ブタの屠殺、今が繁忙期
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こんにちは。
イタリアは、今年の冬はまだ決定的な寒さは来ていません。
ただ、北のアルプスと南のサバンナに挟まれた欧州ですから、寒さが厳しくなったり、ゆるくなったりの繰り返しです。

さて、この冬の寒さを利用して、かなり昔からブタの加工品が冬には作られていました。
作るといっても原料はブタなので、冬は屠殺のハイシーズンになりますね。
秋にまるまると太ったブタは、寒さで雑菌の繁殖が抑えられる冬に解体され、余すところなく加工されます。

農村部では、屠殺作業が行われ、翌日は肉の加工。
一方、スポレートなどの街でも、1960年代くらいまでは、半身単位でブタが売っていて、加工だけを自前で行う家庭も多かったようです。

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今回は、12月12日に訪れた友人シルバーナ宅でのブタのと殺作業。
ランチはパデラッチャという解体作業の時にたべるまかないも頂きました。かなかなの珍味!

まずは解体作業から。
その前に、と殺用のブタを選ばなくてはなりません。
今回は月が悪い(月暦)ため、大きいブタを加工しても美味く保存できないかもしれないので、小さいブタを2頭と殺することになりました。

ここからは少々残酷な描写もあるので、苦手な方は読まないようにして下さいね。

しかしこれが涙なしでは見られないシーンなんです。
数あるブタから「これ」と目星をつけたブタに近づき、鼻面にロープをひっかけ、引きずりだすのですが、もう、近寄った途端、ブタは命の危険を察知するようで、本当に嫌がります。

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大人二人掛かりで、やっとの思いでロープを引っ掛けて、引っ張るのですが、もう足を踏ん張って、一歩も動こうとしません。
おまけに、Biーーーーーーーーーー!!!という悲しげな叫び声。

その後、と殺用のピストルで殺します。
このピストル、極めて安全に作られていて、銃口が対象に密着していない限りは、いくら引き金を引いても、ダメージはないそうです。
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薬莢のような物は詰めていましたが、「薬莢じゃないよ」と言っていました。
脳に圧力のようなものを打ち込んで、ダメージを与えるらしい。
(曖昧な表現ですみません。人に対しては安全、と強調していました。)

そしてリフトにブタを乗せて、グツグツと熱湯の沸く釜の近くの平地へと移動。
今日は中くらいのブタだから130kgほどですが、これが大人のブタだと200kgは越えます。

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その熱湯を丹念にかけて、ナイフの刃をあてながらブタの毛を除いていきます。
熱いお湯に長く触れると、肉が加熱して傷むし、お湯のかけ具合が足りないと毛は抜けないし、加減が大変そうです。
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爪は足袋を脱がせるように、完全に取り除いてしまいました。

それが終わるといよいよ両足をつり下げて、解体のはじまりです。
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まずはお腹を裂いて、丁寧に内蔵を取り出していきます。
大腸はもうそのまま捨てます。
(グロテスクなものが嫌いな人のために写真は割愛〜★)

特に珍重されるのは、肝臓、脾臓のあたりです。
丁寧に取り出し、水で血をあらっておきます。
正味と一緒に、保存庫につり下げておくようです。

そっくり内蔵が取り出せたら、あとはお尻の方から、背骨を小斧で切断していき、まっぷたつに割ります。
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コン、コン、コン…規則正しい小斧の音。
「小さい頃から父親の作業を見て来たからね」とトニーノ(いつも冗談ばかりのムードメーカー)。
一方のアデリーノ(兄;恰幅の良い方)は、「僕はまっすぐ切れないから、この作業はいつも弟に任せているよ」。
なるほど。
たしかに斧の重みだけでまっすぐ切るのはたいへん。

この作業をもう1度繰り返し、無事に2頭のブタは解体されました。
半日お肉を休ませた翌日に、加工の作業に取りかかります。

時計の針は2時を回り、私たちのお腹もペコペコ。
(作業を始めたのが11時と遅かったこともあり)
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さて、いよいよ次回は、ブタの解体時の名物料理、パデラッチャを作っているところとその味について、じっくりと解説したいと思います。

すごくハイカロリーで、パワーみなぎるお肉料理なんですよ。
それにしても、こうしてブタのと殺から見学していると、食べ物は本当に命のやり取りなんだなぁ、ということを痛感しました。

                        butako170

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by butako170 | 2016-02-12 06:04 | ウンブリア地元ネタ
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