
骨の所は手づかみで食べるから、最後は指を舐め舐め、悦に入るのです。
タリアータの赤み肉も、ヘルシーだけどうまみがあります。
コクはオリーブオイルで加えるのですが、この食べ方誰が考えたのかしらね。

アルドのご主人ともお話ができ、パスタも堪能して、充実の1日でした。
次回は、スピノージ訪問記です。


                               butako
*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。
9月20or21or22日 日帰りで行くモンテファルコ村の収穫祭 Settimana Enologicaで、銘酒サグランティーノを平行試飲放題!!

予告:現場のスローフードを満喫する旅!! 
10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう!
10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー
10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦!
   11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー
   11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅

研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2013-08-12 00:38 | プレシディオ・食材
アマトリチャーナの里を訪れて 
d0033983_1691642.jpg
こんにちは~。
暑いですねぇ。
今年も8月末に、ラッツィオ州のアマトリーチェ村で、スパゲティ・アッラマトリチャーナのsagraサグラ(収穫祭、食の祭)が行なわれます。
1日5万食規模というので、あんな山奥ですごい集客と言わざるを得ません!
今年は8月31日(土)、9月1日(日)開催です。
数年前にそのサグラに行って来て、AVI(関西のワイン協会)の記事に過去にまとめたものを転載しますので、よかったら読んで下さいネ。


スパゲッティ・アッラマトリチャーナSpaghetti all'Amatriciana(アマトリーチェ風スパゲッティ)をご存知ですか?
d0033983_16121630.jpg
ローマの伝統料理として有名なパスタですが、実は料理が誕生したのはローマではありません。

アマトリーチェの名前の通り、マルケとウンブリアの境目にあるラッツィオ州のアマトリーチェ村にちなんでいます。

トランスマンツァ(羊の大移動)の様子 @モンテ・シビリーニ

ローマの羊飼いと地元の村人が交流することで生まれた一品だと言われています。

ローマの羊飼いたちが、夏場、十分な牧草を与えるため、羊を連れてアマトリーチェ周辺の高原まで大移動していました。高原にいる間、羊飼いたちはチーズを作り、村人たちの作ったブタ加工品と物々交換をしました。

d0033983_16143713.jpg
そのチーズとグアンチャーレ(ブタの頬肉の塩漬け)が出会い、地元の手打ちパスタと相まって出来たのが、『スパゲッティ・アッラマトリチャーナ』というわけなのです。
冬になり、羊飼いたちは温暖なローマを目指して帰ります。グアンチャーレもしっかりと持ち帰り、ローマでもこのパスタを再現した…というわけ。

その後のローマでは、アマトリチャーナのバリエーションとして、ブカティーニ(穴の開いたスパゲッティ)やリガトーニを使ったり、ソースもパンチェッタで代用したりタマネギを加えたりしています。

大きな変化としては、トマトソースに加えた点でしょう。これは18世紀のこと。最初の文献としてトマト入りのアマトリチャーナが紹介されたのは、1790年にFrancesco Leonardiによって書かれたL'Apicio Modernoというタイトルの料理本でした。(出典:ウィキペディア)

それまではトマトなしで作られており、名前もグリーチャと呼ばれていました。今でもスパゲッティ・アッラ・グリーチャとして食べられていて、アマトリチャーナの原型料理です。
グリーチャの記事1 記事2

d0033983_1615943.jpg
それでは、2011年8月27日にアマトリーチェで行なわれた『スパゲッティ・アラマトリチャーナ祭り』の様子をご報告!本場のサグラ(祭り)は、活気があって、アマトリチャーナ一色でしたよ。

アマトリーチェで、夏の2日間だけ行われるSagra degli spaghetti all’Amatriciana。今年は45回目を迎える老舗のサグラ(祭り)です。

まずは街をぐるりと1周。そう、ここはシビリーニ山系の一角にある国立公園内にある街。メインストリートであるウンベルトⅠ通りからは、彼方にCima Lepri山(たぶんこの山)が見えます。アマトリーチェの村は標高855mにあり、高原の気候。夏でもあまり暑くありません。

市内はじっくり徒歩で回っても2時間くらい。小さい路地裏が張り巡らされているエリアもあり、そぞろ歩きが楽しい。
(写真:ウンベルトⅠ通りからはシビリーニ山系を望むことができます)
d0033983_16164354.jpg

そして午後18時、待ちに待ったサグラの開会です。
会場手前のチケット売り場で、食券を買うシステムなので、あらかじめ購入し、それを手に会場に入ります。一食5ユーロで、コップ一杯の水かワインが付いてきます。水は、シビリーニ山系の湧水をナチュラーレかガス入りにしています。
使用パスタはディ・チェコ。ソースは地元のホテル学校の教師らが、昨日すでに作っておいたものです。一つの寸胴鍋は80Lの容量があり、20kgまでのパスタがゆでられます。でもここでは12kgしか投入しません。
こうしてたっぷりのお湯の中で、踊るようにスパゲッティを茹でることにより、おいしい仕上がりになるからです。

1日5万食×2日のアマトリチャーナが作られます。
ボランティアたちは非常に慣れた手つきでしたよ★

鍋は、スパゲッティ同士がくっつかないように、ときどきかき回します。
プロローコ(地元復興協会)のスタッフや市民など総勢100人によって運営されるサグラですが、どの人もボランティアとして参加しています。
d0033983_16172195.jpg

見てください、彼らの生き生きとした表情。
楽しそうに、アマトリチャーナの説明をしてくれます。

手際のいい流れ作業のため、参加者はさほど待たずに皿を手にすることができます。
鍋は、スパゲッティ同士がくっつかないように、ときどきかき回します。
プロローコ(地元復興協会)のスタッフや市民など総勢100人によって運営されるサグラですが、どの人もボランティアとして参加しています。

d0033983_1627116.jpg

見てください、彼らの生き生きとした表情。
楽しそうに、アマトリチャーナの説明をしてくれます。

茹で上がったパスタは、大きなバットにザザーッとあけて、ソースを大きなお玉でかけていきます。ソースの入れ物は、なんと牛乳を運ぶステンレス製の器。パスタにソースを絡ませながら、ペコリーノチーズをふりかけます。茹で上がったパスタの熱で、チーズが溶け、ソースにとろみがついていきます。
d0033983_16182677.jpg

うーん、いい香り!!!
もう生唾が止まりません!

こうして、テンポよく出来上がるパスタを持って、テーブルに着きます。
ワインは白のヴェルディッキオを選びました。

パスタを一口食べると、グアンチャーレのコクとトマトの清涼感、ペコリーノの豊かな風味が一体になり、本当においしい。
麺は正しいアルデンテ。茹ですぎもなく、固すぎず、程よい弾力でもって、ウマミを含んだソースを身にまとっています。

d0033983_1626239.jpgそして恐るべきは、このグアンチャーレの素晴らしさです。たっぷりのオリーブオイルでカラッカラになるまで炒めているおかげでしょう。その香ばしさは、少しも失われておらず(食感はさすがにシトッリしていますが)、焦げ目がソースのアクセントとなっていました。

カリカリになるまで炒められたグアンチャーレが、本場の味の秘密でした。
正直、1日5万食を作るサグラでのアマトリチャーナなので、あまり味の方は期待していませんでした。でも、文句なしの美味しさです。

d0033983_16194918.jpg

偶然知り合った男性二人組みに、「おいしいですね」と話しかけると、
自分たちは、カンパーニャ州のソーラから、毎年このサグラに訪れる。チケットも4枚購入し、心ゆくまでおいしいアマトリチャーナを堪能して帰るんだ、と言っていました。
1皿でも、そこそこ満腹になるパスタを、なんと4皿も!
なんたる胃袋!
「4皿というと20ユーロ支払うってこと?」と聞くと、
「うん、20ユーロ払って、州を越えて来ても、ここのサグラは価値があるからネ」

たしかにそうかもしれません。

ちなみに今年で45回を迎えるサグラですが、いくらスパゲッティ・ラマトリチャーナが有名だからって、マンネリにならないかしら、と思い、市長のセルジョ・ピロッツィ氏にその辺りを聞いてみました。
すると最近の新しい取り組みを教えてくれました。

* 小麦粉アレルギーの人用に、小麦粉フリーのパスタを使うブースを設けている(今年で4年目だそうです)
* 地元の湧水を使った水を提供している(ためしに飲ませてもらいましたが、ガス入り水、冷えてて、味もまろやかで最高においしかったです)
* 今年から、プラスチック容器の使用をやめ、すべて自然に帰る素材を使っている(小学生の坊やたちがゴミの仕分けのボランティアをしていましたよー)
* 今年は、ローマ郊外のオスティア市とご当地パスタ繋がりで、姉妹都市提携をした。オスティアはスパゲッティ・アッレ・ボンゴレが有名。

d0033983_16203978.jpg

などなど、多くの人に楽しんでもらい、しかも環境にも優しいサグラにしようと努めている様子が伝わってきました。またスタッフには若者もおり、街の可能性を感じました。

d0033983_16211299.jpg
最後に、アマトリーチェでおすすめのレストランの紹介です!

◆アマトリーチェといえば…
Hotel Ristorante Roma
Via dei Bastioni, 27 - Amatrice (RI)  
tel: +39 0746 825777 +39 0746 825777 無料


◆ウンベルトⅠ通りにあるトラットリア
Trattoria Ma-Tru
Corso UmbertoⅠ, 7 Amatrice(RI)
tel: +39 0746.825689 +39 0746.825689 無料
(写真)


おまけ…
本場アマトリチャーナの掟
〈必須の材料〉グアンチャーレ、サンマルツァーノ種のトマトor信頼できるメーカーのトマト缶、スパゲッティ
〈認められる材料〉パスタ・ヴェルミチェッリ、ブカティーニ、ショートパスタ、コショウ
〈入れるべきではない材料〉タマネギ、ニンニク、セロリ、ニンジン、完熟していないトマト

(Pro Loco Amatriceのサイトより抜粋)


*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。

9月20or21or22日 日帰りで行くモンテファルコ村の収穫祭 Settimana Enologicaで、銘酒サグランティーノを平行試飲放題!!

予告:現場のスローフードを満喫する旅!! 
10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう!
10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー
10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦!
   11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー
   11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅

研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2013-08-05 15:59 | プレシディオ・食材
パスタ・パスタ・パスタ! ウンブリアパスタ紀行①
Ciao,暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか?
butakoは夏バテ気味です。
d0033983_563917.jpg

6月も最終週になりますが、『食を深めるアテンド』このたびはIご夫婦のご依頼で、パスタを掘り下げる7日間の旅になりました。
全部はご紹介できないので、少しだけ、興味深かったことをご紹介しますね。

ウンブリア州は、他の中部地方と同様、手打ちパスタが古くから食べられていました。
かつては卵が高価だったため、卵なしで強力粉のみを使って作っていたのです。
私が住むスポレート周辺では、ストランゴッツィと呼ばれる手打ち麺が有名。
ストリンゴッツィという場合もあり"靴ひも"が語源だそう。

まずI夫妻との出会いは、昨年の11月にさかのぼります。
桃井さん率いるソーレ・エ・ルーナのツアーが年に1度開催されていて、毎年一つの州に特化して旅をするのですが、その年はウンブリア州だったのです。
過去の記事その1 その2

d0033983_565463.jpg
私がアテンドと通訳をさせていただいたのですが、比較的薄味で素材の味を生かすウンブリア料理を非常にお気に召されて、再来してくださいました。

初日に訪れたのは、淡水魚専門店です。
いつもここでは、マス料理のマリネや炭火焼(トリュフ載せ★)、川海老のストランゴッツィなどをいただくのですが、ランチよりも早めに来た今日は、ここのおばあちゃんがパスタを打つところを拝見しようと、10時過ぎにやって参りました。
いつもはヴァルテルというシェフとその息子でイケメンカメリエレのアレッシオだけお会いするのですが、今日はおばあちゃんに会わせてくれるというではありませんか!!

フォスカおばあちゃんがニコニコして、私たちの来訪を待ちかねていました。
慣れた手つきで、ドンドン粉と卵を混ぜていき、生地をまとめていきます。
パスタの台は、まん中が磨り減っていて、すごく年季が入っているのが伺えますねぇ。

なんと打ち粉もしないで伸ばしていきました。
見事な手つき!!

d0033983_58242.jpg

麺を折って、大きい包丁でずんずん切っていきます。
リズミカルに幅も均一に切っていくのは、長年の経験がなせる業ですよね。
d0033983_5124235.jpg

麺を乾かしている間に、泉を散策します。
ゆったりとした時間が流れるここが大好きで、butakoはよくお客さんを連れてきます。
d0033983_5853.jpg

本日も、淡水魚のアンティパストをまず頂いて、プリモはフォスカおばあちゃんのパスタ(タリャテレ)は、マスの身と和えたパスタに。サッパリしていて、卵麺との相性抜群です。(マスのパスタはブログの最初の写真です)
d0033983_583684.jpg

そして川海老のストランゴッツィは、トマトの清涼感と海老の味噌のコク、それをタカの爪がピリッ
と引き締めて、くせになる美味しさです。
d0033983_5104482.jpg

セコンドにマスのグリルを頂き、トリュフソースをたっぷりとかけて、滋味深い味を堪能します。黒トリュフって、魚料理ともすっごくあうのです!!
d0033983_5111953.jpg
いつも食事だけ頂くトラットリアですが、今回は手打ち麺の実演も拝見しました。このトラットリアは、塩加減も調理法も酢の使い方も絶妙ですが、やはり親子3代で伝統の味を今に伝えているからなんだろうなぁ、と改めて思いました。

                              butako

*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。
9月20・21・22日 日帰りで行くモンテファルコ村の収穫祭 Settimana Enologicaで、銘酒サグランティーノを平行試飲放題!!

予告:現場のスローフードを満喫する旅!! 
10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう!
10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー
10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦!
   11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー
   11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅

研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2013-07-24 03:03 | プレシディオ・食材
チーズづくしの大昼食会
d0033983_22492931.jpg
大勢で囲む食卓というのは、魅力的。

それも机がいくつも並んでいるのではなくて、ながーいテーブルに皆で腰掛けると、なんだか一つの家族で食べているみたいな気がしてきます。

同じ釜の飯を食べている仲間とでもいいましょうか。

ヴォルテッラDOPの会議の後、生産者やスタッフを交えての食事会はまさにそんな感じでした。

ペコリーノチーズ協会会長のジョヴァンニ・カンナスGiovanni Cannasさんの営むアグリツーリズモ(農家民宿)Lischetoは、ヴォルテッラを望む丘陵地帯にあります。

d0033983_22503910.jpg

アグリからは、100年の歴史を持つ地熱発電の蒸気も見える独特の場所。
そう、ここは火山活動が活発で、独特の生態系を保っているところなのです。
野生のアザミが群生するのは3千年間変わらず、人と自然が共存する地域。

そのアグリの一角で、子豚を焼きます~!!!!!
d0033983_22522089.jpg

それを見てピンときました。
まぎれもなくサルデーニャ名物のポルチェッドゥです。
中部イタリアでは成人の250kg以上の豚を焼いてポルケッタにしますが、サルデーニャでは生後2ヶ月くらいの子豚の丸焼きが珍重されます。
焼いた後はミルトの葉で包み、香りを移すのが、サルデーニャ風。(でもここにはないので割愛)

d0033983_22531631.jpg
やはりサルデーニャ島からの移住者が多いこの地区では、島の風習や食生活が持ち込まれて、現地の文化と融合しています。
1960年代以降、ヴォルテッラも、他のイタリアの町と同じく農業から離れる人が多くなりました。特に休みなしで働く酪農業は、つらい仕事の一つ。
そんな現状を打開するために、サルデーニャ人が海をわたって、この地の酪農業を支えたのでした。

アグリのご主人も従業員の数人もサルデーニャ出身だそう。
ティレニア海まで40kmのこの地で、羊飼いとして伝統を守っているのです。

さて、お待ちかね、アンティパストがこちらです。
d0033983_2254224.jpg

まぁ、なんとチーズの種類が多いこと!!
d0033983_231187.jpg

中央に鎮座しているのが、リコッタ・アル・フォルノ。
リコッタチーズをオーヴンに入れて乾燥させたもので、焼いた風味も少しあります。
ぽぁん、と鼻に抜けるペコリーノチーズの風味がいいですね。

左側のピンクのハムは、ロンザと言って、豚のフィレで作るサルーミです。
その上が、サラミでこれは野性味あって絶品。
なんでも羊の肉が30%も入っているのだとか。(ベースは豚ね)
お店では買えない、ここオリジナルのものです。地元のワインで、この土地独特の濃いサンジョベーゼがまた合うんだなぁ!

そしてチーズですが、3種類違う作り手のものを並べています。
上のほうは2ヶ月、まん中は3ヶ月、下は4ヶ月熟成でございます!

鼻を近づけると香る草のにおい、青草を乾燥したような香りがします。
みっちりと詰まっている質感で、口に含むと、あら、サッパリとしていますね。
苦味がかすかに感じます。
…これは、独特。
今まで食べたどこのペコリーノチーズとも違う、かすかな苦味は、アザミから来るものでしょう。

ちょうどお花が咲き出す春先に作ったチーズを食べているので、脂肪分もそう高くなく、ミルクの香りも高く、非常に美味でした。

これを3種類の異なる作り手のものを味わえるなんて、素敵!

なんでも、熟成の途中で、オイルを塗りオリーブやトキワガシの灰をまぶすことで、熟成をゆっくりと進めることができます。
だから表面がうっすら灰色なんですねぇ。

そしてズッキーニのカルパッチョ。
これはサラダ仕立てになっていて、美味です。
やはり人生初のズッキーニのカルパッチョは、サルデーニャの友人が作ってくれたもの。
偶然かもしれないけど、サルデーニャ人、とっても身近に感じます。(第一ロベちゃんはサルデーニャの血が半分入っていますから)

d0033983_23173611.jpg
そして右側の写真。
豚の耳や顔の肉をゼラチンで寄せたコッパの美味さは言うにあらず、
人生初のチーズBaccelloneもマイルドで、つるりんとした食感にノックアウトです。

このチーズは、凝固乳を大きめに攪拌し、それを型に入れて固めたもの。
20日以内に消費しないといけないフレッシュチーズです。
トマトがあしらわれていて、夏向きの1品ですよね。

バチェッローネは、なんでもピサ県でしか作られてないそう。
春先は、これにソラマメをあわせて食べるのがピサ流だとか。
ペコリーノにソラマメは定番ですが、まぁ、世界は広いですよねぇ。

私の隣に座っていたトスカーナ州の議員の女性、なんでもチーズが苦手だそうで、「私、無理なの」と言ってよけている姿がかわいそうでした。
ハム類と野菜を食べましょうねぇ。

d0033983_23183689.jpg
そしてプリモは、これぞシンプル・イズ・ベストな一品。
セナトーレ・カッペッリという希少品種の小麦で作られたピチに、ペコリーノチーズと胡椒をたっぷりと。
有名なカーチョ・エ・ぺぺです。
ズズッと豪快に食べると、小麦粉の香りが存分に感じられます。
それを邪魔しない、でもウマミがたっぷりのペコリーノチーズをたっぷりとふりかけ、黒胡椒でピリッとアクセントをつけます。

農省庁の女性お2人は、最初はちょっとしかとらなかったけれども、あまりの美味しさにお代わり!これは大人から子供まで大好きな一皿です。

そして、じゃじゃーん!
お待ちかねのポルチェッドゥが登場です。
d0033983_2326494.jpg

まずはこんがり焼かれた姿をお披露目!
写真を撮るギャラリーたち。
d0033983_062076.jpg
お肉は、脂肪がほとんどないのでヘルシーです!!
肉質は適度に締まっていて、かみ締めるたびに旨みがしっかり感じられます。

それから羊の肉のミートローフ。
こちらはスパイス入りで、臭みもまったくなしで美味でした。

そしてワインが最高でした。
コックリと力強いメルロー。
熱い大地の力強さを感じることができます。
このあたりのワインは、気候のせいでしょうか、完熟したブドウのフルーツ味と、しっかりしたミネラルを感じることができます。
(ボルゲリも近いんですよね)
d0033983_23382079.jpg

生産者の方も来ていて、一代で開拓してブドウ畑を作った苦労話やワインに込める愛情などを熱く語ってくれました。
Podere Marcampo

d0033983_065644.jpg
子豚も登場し、何度も乾杯を交わして、宴もすっかりたけなわになりました。
リコッタチーズで作るティラミスは、はちきれそうなお腹でも別腹で、するりと入っていきました。
やっぱり、美味しいものは、いくらでも食べられるものなのね。

これだけの宴から、生産者たちの喜びが伝わってきます。
2004年にペコリーノチーズ協会を立ち上げてから、9年。紆余曲折を経ながらDOP認定まであと1歩のところまでこぎつけたのです。
その喜びといったらないでしょう。

DOPは、認定されてからが出発…こうシンクタンクの友人が言っていました。
認定されたら『おしまい』ではなく、プロモーションをして市場を広げなければなりません。
自分たちのチーズを多く売ろう、と考えた際、「EUのお墨付きのもと、正しい過程で作られた良品だけを流通させ、マーケットを拡大していこうと」、生産者たちは考えたのです。

これも一つの戦略ですよね。
この旅で、本当に多くのことを学ぶことができましたよ!

                           butako

*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。

予告:現場のスローフードを満喫する旅!! 
10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう!
10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー
10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦!
   11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー
   11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅

研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2013-07-15 22:55 | プレシディオ・食材
植物の凝固剤で固めるペコリーノチーズ
こんにちは〜。
先日は7月7日放送『地球アゴラ』出演のPRをさせて頂きました。
ご覧下さった方、ありがとうございました!!
なんとか無事に終えることができました〜。

本番前にアクシデントがあり、リハーサルの際にはスムーズだった音声や画像が、かなり悪くなってしまったのには、かなり焦りましたが、放送事故も画像の途切れもなかったので、良しとしましょうか。
原因は、日曜朝の10時前ということで、近所の人たちがネットを使いだして、ADSL回線が一気に減速したためみたいです。
2回にわたるリハーサルの時は、まったく問題がなかったのに本番でやられるなんて、さすがイタリア!と改めて思わされました。(油断している時に番狂わせが起こる国ですから)

d0033983_1838280.jpg

さて、前回のペコリーノ・デッレ・バルゼ・ヴォルテッラーネの続きですが、少し説明をしたいと思います。この『植物の凝固剤で固めるチーズ』ですが、実は、エトルリア時代(およそ3千年前)から行われていたことでした。(写真:ヴォルテッラの旧市街 Wikipediaより)

古代ローマにおいて、チーズは動物の凝固剤と植物の凝固材、どちらも使っていたそうです。
しかしエトルリア人は、植物の凝固剤のみを使っていたのだとか。
  
d0033983_18391675.jpg
ヴォルテッラは、現在も紀元前4〜3世紀に立てられたエトルリアの門が、歴史地区に残っているのですが、建物だけでなくチーズ作りまでが受け継がれているとは!
まったく驚きですよね。
(写真:旧市街のエトルリアの門 Wikipediaより)

d0033983_18362571.jpg
公会議の後に、羊飼いのジョバンニさんにお話を聞くことができました。
会議室にあった野生のアザミ(カルドorカルドン)を指して、「チーズの凝固剤は、ツボミの部分を全部粉砕して、それを使うんだよ」
へぇ、どれくらいの量で固まるんですか?
「粉末を(たぶん水で)溶かしたものを、100Lの乳に対して10ml〜50ml必要さ。
昔は粉砕せずに、刻んで使っていたらしいけどね」
と教えてくれました。

そしてお乳を採る羊の種類は、サルデーニャ産の黒い羊。
へぇ、なぜサルデーニャ?
ここは、サルデーニャ島の対岸にあるため、古くから島の文化が入り込んで来たんだよ…と微笑みながら説明してくれるジョバンニさん。

そういう彼もサルデーニャ人です。現在46歳の彼は、40年ほど前に故郷のサルデーニャから移住し、羊を飼い、乳を周辺のチーズ工房に卸しています。
ジョバンニさんのお乳は、1Lあたり1Euroとのこと。
数年前に、サルデーニャ島の羊飼いが乳の値段が60セント/1Lまで下がったとデモをしていたことを思い出しました。価格は悪くないようです。

d0033983_18411710.jpgペコリーノ・デッレ・バルゼ・ヴォルテッラーネの特徴は、
◆サルデーニャ種の羊のお乳を使う
◆植物の凝固剤
◆熟成の際、オイルを塗ったり、オリーブやトキワガシの灰を塗りゆっくり熟成させる
◆熟成期間の違いにより、3つのカテゴリーに分けられる
   ①semistagionato 45日-6ヶ月
   ②stagionato  6-12ヶ月
   ③da asserbo 12ヶ月以上

なるほど、私が知るペコリーノチーズのなかでも、かなり個性的ですね。
お勉強はこれくらいにして、腹ベコのお腹を抱え、一同、ペコリーノ協会の会長さんが営むアグリツーリズモLischetoへ向かいます。


そこで目にしたのは…。

*************************************************
ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ!
*************************************************
d0033983_0334619.jpg
詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。

研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
[PR]
by butako170 | 2013-07-10 17:07 | プレシディオ・食材