イタリア中北部 サルーミ紀行⑦
6日目>>トスカーナ>Montevalchi(Valdarno),San miniato
イタリア一大きい?パンチェッタTarese Valdarnoと血でできたサラミマレガートを求めて

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ダリオ・チェッキーニで食い倒れランチを堪能したあと、夜は各自水などを飲んで調整しました。
毎日美食続きで、胃のほうも少し疲れ気味。消化に時間のかかる肉類メインなので、めいっぱい食べた後は、食事を抜く・・・というのも一つの方法です。

そうでないと、13日間、体がもたないものね。
食べられない、と思ったら残す勇気も必要ですよ、なんてお客様にはいつも言っています。旅行中の健康管理は何よりも大事ですからね。

さてさて、グレーヴェ・イン・キャンティからサン・ミニアートまで、直で行っても面白くないから、もう一軒、サラミ屋さんに寄りましょう、ということになり、この地方のサラミを調べてみました。
もう5年くらい前に買ったSolw Foodのpresidio(プレシディオ:食の箱舟)の本が、こんな時、とっても役に立ちます。

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キャンティから近いモンテヴァルキ界隈に、面白いパンチェッタがあるのを発見。
なんでもブタのアバラから腰までの肉を、まんまパンチェッタにしてしまう、というこの大胆な食材、是非、この目で見たいじゃないですか。

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本に記載してあった生産者Macelleria Carlo Fabbriniのアンドレアさんを訪ねます。
どうです、この店内。左手のショーケースには新鮮なお肉がお客を待っており、右手にはプロシュットがかけてあります。そして、店の奥は、ほら、座布団くらい大きいパンチェッタ『タレーゼ』が熟成中。そのさらに奥は作業場になっていて、新鮮な肉を加工していきます。

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当日アポにも関わらず、気さくに迎えてくれるアンドレアさん。

そして熟成中のタレーゼの下に適当な台を置いてくれ、タレーゼとフィノッキオーナ、生ハムをスライスしてくれました。

そしてワインのボトルをポン★と開栓。

ええ!そんなに気前良くしてくれちゃっていいのかしら。

見ると、店内奥の作業所には、アンドレアのお母さんや近所のオジサン、オバサンが3,4人集まってきて、私たちのほうを興味深そうに眺めています。ここは地元の井戸端会議場所?!

アンドレアは、私たちがタレーゼに興味がある、スローフードのプレシディオということで伝統的なの?などと聞くと、うれしそうに説明をしてくれました。

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タレーゼは、アレッツォとフィレンツェ界隈で伝統的に作られてきました。試用するブタは、200kgの特大サイズ。腰からアバラまでを使うため、長さ50-80cmにもなります。アリスタ(フィレ)の分まで全部使うので、厚みは均等にはなりません。

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「せっかく来たんだから、作る様子を見せてあげるよ」という有り難い申し出に、速攻、グラッツェと返す私たち。この旅では、どこまでも厚かましく、生産者のご好意に甘えるのをスタンスとしていますので。。。

まず、吊り下げられたブタから背の部分をそっくりと切り取ります。

そしてアバラ骨をプラスチックに紐を通したもので、一本ずつ取っていきます。

それにニンニクを砕いたもの、挽いた黒コショウ、杜松の実、特別に配合したミックススパイス3種を刷り込みます。そして塩を敷き詰めて10日、塩漬けにします。

塩を除き、水で洗った後、乾かし、再び上記のスパイス類とニンニクでマッサージを行います。そして吊り下げて60~90日間熟成させます。

薄く切って、塩なしパンと食べると、絶妙な塩味ですね。車を運転しなければ、ワインもイケタのに!
ニンニクの香りは高く、配合されたスパイス類とよいハーモニーをかもしています。

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200kgの大きいブタで作るのが伝統さ、と笑顔で言うアンドレアさん。実は日本でそれくらい大きいブタがいないのが、ハム日和さんの大きな悩みだったのです。

日本のブタの出荷時の重量が80kg程度と聞いて、驚いてしまいました。

またそれ以上大きくなると、大味になってしまう、とも。


イタリアは180kg、200kg級になると脂肪が肉と相まって非常においしくなります。生ハムにはこれくらい大きいサイズが必要・・・と訪問した先々で言われます。日伊のブタのサイズの違いがこれほど差があるなんてねぇ。

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アンドレアさんに篤くお礼を言い、ヴァルダルノを後にしました。

目指すは、サンミニアート。その前に昼食を。

今日はお目当てのビスステッカ・アッラ・フィオレンティーナを食べないと!


向かった先は、フィレンツェ郊外はピストイア街道沿いにある『ダ・ブルデ』。


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そこで、3人前で1700g(骨付きです)の本場のビステッカを、心ゆくまで楽しみました。
さっぱりでも旨みのある赤味肉は、肉汁と血が滴るほどよいレアになっていて、塩とオリーブオイルで食べると、頬が落ちるほどの美味さです。

キャンティのワインと合わせて、付け合せのてんこ盛りのチーマ・ディ・ラペ(菜の花)のソテーと共に完食いたしました。

(チーマ・ディ・ラーぺは、この一皿が一人前。すごいボリュームでした。)

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サン・ミニアートのセルジョの肉屋さんのお目当ては、血でできたサラミ『マレガート』。
ゆるく(悪く)+結ぶ作り方からmalegatoという名前になってのです。

詳しい作り方などは、こちらをどうぞ。

今日のセルジョは、あくまでもハム日和さんの訪問に合わせて、マレガートの説明メインでした。いつもならば、最近の食が直面している危機や健全な肉についてのレクチャー付きなのですが。


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マレガートは、宿泊先のB&Bの台所で、ソテーして、リンゴに載せて食べました。
なんでも最近は、フランスのソムリエが、リンゴとマレガートをあわせたオツマミを、シャンパンとともに提供したりするのだとか。

伝統食マレガートも、現代人の味覚に合うように、食べ方が工夫されてきていますね。

                                                     butako
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by butako170 | 2011-03-02 06:54 | プレシディオ・食材
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