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久々のローマ ~トラステヴェレの一日
 
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以前、アッシジに取材旅行に訪れた際(アーモイタリアのレストラン紹介)、駅で一組のカップルに出会いました。ローマ在住のCHIさんとトーレさんです。
CHIさんの出身が兵庫県ということで、すぐに打ち解け、列車でのひと時を楽しく過ごしました。

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昨日は彼らに会いに、ローマまで。なんとトラステヴェレ地区に住んでいるというではありませんか!トラステヴェレはテヴェレ川の中洲にある古きよきローマが残る地区です。
そんな風情を楽しむため、多くの旅行客(特にバックパッカー)が訪れる、素敵な場所です。

Butakoも去年の7月、ランチしに一人で来たことがあるのですが、今日は友達と一緒。食卓を囲む友がいるって、うれしいですね。
さて、アーモおすすめのレストランに入ることにしましょう。
(写真は別のお店ですが、この地区には素敵な雰囲気のトラットリアがいっぱいあります)



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 10年くらい前から日本語を独学しているトーレは日本語がある程度分かるようで、私たちの会話にも参加します。おもしろいのはCHIさんとトーレの掛け合い。日本語を話すイタリア人って、なんか親しみ感じますね~。トーレのボケにCHIさんの突っ込みが冴えわたります(笑)

その後、ご自宅にお邪魔してジェラートを食べながら、沢山しゃべりました。
彼女も結婚式を振袖で挙げたというではありませんか。
素敵な着物に幸せそうな笑顔…去年結婚したばかりの新婚さん(ってButakoたちも去年だけど)。

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 午後五時。だいぶ涼しくなったので、そろそろ散歩でもしようか、とButakoを案内してくれたのは「サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ聖堂」です。
彼らの自宅から徒歩2分、近い!
それにしても堂々とした概観です。
広場にある美しい噴水も景観に奥行きと涼を添えています。ここは、紀元前38年に一日中油が湧きでる奇跡が起こり、キリストの世界宣教の恩寵を意味したと言われているそうです。ローマで最古の教会なんですって。

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 面白い正面入り口の壁。昔の石を塗り固めて作っています。


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向って左真中にある錨(いかり)のマークは何を示すかご存知ですか?
なんとキリスト教徒の迫害時代、信者を見せしめのため殺害するため使ったもの。
これを重りにして海に沈めたというのです!
なんてかわいそう…。

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 そして教会内は金ぴかのビザンチンモザイクに彩られています。
礼拝堂の正面(後陣)のモザイクの美しいこと。窓から差し込む西日を浴びて、さらに輝きを増します。その偉大な業に、しばらくうっとりと眺めていました。

ある箱についてトーレが説明してくれました。
Pro faburicaと書かれた箱はヴァチカンのための献金箱です。
なんでもProというのはラテン語で~のために、 fabrica(現代ではfabbricaはイタリア語で工場の意)は、ヴァチカンを指すんですって。

またプロテスタントの意味もプロテスト(抗議する)人たちが語源だと、習っていたのですが、彼によると プロ(~のために、尊重する)+テスト(テキスト=聖書)で、聖書に忠実に従う人々というのが、もともとの意味だと言います。
プロテスタントが生まれたのが16世紀なので、たぶん前記の意味のほうが正しいと思いますが、トーレの見解は、なかなか目からウロコモノでした。

 
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そろそろローマを後にする時間がやってきました。
名残惜しいですが、またウンブリアへと帰ることにしましょう。でもよく考えるとスポレート-ローマ間はわずか1時間40分、往復14ユーロで行けちゃうのです。
CHIさんもいることだし、これからは来る回数を増やしてもいいかもね。

                                              Butako
by butako170 | 2008-08-14 05:26 | 旅行記
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