年に一度、どうしても出かけたい地元のワイン祭りといえば、Enologica Montefalcoです。今年で33回を迎えるという息の長いイベントですね。 先週は金曜日まで降り続いた雨がウソみたいに、土曜、日曜は秋晴れでした。 私は土曜日に行ってきましたよ。 まず来週お迎えするウンブリアツアーのお客様ための打ち合わせをルチャーナ宅で。 モンテファルコはウンブラの谷でも一番標高が高い丘にあります。 スポレートからの行き道には、プラタナスの並木道が1kmほど続き、黄色い葉っぱから秋を感じます。 こんな風にいくつもなだらかな丘のアップダウンを繰り返します。途中には、サグランティーノの畑がお目見え。一粒実をもいで食べると、甘みが口に広がりました。 収穫までそんなに遠くありませんね。 久々に会うルチャーナからは、大歓迎を受け、お手製の白ワインとアニスのビスコッティをいただきました。 これからモンテファルコで試飲なので、カフェを断り「水で」と言っていたのですが、結局は彼女お手製のサグランティーノ・パッシートを頂きました。 甘みとタンニンのバランスがとれた、お手製のパッシートは最高です。 それにアニスのビスケットを浸しながら、食べるのがご当地流。 ん~まい!! モンテファルコの会場に到着したのは、17時。 アゴスティーノ修道院だった所を改装した、街中にあるのに、とても静かな区画です。 会場の中は、かなりの人で込み合っていました。 5ユーロでワイングラスとグラスケースを買うと、さぁ、試飲の始まり。飲み放題ですよ~。 たしか去年はグラス代が8ユーロだったので、値下げかなぁ。 でもその分グラスが小さくなって、かなり不満のbutakoさん。 国際規格のグラスなので、問題は無いのですが、樽熟成のタンニン炸裂のサグランティーノを飲むんですもの。 グラスは大きい方が良いと思うのですが。 でも8ユーロの大グラスを5ユーロの小グラスにして、値を下げて、なるべく多くの人に参加してもらいたいという心意気は、不況のご時勢、理解できないこともないですよね。 さて、色々と試飲した中で印象に残るものをピックアップ。 CastelBuono 2008 Montefalco Rosso ★★ 土日も開いているカンティーナなので、一度しっかり飲んでみたかった所。 サンジョベーゼ70%、サグラティーノ15%、カベルネとメルローが15% エレガントな香が、飲む前から期待をそそる。チェリーの香、丁子などのスパイスなど。 口に含むと、酸味が高めでフレッシュ感がある。タンニンもほど良いが、もう少し甘み成分があっても良かったと思う。 樽(バリック及びトンノー225L~500L)で12ヶ月熟成しているという。 香がいいはずです。 上記カンティーナの隣にある。エントランスが糸杉の並木になっていて印象的な所で、場所は「ああ、あそこ」と知っていたのに言った事はなかったのです。 非常にバランスが取れていて、サグランティーノの刺々しいタンニンを微塵も感じない秀逸なワイン。2002年は残り150本しかないそう。貴重な1本でした。 香はチェリーや赤い実、タバコ、スパイス。 まろやかな味わいのなかに、タンニン、酸味、ミネラル、甘みなどがほどよくブレンドされています。ジビエのみならず、ステーキなどにも良いです。 Milziade Antano Sagrantino Colleallodole(cru') 2008 ★★★ 40年以上のブドウの実をセレクトして作った極上のワイン。ここのワインはタンニンが強い印象でしたが、コッレアッロドレは角が取れて、パンチは効いたままの良いワインでした。36ヶ月も樽熟成を行っています。 おなじみScaccia Diavoli Montefalco Rosso 2008★★年はタンニンもほどよく、草の香やなめし皮などが入り混じって、用途が広いRossoです。ステーキから濃い目でベシャメルなどを使った野菜料理までカバーしそうな感じ。 Sagrantino2006は、セメダインやバニラの香りがして、タンニンも強すぎず、こちらも◎でした。 Le Cimate Sagrantino 2008 ★★ は、いわゆるタンニンが強くマラスキーナチェリー香のあるサグランティーノの特徴を有しているのですが、でもタンニンが控えめな割には、長続きするという不思議な飲み口でした。 かれこれ10軒くらいを飲み比べしたでしょうか。 お客様を連れて行くことが多い、Moretti Omeroは味を知っているから試飲はパスです。 知り合いのソムリエとも話が出来たし、十分満喫できました。 日本であれば、これだけの作り手が終結しての酒の試飲会など、なかなか開催されません。 ましてやたっと5ユーロ(500円)で飲み放題なんて、お酒の有名な町でもありえないことでしょう。町おこしを願うのは日本も同様です。 モンテファルコのワイン祭りのように、日本の酒処でも盛大に振舞うことができたら、皆行くのではないでしょうか。 イタリアでは当たり前に行われるワインや物産祭り。 それを支える市町村。 ローマや遠方からでも、ワイン好きの人ってやってくるんですよね。 さてさて、今年は、ブドウの収穫を体験したいと密かに思うButako。 それがいよいよ実現することになりました~。 ああ、楽しみだな。 butako ************************************************* ウンブリア旅行、スローフード研修ならbutakoにお任せ! 只今、ワイン、オリーブオイルなど秋~冬ならではのツアーを 企画しています★ ************************************************* 詳細は『ウンブリアの食卓から』をご覧下さい。 ◆9月13or14or15日 日帰りで行くモンテファルコ村の収穫祭 Settimana Enologicaで、銘酒サグランティーノを平行試飲放題!! 予告:現場のスローフードを満喫する旅!! 10月>幻の野菜、黒セロリ祭りに参加しよう! 10月>ブドウの収穫とワイナリー見学ツアー 10月&11月>農家でサフラン摘みに挑戦! 11月>オリーブ摘み&一番絞りを味見体験ツアー 11月~2月>冬本番 ブタ解体見学&サラミ美食を巡る旅 研修旅行や商談通訳などにも応じますので、お気軽にbutako170★hotmail.co.jpまでお問い合わせ下さい。(★を@に変えて下さいね)
by butako170
| 2012-09-16 19:41
| イタリアワイン
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