1月14日(月)はスポレートの守護聖人・ポンツィアーノのお祭りでした。 午後4時、スポレートのドゥオーモに安置されている聖ポンツィアーノのがい骨(頭部のみ)が一年ぶりに公開されます。司教はシャレコウベをガラスケースに入れ、市民とともに賛美歌を歌いつつポンツィアーノ教会まで大行進します。 ケースに入ったがい骨は、日本人Butakoから見ると、ちょっとグロテスク。 でも大事な守護聖人の聖体なのですから、市民にとっては有り難いモノなのです。 話はそれますが、イタリアの教会には必ずといっていいほど、聖人のミイラや、聖人の体の一部(骨)、キリストにまつわる遺品などが安置されています。 ミイラを安置するなんて、気味悪いですよね。ガラスケースに、当時の衣服や靴を履いたミイラが、あるものはきちんとパラフィン蝋で顔をマスクされ、あるものはミイラのまんまで安置されています。 その前で信者は霊験あらたかにも、祈りをささげるのです。 そういえば先日ロベルトが、墓場で仕事することがありました。 「日暮れが近づくと、気味が悪いんだよ。どこかから声が聞こえてそうで」。 …もちろん半分冗談でそう言うのですが、最初は彼の真意が分かりませんでした。 「え、墓場怖いの?Butakoは一晩中だって、寒くなければ居れるよ。だって、死者っていったって灰が安置されてあるだけでしょ」。 「何言ってるんだよ、全部墓場にあるのは死者のミイラだよ」とロベ。 「…。」 死者を焼かずに安置するのは、キリスト教の教えから来ているのでしょう。キリストが再臨した時、死者(キリスト教の)もよみがえる、という教理があるからです。死者を焼いてしまえば、よみがえりの時の器(からだ)が無いですものね。 私たちにとっては、本当になじみのない埋葬の仕方です。 ちなみにイタリアで火葬すると、火葬場が極端に少ないことから、多額のお金がかかるのだとか。 さて件(くだん)の聖ポンツィアーノの祭りですが、Butakoは聖歌隊の奉仕で、ポンツィアーノ教会の儀式で歌うことができました。街の聖日のミサで歌えるなんて、幸せなことです。 聖ポンツィアーノは兵士でした。 彼は地震の守り主です。度々ウンブリア州を襲う地震で、スポレートはいつも被害を免れています。それは彼のおかげだと、市民は信じて疑いません。 butako
by butako170
| 2008-01-26 21:20
| 報告
|
カテゴリ
全体 Ciao 助走(準備期間) 一時帰国 料理修行 はじめの一歩 スタージ 旅行記 ヒューマン リストランテ 修道院 プレシディオ・食材 アート・モーダ・インテリア その他 ウンブリア料理 報告 ビーチ(海) 神戸新聞 掲載記事 サグラ・祭り レシピ ウンブリア自然・山歩き イタリア年中行事 イタリアワイン ロベルトの作品 サローネ デル グスト ウンブリア地元ネタ ツアーのお知らせ ヴァルネリーナ valnerina 結婚式など ハリマ(地元)ネタ イタリアで和食 ワイン ソムリエAISの授業 食と聖人シリーズ オリーブオイル イタリアの中世 イタリア古寺巡礼 イタリアのおみやげ 遊覧飛行 未分類 以前の記事
フォロー中のブログ
メモ帳
★butakoのサイト★
『ウンブリアの食卓から』~スローフードと美食の旅~ イタルクックItal.Cook.の日本語版HP ★粉川妙のJITRA掲載記事"食い倒れ"スローフード留学記 へリンク 『パンダ通信』 ~板橋区 手打ちパスタ あ・まーの&料理教室~ 『今日のNICONICO』 姫路でイタリア料理教室を開く志摩百合さんのブログ もっと知りたい! イタリアの言葉と文化 tomoconeさんのブログ~かたつむりの国だより*イタリア料理留学記 vruocculu2さんのブログ~Mi piacciono tutti フルタアキヒコ.COM 世界遺産・イタリア・食べ歩きがメインのHP 「Ginaの遺跡旅日記」 切り絵師 俊寛 La vie quotidienne au Japon SAKURAGUMI西川シェフのブログ『ナポリばかの食いしん坊日記』 Amici Vini Italiani Kansai Amici Vini Italiani Kansaiのblog 最新のトラックバック
ライフログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||