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オリーブオイルを求めて  その1
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友人フランチェスコが『知人の家に出来たてのオリーブオイルを分けてもらいに行くから来ない?』と言われて先日同行してきました。
 知人カムエラさんのお宅はスポレートの郊外にあるペトロニャーノ(Petrognano)という小さな集落。どこまでも続くオリーブ畑を眺めながら、一本道を走ります。彼女の家をうろ覚えだったため、一度目は通り過ぎましたが、なんとか到着。アポなし訪問だったのに温かく迎えてくれるカムエラさんです。なるほど農家の邸宅といった感じのお宅で、広い庭にはオリーブの木がたくさん植わってありました。

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束の間の雑談の後、さっそく新オリーブオイルを瓶に入れるため納屋に行きます。農作業の機械がおいてあったり、ジャムを作るための空瓶がたくさんストックしてあったり・・・。田舎の納屋ってどこも同じですね。この乱雑さがたまらなくbutakoは好きです。自然と共に生活している匂いがするから。フランチェスコがオリーブオイルを分けてもらっている間、butakoはいろいろと納屋にあるものを見て回っていました。台の上に置かれているのはマルメロの実(メーラコトーニャ)です。マルメロは西洋カリンともいい、形状はリンゴに似ていて(同じバラ科ですから)表面がうっすらと綿に覆われています。

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butakoが興味深そうにみているとカムエラさんは、『いいものがあるのよ。』とすかさず納屋の奥から、あるものを出してきました。ウイロウのような薄い橙色のそれを切り分けて『味見してみて。』と勧めてくれました。なんとコトニャータというマルメロのコンポートでした。口に運ぶとき強いマルメロの芳香がしました。甘すぎずさっぱりとした味です。作り方はいたって簡単。ジャムを作るときよりも多目の砂糖を入れてドロドロになるまで煮詰め、バットに流しいれるだけ。後は放って置くと固まります。しつこくなく香り豊かなコトニャータでした。

 さて暗くなってきたので帰るとしましょう。5Lのワインの瓶は濃い緑色をした新オリーブオイルで満タンになっています。これでたったの8€。オリーブオイルは農家の知り合いから分けてもらうに限ります。今年のオリーブの出来は上々。新オイルをたっぷりつけていただくブルスケッタはオリーブの香りが存分に楽しめる、この時期限定の一品です。
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by butako170 | 2006-11-29 02:39 | プレシディオ・食材
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